喫茶ルーモア・隻腕のカシマ
0 エーテルの精霊/自由 (後篇)
*
- ♪Illusion (試験運用中)
*
『うぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ嗚呼あっぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
絶叫していた
壊れた機械がノイズだけを垂れ流す様に
何も出来ない自分を責める様に
何も出来ない自分から逃げる様に
何も出来ない自分を責める様に
何も出来ない自分から逃げる様に
「そうだ……これはまだ先の……これからの出来事だ……」
「そうだな」
「そうだな」
やがて、気付く
「ははは……そうか……なら大丈夫だよ……」
「何が大丈夫なんだ?」
「何が大丈夫なんだ?」
全ての解決策に
「死ねばいいんだよ……消えてしまえばいいんだ」
「誰が消えるのだ?」
「なに言ってるのさ……決まってるじゃないか……」
「決まっている……そうだな、決まっているのだろうな」
「誰が消えるのだ?」
「なに言ってるのさ……決まってるじゃないか……」
「決まっている……そうだな、決まっているのだろうな」
邪魔な者を消し去ってしまえば良いんだ
「ボクが消えれば良いんだよ」
まだ、間に合う内に消えてしまえば良いんだ
「そうか、消える事を選ぶか……期待外れだな」
クロウリーは顔をしかめながら、吐き捨てる
「簡単な事じゃないか、ははは……よかった……これで、マスターは無事だ……」
これで、何もかもが上手くいく
「お前は本当に愚か者だな……」
「貴方なら……貴方くらいの魔術師なら出来るんでしょう?」
「何をしろというのだ?」
「ボクを……ボクの存在を、消してください」
「お前の存在を永遠に、孤独な閉鎖空間に閉じ込めるくらいは出来るだろうな」
「よかった……お願いします……これで……皆は幸せになれる……」
「……」
「全部、夢だったんだ……ボクがこんなに幸せでいて良いはずがなかったんだ……」
「……夢か」
「良い夢だった……」
「これが、良い夢か?」
「本当に、良い夢だったんだ……」
「貴方なら……貴方くらいの魔術師なら出来るんでしょう?」
「何をしろというのだ?」
「ボクを……ボクの存在を、消してください」
「お前の存在を永遠に、孤独な閉鎖空間に閉じ込めるくらいは出来るだろうな」
「よかった……お願いします……これで……皆は幸せになれる……」
「……」
「全部、夢だったんだ……ボクがこんなに幸せでいて良いはずがなかったんだ……」
「……夢か」
「良い夢だった……」
「これが、良い夢か?」
「本当に、良い夢だったんだ……」
おぼろげな意識の中、涙に滲んだ視界の中
クロウリーが歩み寄る
カツカツと苛立たしげに靴音を立てながら……
クロウリーが歩み寄る
カツカツと苛立たしげに靴音を立てながら……
その顔には怒りが浮かんでいるのが分かる
「こんな結末のどこが良い夢なんだッ! ふざけるなッ!!」
胸倉を掴まれ
「愚かな子どもは、すぐに大人の模倣をしたがる!」
強く揺さぶられ
「お前の契約者が命を捨ててまでお前を守った事も!」
握られた拳で殴られ
「お前の師匠が命を賭けてまで家族を守ろうとした事も!」
床に叩きつけられ
「確かに! それらは確かに素晴らしい行為だったかもしれない!」
無理やり引き起こされ
「だがな! お前のそれは何だ?! 覚悟はあるのか?! 強い意志はあるのか?!」
強く抱きしめられ
「自己犠牲とはなッ!……犠牲なんてものはな……大人達の考えた、屁理屈なんだ……」
頭を撫でられ
「自分の弱さを認めてしまった……大人達の言い訳なんだよ……」
心を
「そんな事を……子どものお前が……模倣するんじゃあない……」
強く揺さぶられた
「子どもは愚かだ……愚かで、未成熟で、無知で、無垢で、純粋な存在だ……」
ゆっくりと時間が流れていく
「それ故に、無であるが故に、無限の可能性を秘めているのだ……」
暖かい言葉
「自分の限界を決め付けるな……」
温もりの中で
「我の期待を裏切るなよ……我が愚者のカードに与えた意味を違えないでくれ……」
安らかに
「全てを手に入れて良いんだ……たった一部分で満足するな……分かるか?少年……」
眠りについた
*
夢だった
普通の親、善良な人達の家庭に生まれ
普通の毎日を過ごす
退屈で、何もない、平和な毎日
普通の毎日を過ごす
退屈で、何もない、平和な毎日
マスターが叶えてくれた夢
取り戻したかった、あの日々を
1年前、マスターが死んでしまった時
葬儀の時、あの時にも同じ事を考えていた様に思う
葬儀の時、あの時にも同じ事を考えていた様に思う
馬鹿な事をしたものだと、今なら思える
にも関わらず
状況が少し変わった程度で
同じ様な事を繰り返してしまう
にも関わらず
状況が少し変わった程度で
同じ様な事を繰り返してしまう
絶望して泣き、他人の温もりに救いを求め
本当に愚かだ、1年前からまるで成長していない
これが輪廻というのなら
もう一度、もう一度だけやり直したい
もう一度、もう一度だけやり直したい
夢を見させて欲しい、最高の夢を見たい
*
目を覚ますと、玉座に腰掛けていた
「目覚めたか……」
むすっとした顔で迎えられる
「え~と……アレ?……ボク……どうして?」
「何故、我がお前の様な弱者の泣き言を聞き入れねばならないんだ?」
