「へー、じゃあ、チャラい兄ちゃんって、それくらい昔から女装が似合ってたんだ」
「あぁ。まさか、出来心で着せた女物のコートがあんなに似合うと思わなかった。後悔はしていない」
「あぁ。まさか、出来心で着せた女物のコートがあんなに似合うと思わなかった。後悔はしていない」
…なにやら、うっかりと翼の女装の話で盛り上がってしまった舞とマドカ
Tさんは、こっそりとここにいない翼に同情した
Tさんは、こっそりとここにいない翼に同情した
「まぁ、あたしの弟も、どっちかと言うと女装が似合うタイプだからねぇ……日景の血筋の男は、女装が似合うのかね?」
「姐ちゃんの弟もかー……ん?」
「姐ちゃんの弟もかー……ん?」
あれ?と言った表情で、首をかしげる舞
「どうたしたんだい?」
「どうしたの?お姉ちゃん」
「どうしたの?お姉ちゃん」
んー?と考え込んでいる様子の舞に、マドカとリカちゃんが尋ねる
いや、と前置きして、舞はマドカに答えた
いや、と前置きして、舞はマドカに答えた
「いや、勝手なイメージなんだけどよ。姐ちゃん達の家って、旧家なんだよな?そう言うとこって、どっちかってぇと当主候補とかって言うのは、男が優先されそうなイメージがあるんだよ」
「まぁ、実際、そう言う家も多いようだな」
「まぁ、実際、そう言う家も多いようだな」
なるほど、とTさんは舞が首を傾げた理由に気づく
マドカに弟がいると言うのなら……次期当主候補は、そちらが優先されるのではないか?
舞は、そう考えたのだろう
それに対して、マドカは小さく苦笑して答えてくる
マドカに弟がいると言うのなら……次期当主候補は、そちらが優先されるのではないか?
舞は、そう考えたのだろう
それに対して、マドカは小さく苦笑して答えてくる
「やっぱり、普通そう思うよねぇ?でも、あの家は開祖が女だったせいか、そう言う事はあまり関係ないんだよ」
「かいそ??」
「日景の苗字は、昔、別の字があてられていたらしいんだけどねぇ。今の字になるようになったキッカケとなった人物を、あの家ではそう呼んでるのさ」
「かいそ??」
「日景の苗字は、昔、別の字があてられていたらしいんだけどねぇ。今の字になるようになったキッカケとなった人物を、あの家ではそう呼んでるのさ」
一応、元は次期当主候補だったせいだろうか
それなりの知識は持っているらしいマドカ
続けて、言って来る
それなりの知識は持っているらしいマドカ
続けて、言って来る
「日景家には、開祖様が小瓶の魔人と契約して、それで家を栄えさせたって話があってねぇ。それの影響なんだろうよ」
「………小瓶の魔人??」
「………小瓶の魔人??」
首をかしげる舞とリカちゃん
…その単語に、心当たりがあったのだろうか
Tさんが、やや、難しい表情を浮かべる
…その単語に、心当たりがあったのだろうか
Tさんが、やや、難しい表情を浮かべる
「小瓶か?ランプの魔人ではなくて?」
「あ、ランプの魔人ならわかる。願いを叶えてくれる魔人だよな」
「あ、ランプの魔人ならわかる。願いを叶えてくれる魔人だよな」
アラジンの話に出てくるような魔法のランプ
それに封じられている願いかなえる魔人の話は有名だ
Tさんの疑問に、マドカはそうさ、と答える
それに封じられている願いかなえる魔人の話は有名だ
Tさんの疑問に、マドカはそうさ、と答える
「その小瓶の魔人も、願いをかなえる存在だったらしいね。開祖様は、それと契約して、日景家を栄えさせたんだとか……昔、ババ様が寝物語で聞かせてくれたよ」
どこか、懐かしそうにそう言ったマドカ
へぇ、と、舞は感心した様子だったが
Tさんは、ますます難しい表情を浮かべてきた
へぇ、と、舞は感心した様子だったが
Tさんは、ますます難しい表情を浮かべてきた
「…その話、他の誰かに話したことはあるか?」
「え?」
「え?」
Tさんにそう尋ねられ、きょとんとするマドカ
ううん。と記憶を辿りだす
ううん。と記憶を辿りだす
「そうさね………お伽話だと思っていたし、他の奴に話した事なんて………あ」
…やや、嫌な予感を抱えたような、表情で
マドカは、それを思い出した
マドカは、それを思い出した
「…一度だけ。酒に酔っていた時に………バカ亭主に、話した事があるような、気がする」
その、事実の重大性に
マドカは、自分自身の軽率さに、いい加減嫌気が刺した
……秀雄に、自分が小瓶の魔人の存在を話してしまっていたら
…あの男が、その存在を知ったならば
手に入れようとしないはずがない
己が野望をかなえるために、何としてでも手に入れようとするだろう
マドカは、自分自身の軽率さに、いい加減嫌気が刺した
……秀雄に、自分が小瓶の魔人の存在を話してしまっていたら
…あの男が、その存在を知ったならば
手に入れようとしないはずがない
己が野望をかなえるために、何としてでも手に入れようとするだろう
「もう一つ、聞こう」
…あぁ、わかる
わかっている
自分も、嫌な予感がしているのだから
わかっている
自分も、嫌な予感がしているのだから
「その魔人が入った小瓶は…今、どこにあるんだ?」
「……日景家で、封印しているって、聞いたことがあるよ。あたしゃ、それを見たことはないけどね……」
「……日景家で、封印しているって、聞いたことがあるよ。あたしゃ、それを見たことはないけどね……」
だが、きっとあるのだろう
都市伝説の実在を知った今ならば、それを疑う事はできない
都市伝説の実在を知った今ならば、それを疑う事はできない
…朝比奈 秀雄の目的は、日景家の権力掌握だけじゃ、ない
………願いかなえる小瓶の魔人すら、手に入れようとしているに、違いない
to be … ?