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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-55b

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 …E-No.0から、一連の話を聞いて、考え込むヘンリエッタ
 ……どこかの屋台から、焼きイカやらヤキソバを買って、花見の席に戻る最中だったようだ
 なるべく、ゆっくり歩きながら……答える

「……なるほど…確かに、そう考えると…生存の可能性あり、じゃな」
「あぁ、そうなると、D-No.0から全く連絡がないのが気になるが…」
「……大方、あ奴の親衛隊が、それを阻止しておるのじゃろ……あ奴を見殺ししたも同然の妾達と、接触させたくないのかも、しれん」

 D-No.0直属の部下
 D-No.0は部下ではなく友人と呼んでいたが、彼らは間違いなく、D-No.0の親衛隊と呼んでいい存在であった
 D-No.1からD-No.10までの、10人
 ヘンリエッタも、その全員の姿や名前、能力の詳細は知らないが…今、ある情報を組み合わせれば、彼らが力をあわせれば、瀕死のD-No.0を救うことも、救い上げたD-No.0を隠し続けることも可能なように思えた

「…なぁ、ヘンリエッタ」
「何じゃ?」
「もし、あいつが生きているのなら………ザンは、それを知っていると、思うか?」

 E-No.0の、その言葉に
 ヘンリエッタは、軽く首を左右に降った

「わからぬ……だが、D-No.0は、X-No.0とよく連絡を取り合っていたそうじゃ……あれほどの出血量、たとえ、優秀な治癒系能力で治癒したとしても、回復まで時間がかかる。その間、いつも行っていた連絡が行われなかったら…」
「…死んだ、もしくは何かあった、と判断するだろうからな」

 恐らく
 X-No.0は、D-No.0が死んだ、と思っているだろう
 「組織」に殺されたと、そう感じたかもしれない
 ……いや、事実
 D-No,.0の暗殺事件には、確実に「組織」の強硬派、過激派が関わっているのだが

 X-No.0は、世界中神出鬼没だ
 いつ、どこに姿を現すか
 いつ、どこでその痕跡が見付かるか
 全く、予測する事ができない

 …ただ、はっきりとしているのは
 X-No.0の出没の痕跡の中には、「組織」強行派や過激派のアジトが殲滅させられた、と言うものが含まれている事実
 そこからは、X-No.0の、強硬派及び過激派への、強い、強い憎悪が感じられて

「…ふふ……思えば、X-No.0も………妾を殺す資格が、ある男じゃったの…」
「……ヘンリエッタ、妙な事を言うもんじゃない」
「事実じゃ………D-No.0のあの事件があった時………妾は、過激派に所属しておったのじゃぞ?」

 暗く笑うヘンリエッタ

 …そうなのだ
 当時のヘンリエッタは、過激派所属だった
 彼女が穏健派に転向したのは、D-No.0の暗殺事件と、H-No.360捕縛の騒動を過ぎた後
 …穏健派に転向してからは、徹底的に強硬派、過激派と敵対し続け、そのやり方を徹底的に批難し続けている
 まぁ、元過激派といっても、その考え方は、どちらかと言うと穏健派よりだったのだが

「…それに」

 くるり
 日傘を軽く回しながら…ヘンリエッタは、暗く笑い続ける

「妾は、あの男の期待に答えられんかったのじゃぞ?」


『偉いね、ヘンリエッタは。都市伝説化した人間を、元に戻す方法を探しているんでしょう?』
『…大丈夫。ヘンリエッタなら、きっと、その方法を見つけられる。そして、たくさんの人を、救い出すことができるはずだよ』


 D-No.0は、ヘンリエッタにそう言ったのだ
 自分が、人間に戻りたい
 そんな、自分のためだけの研究を、そう言われて
 ヘンリエッタは、酷く動揺したものだ

 何故、そんな考え方ができるのか
 当時のヘンリエッタには、理解できず

 そして
 ヘンリエッタは、都市伝説化した者を、人間に戻す方法を、見つけられないままだ
 どころか、彼女が抱えていた研究施設…部下のH-No.1からH-No.10までの研究者達は、当初の思惑とは外れた方向へと暴走し
 たくさんの、たくさんの、たくさんの、犠牲者を出してしまった

 D-No.0が期待してくれたような、誰かを救うことなど
 ヘンリエッタは、できなかったのだ

「…もっとも、ザンの奴めに遭遇しても、妾は殺されるつもりはないがの」

 くるり
 再び、日傘を回して
 ヘンリエッタは…自虐的に、笑う

「妾は、あの男に、殺されねばならぬ」
「………ヘンリエッタ」
「…それでは、エーテル、またの………お前と話している所を、他の者に見られるのは、不味い」

 くるり、日傘を回しながら
 ヘンリエッタは、やや早足に歩き出した
 E-No.0は、その後ろ姿を見送る

 …花見の席に、戻っていくヘンリエッタ
 その小さな後ろ姿は、ただの少女と、変わりなく

「…お前一人で背負う必要なんざ、どこにもないだろうが」

 小さな後ろ姿を見つめて
 E-No.0は小さく、そう呟いた

 …彼女が呟いた、「あの男」
 それが誰なのか、どんな存在なのか…それを知りながら、どうしようもできずに


「あ、お帰りー、ヘンリエッタ…どしたん?暗い顔して」
「む?…いや、何でもないのじゃ」

 友美に尋ねられ、ヘンリエッタは小さく首を降った
 大丈夫だ
 彼女らに、気付かれてなるものか

「ほれ、色々と買ってきたぞ」
「お、焼きイカ!お酒とあうんだよねぇ」
「……友美さん?」
「ハイ、ゴメンナサイモウノミマセンスミマセンハンニャセオワナイデコワイデス」

 ガクガクブルブル
 般若を背負った菩薩を前に、土下座する友美の姿に
 ヘンリエッタは、小さく苦笑し……護らねばならぬ日常を、実感するのだった






   to be … ?




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