一体、何が起こったのか
一瞬理解が遅れてしまったが
一瞬理解が遅れてしまったが
「恵っ!?しっかりしろ、恵!!」
「だ、大丈夫ですか!?し、しっかり!」
「…ま、絶叫マシンレベルのスピードだったしな」
「だ、大丈夫ですか!?し、しっかり!」
「…ま、絶叫マシンレベルのスピードだったしな」
ぺちぺちぺち
きゅう、と気絶している「爆発する携帯電話」契約者を、前脚でぺちぺち叩いているジャッカロープや、その体を軽く揺さぶっている「13階段」
おたおたしている女装少年(少女)と、何だか納得した様子の黒服Hの姿
ついでに、そこにあったローラーのその様子に
一行は、何が起こったのか、大体を理解した
きゅう、と気絶している「爆発する携帯電話」契約者を、前脚でぺちぺち叩いているジャッカロープや、その体を軽く揺さぶっている「13階段」
おたおたしている女装少年(少女)と、何だか納得した様子の黒服Hの姿
ついでに、そこにあったローラーのその様子に
一行は、何が起こったのか、大体を理解した
○月×日 23:28 一年生教室横 屋上への階段前
「…ん」
「大丈夫か!?」
「……へい、き、だ」
「大丈夫か!?」
「……へい、き、だ」
もぞ、と
どうやら、意識を取り戻したらしい「爆発する携帯電話」
少しくらくらしているようだが…大丈夫らしい
どうやら、意識を取り戻したらしい「爆発する携帯電話」
少しくらくらしているようだが…大丈夫らしい
「ふむ、あとは屋上で説得だけだな」
ドクターが、屋上への階段を見あげる
そこで、嫌なエンドレスを繰り広げていた黒い悪魔は都市伝説能力解除によって増殖を止めており、全てが「13階段」に飲み込まれて消失している
もはや、屋上へ行く事を拒むものは、存在しない
そこで、嫌なエンドレスを繰り広げていた黒い悪魔は都市伝説能力解除によって増殖を止めており、全てが「13階段」に飲み込まれて消失している
もはや、屋上へ行く事を拒むものは、存在しない
「残りメンバー的に……ま、説得は難しそうだが、頑張ってくれや」
ぶちぶちと、ローラーに絡まっている髪の毛をナイフを切り落としていきながら、黒服Hが半ば他人事のようにそう言った
…説得現場に付いていく気が0であるが故の、ついでに言うと、今回の騒動がどう言う結果に終わろうが知ったこっちゃないと、そう言う認識であるが故の他人事
じろり、「13階段」に睨まれているが、それを気にしている様子もない
…説得現場に付いていく気が0であるが故の、ついでに言うと、今回の騒動がどう言う結果に終わろうが知ったこっちゃないと、そう言う認識であるが故の他人事
じろり、「13階段」に睨まれているが、それを気にしている様子もない
「あとの残りはマッドガッサーと、司祭様…マリ・ヴェリテと…」
「スパニッシュフライ契約者と、「頭を強打すると記憶を失う」の契約者、だな」
「スパニッシュフライ契約者と、「頭を強打すると記憶を失う」の契約者、だな」
人肉料理店契約者の少年(少女)の呟きに、銀髪の青年が補足する
残り、あと4人
…ある意味で、戦闘力及び撹乱力の強いメンバーが、屋上に集まってしまっている
残り、あと4人
…ある意味で、戦闘力及び撹乱力の強いメンバーが、屋上に集まってしまっている
「……急ぎましょう、時間が、ありません」
黒服の男の言葉に頷き、Tさん達が階段を駆け上がっていく
その様子を見て、「13階段」が蜘蛛契約者の少女に声をかけた
その様子を見て、「13階段」が蜘蛛契約者の少女に声をかけた
「あぁ、そこの蜘蛛女!」
「誰が蜘蛛女よ?」
「誰が蜘蛛女よ?」
呼び名が不快だったのか、やや機嫌悪そうに、少女は立ち止まって「13階段」を睨んだ
「爆発する携帯電話」の手を引いて階段を昇りながら、「13階段」は逆に少女を睨み上げる
