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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 三面鏡の少女-54

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匿名ユーザー

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三面鏡の少女 54


――うん、よく似合っていて、可愛いよ

下心丸出しのナンパ以外では、異性にそんな事を言われるのは、おおよそ初めての事だった
そもそも異性の前で着飾るような行為が初めてだったから

――やっぱり、女の子だから、可愛らしい恰好が似合うね

それ以上何か言われる前に黙らせないと、大変な事になるような気がして
思わず殴り飛ばした上に逃げ出してしまった
教室に飛び込み後ろ手に思い切り扉を閉めて、大きく溜息を吐きながらずるずるとその場にへたり込む
「……後で謝っとかなきゃ」
抱えた膝に顔を埋め、ぼそりと呟き
そしてふと気が付く
ここ、何処の教室だっけ?
がばりと顔を上げると、何かやけに顔を赤くした男子生徒と、興味津々な女子生徒の群れ
「え……もしかして……宮定?」
「マジ? 何でメイド?」
「これゴスロリ風?」
本能的に逃げ回り飛び込んだのは、自分のクラスの教室だったというオチである
ちなみに繰の移動経路は、まず学校から出てしまおうと玄関に向かったものの、町中をこの姿で走るわけにはいかないという精神的ブレーキが働き
結果として荷物を取りに自分の教室に戻ってきたというルートで、校内で居残り活動中及び下校中の生徒達にその姿を晒しまくった上に、クラスメイト達に思い切り大公開中という有様である
「こっ……これはね!? 友達のクラスで無理矢理着せられて! それで、その、なんかこのままじゃ猫耳とかまで付けられそうだから逃げてきただけだから!」
顔を真っ赤にして、わたわたと身振りを交えて状況を説明する繰
クラスメイト達の今までの印象は、ぶっちゃけて言えば無愛想で粗暴な不良娘だった為に、そのギャップは凄まじいものだった
「その、何だ……宮定、お前さ、学園祭当日は友達のクラスを手伝うというのはどうだ?」
「うん、それは良いな。うちでやる『占いの館』とかさ、宮定は猛反対してたじゃん。占いとか大嫌いだって」
「決まってからは、なんだかんだで準備はしっかり手伝ってくれたしな、クラス協力はもう充分だろう、うん」
「当日サボってたら先生の印象も良くないし。友達の手伝いって理由なら他のクラスにいても活動的な意味合いは薄れないし」
「クラス間交流で集客稼ぐというのもアリか?」
「クラスメイトが手伝いに行ってるなら、躊躇無く入れる……メイド喫茶という夢の園に!」
なにやらそわそわとした様子で漏れ出す煩悩を隠し切れずに語る男子達
「クラスメイトも協力してくれるようね!」
どばんと開いた扉の向こうから現れたのは、佳奈美のクラスメイトの女子達である
「素直に脱いだ制服を返しに行こうとした佳奈美は我がクラスが預かっているわ!」
「というか元々うちのクラスだけどね」
「着替えスペースの都合もあるから、うちの教室に呼んでくるって言って置いてきただけだけど」
「という訳で! そこな宮定さんを学園祭当日我がクラスに貸与してもらえるなら! この『メイドor執事とツーショット記念撮影券』を進呈しようじゃない!」
繰のクラスメイト達に電流走る
「なん……だと……」
「そんな素敵な企画をやらかすつもりだったとは……恐るべし」
「この宮定とツーショットも撮れるって事か……」
「獄門寺くんも執事とかやるのかな?」
「あたし小鳥遊くんがいいなー。執事とメイドどっちやるの?」
「委員長! 委員長!」
「なにー?」
「いやお前じゃなくてあっちのクラスの。というかお前男だし」
「買収されてんじゃないわよあんたら!?」
ざわざわとどよめくクラスメイトに、繰は悲鳴じみた声を上げる
「どうやら交渉は成立のようね?」
「ちょ……待ちなさいよ! 私の意思は!?」
「逢瀬さんのスカート丈、直さないわよ?」
「あの子、マジで人質!?」
「それは冗談。でも宮定さんを誘いに行くって言ったら、逢瀬さん嬉しそうだったなー?」
「ぐっ……ぅ……畜生、やってやるわよ! あんたら全員覚えときなさいよ!?」
怒りやら羞恥心やら様々な感情で真っ赤になったまま、繰はやけっぱち気味に怒鳴り返すのであったとさ


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