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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-47

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 ---まだ速い、と自覚はしていた
 あともう少しとは言え、まだ大学を卒業してもいないのに、何をしているのか、と自問自答もした
 …それでも、俺は彼女に指輪を渡した

「気に入らなかったら、受け取らなくてもいい。気に入ったなら…好きな指に、つけておけ」

 そう言って、渡したそれを 
 彼女は、微笑んで受け取ってくれて


 思えば、あれが最後に見た、彼女の笑顔だった



『…友、どうしたであるか?』
「ん?……あぁなんでもねぇよ」

 同族殺しとの戦いの翌日
 ゲデとの連絡の最中、少し意識が飛んでいたらしい
 …そこまで、ヤバイ状態になっている自覚はないのだが

『それならいいであるがなぁ?いかに「賢者の石」を体内に仕込んだとは言え、友の体はメンテナンスなしでは、常にギリギリ崖っぷちであるよ。我輩、流石に心配である』
「俺は大丈夫だよ。それより、お前はブリジットの機嫌を損ねない方法でも考えておけ。マッドガッサー達の騒動の後、しばらく姿見ねぇと思ったら、彼女に本国に強制連行されてたんだろ?ローゼンクロイツの旦那から聞いたぞ」
『か~~~っらからからから!!我輩のワイフはちょっぴりヤキモチ焼きであるよ』

 からからと、電話口の向こうでゲデが笑う
 …だが、その声はすぐに真面目な調子に戻った

『……本当、友はもっと、自分の体の状態を自覚するべきであるよ。このままでは、友は長くもっても…』
「…わかってるって」

 自分の体のことだ
 今のまま、まともなメンテナンスを受けない状態で、どれだけ体が持ってくれるか
 …そのタイムリミットくらいは、わかる

「死ねぇよ、俺は。護ると約束した相手がいるからな………それに」

 周囲に、誰もいない事をいい事に
 暗く、暗く、笑う

「…俺とあいつの復讐は、まだ終わっちゃいないからな」
『復讐が終わったら、死ぬつもりではないであるな?』
「何言ってんだ、護ると約束した相手が居るって言ってるだろ?少なくとも、彼女が生きている間は、俺も死ぬつもりはねぇよ」


 そうだ
 護ると約束した
 だから、彼女を護る為に、死ぬ訳にはいかない


「お前の見立てじゃあ、彼女は当分死なないんだろ?」
『その通りであるよ。彼女は当分、我輩がお迎えに行く必要ナッスィング!!!である』
「なら、問題ねぇって。俺は死なないさ」

 それじゃあな、と通話を切って
 …小さく、小さく、呟く

「あぁ、そうだ、彼女が生きている限り…死ぬ訳には、いかねぇからな」

 そう、死ねない
 約束を守る

 その行為は自分にとって、数少なく、自分に「人間らしい」部分を自覚できる行為で
 …その約束を、破るわけにはいかない

 せめて

「……せめて、佳奈美を護る役目を託せる奴が見付かるまでは…………な」


 それまでは
 自分は、殺してしまった彼女の元へはいけないだろう
 いや、自分と彼女が、死後、同じ場所にいけるとは思ってはいないが


 あの血溜まりの中
 自分が殺してしまった彼女の肉片が散らばっている中
 落ちていた、彼女の左手の薬指に……自分が渡した指輪がはめられていた事を、思い出しながら


 黒服Hは小さく咳き込み、ピルケースからどす黒い錠剤を数錠取り出し、一気に飲み込んだのだった




to be … ?




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