「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-56a

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12月24日 11:30


「よぉ、厨2病」
「ん?チャラ男?どうしたんだ、こんな時間に」

 「首塚」が拠点のひとつとして使っているラブホテル
 そこに姿を現した「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者の姿に、厨2病は首を傾げた
 いつもこの曜日のこの時間、彼は中華料理屋でのバイトがあったはずだ
 こう言う時期なら、忙しいはずなのだが…

「バイトの事か?それなら、店長が「こんなカップル共がのさばっている日に仕事なんてできるか!休みだ休み!」って臨時休業になったから、今日は仕事ないんだよ」
「独身なのか、そのバイト先の店長」

 いいのか、そんな感情で店休んで
 中華料理屋とは言え、稼ぎ時だろうにいいのか
 色々と突っ込みたいが、まぁ、所詮他人事だ
 放っておく事にする

「で?お前は今日もここで過ごすつもりか?」
「…悪いか」

 やや憮然とした表情で中2病がそう言うと、「日焼けマシン」の契約者はそう言う訳じゃない、と苦笑してきた
 テキパキと、昼食の準備を始めてくる

「…ところで、このケーキの箱は?」
「お前にやるよ。昼飯の後、食べればいい」

 言われて、あけて見る
 …小さな、一人用のクリスマスケーキだ。明らかに手作りの
 どうやら、「日焼けマシン」の契約者が、厨2病のために作ってくれた物らしかった
 つまり、クリスマスイブに一人であろう事を見抜いていたとでもいうのか
 その点については、若干腹が立つような気もする

「それで?そう言うお前は、今日はどう過ごすんだ?」
「うん?これから黒服とはないちもんめと合流して…それからは、二人と一緒だな」

 どこか、幸せそうに「日焼けマシン」の契約者はそう言い切った
 …そう言えば、家族を手に入れたんだったな
 そうじゃなければ、こいつも寂しいクリスマスイブだったろうに

「厨2病、今夜は、「首塚」で保護してる連中がいる島のほうに行ったらどうだ?ガキ達のためにクリスマスパーティやるってカレーおじさんたちがはりきってたし。お前もいたほうが、ガキたちも喜ぶと思うぞ?」
「あの島か?…そうだな」

 「首塚」が、「組織」からの保護を訴えてきた都市伝説や契約者たちを匿っている島
 学校町からは離れているが、フィラデルフィア計画辺りに頼めば、すぐに連れて行ってもらえるだろう
 そうじゃなくとも、「首塚」本部に行けば、すぐにその島にも移動できるのだし
 …久々に、誰かと一緒に過ごすクリスマスイブも、いいかもしれない
 ふっと、厨2病はそう考える

 ----仲間と一緒、か
 そうだ、たまには、いいよな、と
 昼食を作っている「日焼けマシン」の契約者の後ろ姿を見ながら…しばし、平和な思考に浸るのだった




もうちょっとだけ続くんぢゃ







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