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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤マントと赤いはんてん-21

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 Tさんを見送り、女子トイレに戻った赤マント
 非常に目立つ姿なのだが、不思議と人目には止まらず、堂々と女子トイレまで戻ってきていた
 そんな彼を、赤いはんてんが、じっと見つめて出迎える

「Tさんに、何の話があったですか?」
「まぁ、気にしないでくれたまえ」

 困ったように笑って誤魔化す赤マント
 そんな赤マントを、赤いはんてんは、じっと見つめて

 …そして、ぽつり、尋ねる

「…赤マント、お前……Tさんが、さっちゃんと戦わなかったなら。お前が戦って、止めるつもりだったですね?」
「………」

 赤いはんてんの、その問いかけに…赤マントは、答えない
 ただ、困ったように笑って見せるだけだ
 それを、肯定ととったのだろう
 赤いはんてんは、きっ、と赤マントを睨みつけた
 赤マントに駆け寄り、ぽかぽかと赤マントを叩きながら、叫ぶ

「駄目なのです!そんなのは駄目なのです!!お前は、二度と戦ってはいけないのですよ!!!」
「…あぁ、わかっているよ、赤いはんてん」

 ようやく、言葉を発した赤マント
 そっと、自分を叩いてくる赤いはんてんを撫でた

「私では、さっちゃん達と戦ったとしても、勝てなかっただろうしな。私は戦う力がないからな」
「あぅあぅ、その通りなのです!赤マントは弱っちいから、私が守ってやらないと駄目なのですよ。だから、戦ってはいけないのです!!」

 …違う、そうじゃない
 わかっている、理解している
 だが、二人とも、それを口には出さない

 もし、赤マントが、「人攫いの赤マント」ではなく
 かつて、赤いはんてんの契約者達が生きていた頃、彼女たちの前に立ちはだかった…「人殺しの赤マント」になったならば
 きっと、さっちゃんたちと互角に戦えた事だろう
 Tさんの代わりに、殺す事も出来たかもしれない

 だが
 赤いはんてんは、そんな状況にはなってほしくなかった
 赤マントに、かつての友人を殺して欲しくないという想いと…赤マントに、「人殺しの赤マント」に戻って欲しくないという、想い
 その二つが、彼女の中でごちゃ混ぜになる

 もし
 もし、赤マントが「人殺しの赤マント」に、またなってしまったら
 彼は、もう二度と「人攫いの赤マント」に戻れないのではないか
 そう考えると、ぞっとする

 赤いはんてんは、赤マントを失いたくない
 契約者を、友人達を一気に失ってしまい、悲しみと絶望と憎しみに捕らわれた彼女の傍に、赤マントはずっと居続けた
 20年もの長きに渡り、ずっと傍で赤いはんてんを慰め続けた
 …赤いはんてんにとって、赤マントは心の支えなのだ
 赤マントを失ってしまえば、自分はどうなるのか?
 ……赤いはんてんは、ただただ、それが恐ろしかった


「…赤いはんてん」
「あぅ?」
「……頼むから、泣かないでくれたまえ」

 困ったようにそう言われて…赤いはんてんは、自分が泣いている事に、気づいた
 ぽふ、と赤マントに抱きつき、顔を埋める

「…見るな、なのですよ。見たら後でタコ殴りなのです」
「わかったわかった」

 赤マントは苦笑して、赤いはんてんを抱き上げた
 ぽんぽん、とその背中を優しく撫でてくれる


 かつての友人が死んでしまった
 それは、確かに悲しいこと
 …だが、彼女が、「夢の国」を歪めてしまわなくて良かった
 そう、心からそう思う
 もし、「夢の国」を歪めてしまったならば…それは、自分達の契約者達に訪れたような悲劇を、再びばら撒く事に繋がってしまうから

 死んでしまった友人達
 死者は、蘇ってはくれない
 だから、せめて、生き延びてしまった自分達にできる事は…彼らの想いを、願いを受け継ぐ事と、彼らのような犠牲者を二度と出さない事


 赤マントは、赤いはんてんの契約者の願いを受け継ぐ
 彼女を、護り続けると

 赤いはんてんは、己の契約者の願いを受け継ぐ
 もう二度と、赤マントを血に塗れさせないと

 二人の願いは、決意は絡み合う
 互いを護るという、強い願いと決意として



fin



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