恐怖のサンタ 悪魔の囁き&コークロア編 12
電車の中で、山田はぼけっと座っていた。
学校町に隣接する町で「仕事」を終えた帰りの事である。
悪魔の囁きはあくまで学校町でのみ起こっている案件のはずなのだが、どこから漏れ出したのかは知らないがそれが隣町にまで微妙に浸食していたのだ。
何をどういう伝手で占い師が仕事を取って来ているのか、そんな隣町の都市伝説の駆除にまで山田が駆り出された次第である。
他の町はそこまで都市伝説が蔓延っていないのか、山田のような都市伝説退治を専門とする業者がいないらしい。
「組織」は一体何をやってるんだと思わなくもないが、山田とて組織から狙われる身。
あんまり仕事をしてくれない方がありがたい事なのかもしれない。
学校町に隣接する町で「仕事」を終えた帰りの事である。
悪魔の囁きはあくまで学校町でのみ起こっている案件のはずなのだが、どこから漏れ出したのかは知らないがそれが隣町にまで微妙に浸食していたのだ。
何をどういう伝手で占い師が仕事を取って来ているのか、そんな隣町の都市伝説の駆除にまで山田が駆り出された次第である。
他の町はそこまで都市伝説が蔓延っていないのか、山田のような都市伝説退治を専門とする業者がいないらしい。
「組織」は一体何をやってるんだと思わなくもないが、山田とて組織から狙われる身。
あんまり仕事をしてくれない方がありがたい事なのかもしれない。
そんなこんなで、単身で電車に乗っていた山田だったが
「…………すげぇ」
その目は電車の外の風景ではなく、目の前の席に座る一人の女性に釘づけになっていた。
山田の恋人が見たら即座に彼をどこかへ引きずっていきそうな光景ではあるが、別に何もやましい気持ちで見ているつもりはない。
ただ純粋に、山田は驚いていた。
山田の恋人が見たら即座に彼をどこかへ引きずっていきそうな光景ではあるが、別に何もやましい気持ちで見ているつもりはない。
ただ純粋に、山田は驚いていた。
「(いたんだなぁ、本当に)」
「(何ガダ、イキナリ意味分カンネェ野郎ダナァ)」
「(何ガダ、イキナリ意味分カンネェ野郎ダナァ)」
山田が声に出さず感心していると、彼の脳内に別の声が割り込んできた。
どこか暗い影を含んだ、嘲りの声。
一般の人間が遭遇したら卒倒しそうなものだが、山田にとってはもうそれは「日常」の範囲内となっていた。
声の主の名前はデビ田。
以前に山田を支配しようとして失敗した、悪魔の囁きの一個体である。
どこか暗い影を含んだ、嘲りの声。
一般の人間が遭遇したら卒倒しそうなものだが、山田にとってはもうそれは「日常」の範囲内となっていた。
声の主の名前はデビ田。
以前に山田を支配しようとして失敗した、悪魔の囁きの一個体である。
「(いや、ほらあれ)」
山田が脳内で示したのは、座席に腰掛ける一人の女性。
さらに詳しく説明するなら、彼女の来ている衣服である。
さらに詳しく説明するなら、彼女の来ている衣服である。
「(……アレガ何カ変ナノカ?)」
デビ田には分からないのか、山田が指し示しても曖昧な返答しか返ってこなかった。
少なくとも変ではないと、山田は思う。
その女性が着ているのは、フリルが至る所についたお人形さんのような洋服である。
山田もテレビで見た事しかないのだが、純白のドレスにも見えるそれは「ゴスロリ」という服らしい。
やはり外で着ることには抵抗があるのか、今は毛布のようなものを上から被った状態だった。
少なくとも変ではないと、山田は思う。
その女性が着ているのは、フリルが至る所についたお人形さんのような洋服である。
山田もテレビで見た事しかないのだが、純白のドレスにも見えるそれは「ゴスロリ」という服らしい。
やはり外で着ることには抵抗があるのか、今は毛布のようなものを上から被った状態だった。
「(都心にしかいないもんだと思ってたけど……いるんだなぁ、こんな所にも)」
「(ダカラ、アレノ何ガ変ナンダッテ聞イテンダヨ、へたれ)」
「(ダカラ、アレノ何ガ変ナンダッテ聞イテンダヨ、へたれ)」
妙な事に感心する山田と、自分にとって未知の要素に微妙に不安になるデビ田。
そんな二人を乗せて、電車は学校町へと向かう。
山田が帰った際、ふと車内での事を洩らした事で色々と面倒な問題に発展するのだが、少なくとも今この時、山田はそんな未来を微塵も感じてはいなかった。
そんな二人を乗せて、電車は学校町へと向かう。
山田が帰った際、ふと車内での事を洩らした事で色々と面倒な問題に発展するのだが、少なくとも今この時、山田はそんな未来を微塵も感じてはいなかった。
【終】