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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-72b

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 「首塚」本部
 そこで、将門は一人の黒服と対峙していた
 「首塚」所属の「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者、日景 翼が多重契約を結んでいる相手である黒服だ
 本来なら敵対するべき間柄である「組織」の黒服ではあるが、この黒服だけは特別である

 …その、黒服からの報告を聞いて
 将門は、表情をゆがめる

「…朝比奈 秀雄、か」
「はい…あの子の、父親です」

 黒服の表情も、暗い
 今、学校町を騒がせているその黒幕が、翼の実の父親であると言う事実
 そして、その目的が翼であり…今、起こしている騒動ですら、翼の精神を追い詰める為に行っているという、救いようのない事実

 ぐしゃり
 将門は、手にしていたその小さな杯を、握りつぶした

「……気に食わぬ」

 ぼそりと、そう呟いた将門
 己の部下が置かれているその状況に、怒りを抱いている
 この祟り神は、己の部下に対する害意もまた、「首塚」への害意と見なし、祟りをもたらす
 実際、望に復讐をしようとした「組織」のとある少女が、黒服まで巻き込んだあの騒動の後、再び「組織」への祟りを再開したほどである
 一応、その祟りは強硬派や過激派相手にのみ、おさまってはいるが

「お前は、その男に、弓引くつもりか」
「…まぁ、私の場合、弓ではなく銃になりますが」

 小さく、苦笑する黒服
 スーツの下のその光線銃に、そっと触れる


 翼に、父親殺しの罪は重すぎる
 翼の心は、父親殺しの罪に耐え切れないだろうから
 …だから
 朝比奈 秀雄は、自分が殺す


「お前の力で、それを成し遂げられるのか?」

 じっと、将門が黒服を見つめる
 …この黒服は、戦闘力が高くない
 人間時代に契約していた都市伝説は戦闘向きではないし…そもそも、性格が戦闘向きではないのだ
 慈悲深くてお人好し
 どんな悪人であろうとも、最後には許そうとしてしまう男

 悪魔の囁きと、クールトーと……もう一つ、正体不明の都市伝説の多重契約者である朝比奈 秀雄
 悪魔の囁きとクールトーは、彼本人の戦闘能力をさほどあげてはおらず、彼本人の戦闘能力は、すべて、その三つ目の都市伝説によってもたらされたものであろう
 熱に対する攻撃をものともせず、ビル二つを一瞬で切断するほどの怪力
 この黒服が、真正面から対峙して勝てる相手とは、到底思えなかった

「やりようはありますよ。元々、私は私自身の力ではなく、他の都市伝説の力を使わせて頂いて、戦闘を行っていますから」

 …もっとも、その戦闘行為の大半は、防御行動だ
 積極的な攻撃行動を、この黒服はめったに行わない

 怒りという感情が、この黒服はあまりにも薄いのだ
 怒りよりも、悲しみや同情と言った感情の方が先に出る
 …だが、この黒服で、すら
 朝比奈 秀雄には怒りを抱いているのだ
 敬称をつけず、フルネームであの男を呼び捨てしているのが、それを表している

「……あの子を苦しめると言うのなら、容赦をするつもりはありません」
「………そうか」

 砕けた杯を放置して、新たな杯を手にした将門
 自身で酒を注ぎ、呟く

「…お前の手に余るようであったならば、我がその男、祟り殺す」
「出来うる限り、あなたの手は煩わせませんよ」
「……ふん。できる事ならば、今すぐにでも祟り殺したいところだがな」

 注いだ酒を飲み干し
 将門は、小さく、呟いた

「…あれは、笑っているのが一番いい。それを奪うならば、それがあれの父親であろうとも……容赦はせぬ」


 笑っている顔が、一番似合う青年だから
 太陽か向日葵を思わせる、あの笑顔を奪うと言うのならば
 容赦をする必要など、あるはずがない


 黒服から、悪魔の囁きの契約者達の報告を聞いて
 後で盟主に伝えるべきだな、などとも考えながら…将門は静かに、怒りを募らせたのだった



to be … ?





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