○月×日 23:18 三階防火シャッター前
シャッターに空いた穴から見えるハーメルンの笛吹きの姿に、笑いを堪えて…というより、完全に笑っている「日焼けマシン」の契約者とはないちもんめの様子に、黒服は小さく苦笑した
…これは、また
なんとも、愉快な姿にされてしまって
恐らく、魔女の一撃の魔法薬辺りの影響だろう
……あとで、元に戻ればいいのだが
…これは、また
なんとも、愉快な姿にされてしまって
恐らく、魔女の一撃の魔法薬辺りの影響だろう
……あとで、元に戻ればいいのだが
「…その、晒し者にされた後で、大変と申し訳ないのですが…やはり、あなたをそこから出すわけにはいきません」
「晒し者損じゃないかにゃ。鬼かお前ら、にゃ」
「晒し者損じゃないかにゃ。鬼かお前ら、にゃ」
シャッターの向こう側、ハーメルンの笛吹きが不満そうに言ってくる
…だが、広瀬辰也の機嫌を、損ねる訳にも行くまいし、危険な事は事実なのだ
…だが、広瀬辰也の機嫌を、損ねる訳にも行くまいし、危険な事は事実なのだ
「溶かしちゃ駄目?」
「駄目です。後で「組織」として捕縛して、事情を聞くなり何なり、色々とする必要がありますから」
「溶かしちゃえば楽なのに」
「駄目です。後で「組織」として捕縛して、事情を聞くなり何なり、色々とする必要がありますから」
「溶かしちゃえば楽なのに」
…こちらの「骨を溶かすコーラ」の契約者もまた、不満そうだ
楽な選択肢を選ぼうとしないで欲しい
と、言うより、彼にも連絡がなかった事やスパニッシュフライに操られていたと言う事など、聞かなければならない事があるのだが
が、それよりも何よりも、彼はこちらの意見など無視して、さっさとシャッターの穴からコーラを向こう側へと注がせそうな勢いで
黒服は小さくため息をついて、「骨を溶かすコーラ」の契約者の双子の兄へと、視線をやった
どうやら、意味を汲み取ってくれたようで
楽な選択肢を選ぼうとしないで欲しい
と、言うより、彼にも連絡がなかった事やスパニッシュフライに操られていたと言う事など、聞かなければならない事があるのだが
が、それよりも何よりも、彼はこちらの意見など無視して、さっさとシャッターの穴からコーラを向こう側へと注がせそうな勢いで
黒服は小さくため息をついて、「骨を溶かすコーラ」の契約者の双子の兄へと、視線をやった
どうやら、意味を汲み取ってくれたようで
「…やめておけ」
と、そう弟に告げてくれた
「はい、兄さん」
「早っ!?」
「早っ!?」
あっさりと引き下がったその様子に、以前保護した事のある少女が驚いた声をあげる
…ある意味扱いやすい存在で良かった
心から、そう思う
…ある意味扱いやすい存在で良かった
心から、そう思う
……と
Tさんと、銀髪の青年が何やら話をしているのが聞こえてきた
あの銀髪の青年は初対面だが…Tさんがあぁやって話しているのだから、こちらの味方だろう
少なくとも、今は
そして、彼らの話に耳を傾ける限り、この階でも問題が発生しているようだ
…もう、時間がないと言うのに
Tさんと、銀髪の青年が何やら話をしているのが聞こえてきた
あの銀髪の青年は初対面だが…Tさんがあぁやって話しているのだから、こちらの味方だろう
少なくとも、今は
そして、彼らの話に耳を傾ける限り、この階でも問題が発生しているようだ
…もう、時間がないと言うのに
「…その少女が言っていたと言う取引、ですが。マッドガッサー達が応じるとは思えませんね」
話に割り込むように、黒服はそう告げた
過去の体験からか、彼らは取引を持ちかけられるのが苦手なようだ
それに、その少女の提案…己の望みのために、女体化の手段を所望している
まるで、彼らを利用するかのような提案、それでは…
過去の体験からか、彼らは取引を持ちかけられるのが苦手なようだ
それに、その少女の提案…己の望みのために、女体化の手段を所望している
まるで、彼らを利用するかのような提案、それでは…
「むしろ、相手を刺激しかねないな」
Tさんも、こちらの言葉に頷いてくる
…その少女に、マッドガッサー達に取引を持ちかけさせるわけには行かない
…その少女に、マッドガッサー達に取引を持ちかけさせるわけには行かない
「少々非情なようですが…とにかく、屋上に急ぐべきでしょう、彼らを、止めませんと」
「発射準備まで、もう時間がないしな」
「発射準備まで、もう時間がないしな」
ひとしきりハーメルンの笛吹きの現状を笑ってすっきりしたのか、「日焼けマシン」の契約者が顔を上げる
とりあえず、ハーメルンを焼き殺す事は諦めてくれたようで、良かった
とりあえず、ハーメルンを焼き殺す事は諦めてくれたようで、良かった
「…ねぇ」
「はい?」
「マッドガッサー達が、説得に応じると思う?」
「はい?」
「マッドガッサー達が、説得に応じると思う?」
はないちもんめの少女が、こちらを見あげながら尋ねてきた
「…説得に応じてくれればいい、そう考えています。それに…」
「………?」
「………?」
言いかけて、いえ、と黒服は小さく首を振った
…違和感
それを、ずっと感じているのだ
マッドガッサー達は、今まではある程度、騒ぎが大きくなり過ぎない程度に活動してきていた
ゆっくり、ゆっくりと、計画を進めていくように
しかし…今回は、あまりにも突然に、ことを大きく進めすぎている
サンダーバードがこの校舎の上空に現れたことはかなりの人間に目撃されていて、そのせいでこうやって多人数が彼らを阻止しようと動いた
それを、ずっと感じているのだ
マッドガッサー達は、今まではある程度、騒ぎが大きくなり過ぎない程度に活動してきていた
ゆっくり、ゆっくりと、計画を進めていくように
しかし…今回は、あまりにも突然に、ことを大きく進めすぎている
サンダーバードがこの校舎の上空に現れたことはかなりの人間に目撃されていて、そのせいでこうやって多人数が彼らを阻止しようと動いた
本当に、計画を成功させるつもりがあるのか?
あまりにも、大雑把に、目撃されるように動きすぎている
これでは、まるで
あまりにも、大雑把に、目撃されるように動きすぎている
これでは、まるで
誰かに、止めてもらいたいと思っているようではないか?
to be … ?