「爆発する携帯電話」の手を引いて階段を昇りながら、「13階段」は逆に少女を睨み上げる
「蜘蛛は、連れて行くな。一人、蜘蛛恐怖症がいるんでな。説得どころじゃなくなるぜ?」
「………仕方ないわね」
「………仕方ないわね」
不満そうだが、説得できなければ意味がない
連れて来ていた蜘蛛達を階段前で待機させ、彼女は改めて階段を登っていく
階段を登っていくメンバーを見つめながら……あ、と「爆発する携帯電話」契約者が、呟く
連れて来ていた蜘蛛達を階段前で待機させ、彼女は改めて階段を登っていく
階段を登っていくメンバーを見つめながら……あ、と「爆発する携帯電話」契約者が、呟く
「どうした?恵」
「……マッド、が……彼女と契約した事……あいつらに話して、ない…」
「あ」
「……マッド、が……彼女と契約した事……あいつらに話して、ない…」
「あ」
…あ
そう言えば
そう言えば
「…ま、何とかなるだろ」
「………くけっ」
「………くけっ」
…まずは、屋上に行くのが先決だ
二人は、他のメンバーに付いていって、階段を駆け上がった
二人は、他のメンバーに付いていって、階段を駆け上がった
○月×日 23:29 屋上階段前
「ん?お前さんは行かないのか?」
「どうやら、僕のような研究者タイプは嫌われるようなのでね。ここで待機させてもらうよ」
「どうやら、僕のような研究者タイプは嫌われるようなのでね。ここで待機させてもらうよ」
階段を上がっていくメンバーを見送るドクター
バイトちゃんの後ろ姿を見送り…そして、黒服Hに視線をやる
バイトちゃんの後ろ姿を見送り…そして、黒服Hに視線をやる
「君も、行かないのかね?」
「二階で言ったとおり、俺が行くとマッドガッサーを刺激しかねないんでね」
「二階で言ったとおり、俺が行くとマッドガッサーを刺激しかねないんでね」
肩をすくめる黒服H
そんな彼に、静かに視線をやって…ドクターは、さらに尋ねる
そんな彼に、静かに視線をやって…ドクターは、さらに尋ねる
「それだけかい?」
「…………」
「…………」
…それに、黒服Hはすぐには答えず
辺りに、視線をやって
辺りに、視線をやって
-----ぶちっ
すぐ傍の壁に生えた耳が……その髪で、一瞬で切りとおされた
「…さぁねぇ?」
くっくっく、と
黒服Hは曖昧に笑って、ただ肩をすくめるだけだった
黒服Hは曖昧に笑って、ただ肩をすくめるだけだった
○月×日 23:30 屋上
「…ふぅ」
…ガスの精製、全て終了
流石に、ここまで長時間ガスの精製を続けるのは初めてのことで、疲れた
軽く頭を振って、疲労を振り払う
流石に、ここまで長時間ガスの精製を続けるのは初めてのことで、疲れた
軽く頭を振って、疲労を振り払う
「マッドはん、大丈夫?」
「あぁ、問題ない……あとは、これを……」
「あぁ、問題ない……あとは、これを……」
屋上に持ち込んでいた、ノートパソコン
そこに走るプログラム
後は、エンターキーを押せばミサイルの発射準備が始まる
そこに走るプログラム
後は、エンターキーを押せばミサイルの発射準備が始まる
エンターキーに手を伸ばすマッドガッサー
……その時
屋上の扉が…開いた
屋上の扉が…開いた
マリが、スパニッシュフライ契約者が、似非関西弁の女性が
一斉に、そちらに視線をやる
一斉に、そちらに視線をやる
「………あぁ、やっと来たか」
一旦、ノートパソコンから、顔を離して
マッドガッサーは、自分達を止めに来た者達に、視線を向ける
マッドガッサーは、自分達を止めに来た者達に、視線を向ける
……さぁ、どうする?
後は、このエンターキーをおせば、発射準備は始まる
止められるのなら、止めて見せろ
後は、このエンターキーをおせば、発射準備は始まる
止められるのなら、止めて見せろ
to be … ?