ホワイトデー
この日、誠はバレンタインと同様、翼と直希と会う用事があった為、出かけようとしていた
二人に渡すべく作った飴が入った袋を持って、教会を出ようとして
この日、誠はバレンタインと同様、翼と直希と会う用事があった為、出かけようとしていた
二人に渡すべく作った飴が入った袋を持って、教会を出ようとして
「……誠」
「ん?」
「ん?」
恵に声をかけられ、振り返る
見ると、何やら袋をもった恵と、辰也が立っていて
恵が持っていたその袋を、辰也がひょい、ととりあげると、ずい、と誠に手渡してきた
見ると、何やら袋をもった恵と、辰也が立っていて
恵が持っていたその袋を、辰也がひょい、ととりあげると、ずい、と誠に手渡してきた
「これ。俺と恵からのホワイトデーのお返しな」
「…あぁ、そう言えば、お前らにもやったもんな」
「…あぁ、そう言えば、お前らにもやったもんな」
バレンタインに、翼達の為に作った分の残りを、皆に渡したのだった
それを、今更思い出す
それを、今更思い出す
「余ったもんだったんだし、別にお返しなんて用意しなくて良かったんだぞ」
「そう言われると思って、俺も恵に言ったんだけどな」
「くけっ……でも、もらった、から………お礼、しかった」
「そう言われると思って、俺も恵に言ったんだけどな」
「くけっ……でも、もらった、から………お礼、しかった」
ぼそぼそと、小さく呟いてくる恵
その様子に辰也が見とれているのに、誠は小さく苦笑した
好きなら好きと、さっさと告げればいいだろうに
辰也は未だに、恵が本来は男であり、メンタル面も100%男である事を気にして、告白できないままなのだ
…そう言う理由で、受け入れられないだろう、と弱気になっているのかもしれない
誠から見れば、性別の問題など、些細な事だと思うのだが
その様子に辰也が見とれているのに、誠は小さく苦笑した
好きなら好きと、さっさと告げればいいだろうに
辰也は未だに、恵が本来は男であり、メンタル面も100%男である事を気にして、告白できないままなのだ
…そう言う理由で、受け入れられないだろう、と弱気になっているのかもしれない
誠から見れば、性別の問題など、些細な事だと思うのだが
「まぁ、いい、受け取っておくからな」
「…良かった」
「…良かった」
ほっとしたように、笑う恵
その様子に、辰也が面白く無さそうな顔をしたのに、誠は気づいたが…恵は、気づいた様子はない
その様子に、辰也が面白く無さそうな顔をしたのに、誠は気づいたが…恵は、気づいた様子はない
「…一応、それ、翼や直希へのお返し分も含んでるからな。三人で食って来い」
「……二人、にも…礼、伝えてくれると…嬉しい」
「わかった、伝えとく」
「……二人、にも…礼、伝えてくれると…嬉しい」
「わかった、伝えとく」
中央高校での騒動以降、何だかんだで、辰也と恵も、翼や直希と会う機会があり、誠も含めてわりと仲良くなっているのだ
ちょうど、同じ年齢だと言うのが良かったのかもしれない
そう言う訳だから、バレンタインには、誠が二人から、辰也と恵の分のチョコも受け取っていた
そちらの分のお返しもちゃんと考えていたのは…多分、辰也ではなく、恵のほうだろう
誠はこっそり確信する
ちょうど、同じ年齢だと言うのが良かったのかもしれない
そう言う訳だから、バレンタインには、誠が二人から、辰也と恵の分のチョコも受け取っていた
そちらの分のお返しもちゃんと考えていたのは…多分、辰也ではなく、恵のほうだろう
誠はこっそり確信する
「じゃあ、行って来る」
「あぁ。コーク・ロアの件も悪魔の囁きの件も落ち着いてないし。気をつけて置けよ」
「……いってらっしゃい」
「あぁ。コーク・ロアの件も悪魔の囁きの件も落ち着いてないし。気をつけて置けよ」
「……いってらっしゃい」
辰也と恵に見送られ
二人に渡すお返しと、預かったお返しを抱えて
二人に渡すお返しと、預かったお返しを抱えて
…さて、翼に、どう言ってこれを渡そうか、と
誠はなんとも、楽しげに笑うのだった
誠はなんとも、楽しげに笑うのだった
続くかもしれない