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連載 - 恐怖のサンタ-b06

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uranaishi

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恐怖のサンタ クリスマス編 06



12月25日 某時刻

 クリスマス当日。
 学校町南区、繁華街を埋め尽くしているのは、煌々と光るランプと、無数の人。
 聖夜を楽しもうと家から出てきたカップルや家族連れで、そこは賑わっていた。
 暖冬の影響なのか、はたまた振る雪を眺めに来たのか、例年よりも少し賑やかなその場所で

「どこもかしこもクリスマス一色、だな…………」

 男が一人、小さく足音を響かせながら歩いていた。
 風貌は180を超えるような長身に、短髪。
 さらにその全身を覆うベージュのコートが、その歩調に合わせて翻っていた。

「クリスマスが終わるまで、後数時間…………」

 小さく呟いて、立ち止まる男。
 人の流れに逆らうその行動は、本来なら非難されるべきもの……そのはずだった。
 しかし、彼を注意する人間はおろか、視線を向ける人間すら、いない。
 まるで男など存在していないかのように進んでいくそれらに、しかし彼も同じく視線を向けず
 ただその顔を上へと向けた。
 ……その先に広がるのは、サンタとミニスカ天使に、12人の男、そして異形の怪物を従える一人の女性によって繰り広げられる、異様な光景。
 それを見上げながら、男は小さく、呟いた。

「俺が見たかったのは、こんなもんなのか…………?」

 自問し、男は自ら首を振った。

「違う……こんなはずじゃない……なかったんだ……」

 その間にも爆音や閃光、怪物から発せられる咆哮が、辺りを埋め尽くしていく。
 それらによってサンタは爆ぜ、散り、消滅し……しかし、その数は一向に減少の色を見せなかった。

「なぜ、邪魔をする……なぜ、俺の思いを無にするんだ……」

 延々と自らの精神を削り、男はサンタを製造していく。
 ただただ、己の目的を果たすために。
 自らの放つサンタが飛び交う空を見上げ、男は小さく、殊更に小さく、呟いた。

「なぜ、お前らは気付かない…………?」

 ――――恋人関係など、後には後悔しか残らないだけだと言う、その現実に




【終】



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