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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ドクター-59

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ドクター59


「さて、あまりボクの芸風ではないのだが」
沙々耶の世話を引き受けてくれた『ウィンチェスター』の少女に薬を渡した後
診療所への帰り道を走るロールスロイスの後部座席でドクターは呟いた
「如何なさるおつもりで?」
運転手の問いに、ドクターはいつもの余裕の笑顔を消して冷たい視線を流れ行く景色に向ける
「ボクの身内に手を出したんだ。心の底から謝罪するまで、ボクは許すつもりは無い」
「謝罪程度で許すのですか。随分と寛大な措置ですな」
「非を認めて謝るような輩ではあるまい。だからこそ……『謝るまで許さない』んだよ」
基本的にドクターは寛大を通り越してお人好しな人間である
自分に向けられるものなら、殺意でも敵意でもスルーして対話を求め、まず相手を理解しようとする事から始める
無論、理解した上で敵対し合う事も無いわけではない
だが対話すらしようとせずに敵対心を露わにするという事は、少なくとも運転手が彼女と行動を共にしてからは見た事が無かった
「親族が語り掛け続けた事で植物状態から回復した者がいた。友人と笑顔で過ごす事で手の施しようのない癌から回復した者がいた。もう一度満開の桜を見るために治療法の無い難病を克服した者がいた。あの能力……『病は気から』というのは、本来そういう使われ方をするものなんだ」
ドクターの医者としての腕は人間としては規格外のレベルである
が、そんな彼女でも手遅れと判断せざるを得ない状況は多々あった
「相手の情報は沙々耶様から聞けたようですが、居場所はどのように調べるので?」
「ここ数日で増えた患者の分布から、行動範囲を絞り込む。それに、『エニグマ暗号機』の二人には怪しい電波を傍受できたら連絡をするよう伝えてある。後は……対象が女性らしいのでな、ボクの勘で探す」
「なるほど、了解致しました。ではこちらも色々と備えておきますので、何なりとご用命を」
「ああ、流石に徒歩で探すにはこの町は広い。診療所の都合もあるし足はどうしても必要だ……何より、捕まえるのに君が居た方が手っ取り早い。黒服なら車で撥ねた程度では死ぬ事はあるまい」
「では、そのように」
相手が相手とはいえ物騒極まりない話を終え、二人は獲物を求めて町を徘徊し始めたのだった


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