「う~ん……確かに……」
「……ふん……素直なものだな」
「何故、我がお前の様な弱者の泣き言を聞き入れねばならないんだ?」
「う~ん……確かに……」
「……ふん……素直なものだな」
魔術師が、ほっとした様に息を吐くのが分かる
「ありがとう……助けてくれて……」
「エイワスが助けろと言うのでな……それだけだ」
「怪我も、治してくれたんだね……ありがとう、クロウリーさん」
「我に言うな……エイワスに言え」
「エイワスが助けろと言うのでな……それだけだ」
「怪我も、治してくれたんだね……ありがとう、クロウリーさん」
「我に言うな……エイワスに言え」
辺りを見回すが、自分達二人以外には誰もいない
「その……エイワスさんっていうのは誰?」
「エイワスというのは、我の聖守護天使の名前だ」
「せいしゅごてんし?」
「やるべき事を、テレパシーの様なもので語りかけてくる……簡単に言うと"電波"ということだ……」
「電波ぁ?!……嗚呼……一気に疲れてきた……もう、帰りたい」
「比喩だ、そのままの意味で受け取られても困る」
「……ホントにいるの?エイワスさん」
「いる」
「ホントに?……自演じゃないの?」
「いるって言ったらいるんだよ!」
「ツンデレなの?」
「つんでれ?……ふむ、エイワス……なんだと?!……否!断じて否!」
「エイワスというのは、我の聖守護天使の名前だ」
「せいしゅごてんし?」
「やるべき事を、テレパシーの様なもので語りかけてくる……簡単に言うと"電波"ということだ……」
「電波ぁ?!……嗚呼……一気に疲れてきた……もう、帰りたい」
「比喩だ、そのままの意味で受け取られても困る」
「……ホントにいるの?エイワスさん」
「いる」
「ホントに?……自演じゃないの?」
「いるって言ったらいるんだよ!」
「ツンデレなの?」
「つんでれ?……ふむ、エイワス……なんだと?!……否!断じて否!」
エイワスは、本当に存在するらしい
笑うと怒られそうだが
二人の会話内容を想像し、つい笑ってしまう
笑うと怒られそうだが
二人の会話内容を想像し、つい笑ってしまう
「そんなことも教えてくれるんだ、エイワスさん」
「そうだ、さっきもお前を助けろと、うるさ……いや、その……五月蝿い、エイワス!黙っていろ!」
「やっぱりツンデレ?」
「お前に好意など持っておらんわ!……誰が少年性愛者だ!」
「そうだ、さっきもお前を助けろと、うるさ……いや、その……五月蝿い、エイワス!黙っていろ!」
「やっぱりツンデレ?」
「お前に好意など持っておらんわ!……誰が少年性愛者だ!」
どうやら酷い説明だったらしい
想像し、やはり笑ってしまう
想像し、やはり笑ってしまう
「あのさ……この一連の事象って、結局なんだったの?」
「ただの占い」
「占い?……これが、ただの占い?」
「リアリティーを追求したに過ぎん」
「でも……本当にこんな事が可能なの?」
「古来より人間は、占術を信じてきた……世界各地、大抵の文明において占いは行われている」
「それは分かるけど……」
「おみくじ、血液型、星座、タロット、水晶……どれも、日本でメジャーな占いだ」
「信じる者がいれば……信じて語る者がいれば……都市伝説の様に力を持つ?」
「ああ、相応の力を持つだろうな」
「じゃあ……アレイスター・クロウリーが20世紀最大の魔術師っていうのも?」
「それも、よく語られる話だ……本物がどうあれ、我は魔術師だという事さ」
「……う~ん」
「そして、トート・タロットの図案は我が考えたものだ……描いたのは当然、絵師だがな」
「そういう事か……だから、トート・タロットには何かあるって言われているのかな……」
「ま、マスコミからは世界最大悪人なんてよく書かれてた……イメージってのは大事だよ」
「……悪人っていうか……どっちかっていうと変人?」
「本人を目の前にして良くそういう事が言えるものだな……ま、それも良く言われてた事だがな」
「ただの占い」
「占い?……これが、ただの占い?」
「リアリティーを追求したに過ぎん」
「でも……本当にこんな事が可能なの?」
「古来より人間は、占術を信じてきた……世界各地、大抵の文明において占いは行われている」
「それは分かるけど……」
「おみくじ、血液型、星座、タロット、水晶……どれも、日本でメジャーな占いだ」
「信じる者がいれば……信じて語る者がいれば……都市伝説の様に力を持つ?」
「ああ、相応の力を持つだろうな」
「じゃあ……アレイスター・クロウリーが20世紀最大の魔術師っていうのも?」
「それも、よく語られる話だ……本物がどうあれ、我は魔術師だという事さ」
「……う~ん」
「そして、トート・タロットの図案は我が考えたものだ……描いたのは当然、絵師だがな」
「そういう事か……だから、トート・タロットには何かあるって言われているのかな……」
「ま、マスコミからは世界最大悪人なんてよく書かれてた……イメージってのは大事だよ」
「……悪人っていうか……どっちかっていうと変人?」
「本人を目の前にして良くそういう事が言えるものだな……ま、それも良く言われてた事だがな」
トート・タロット、アレイスター・クロウリー、魔術師、占い、自分の望み
これらが引き起こした一連の事象
これらが引き起こした一連の事象
「え~と……じゃあ、まとめると……」
「お前が持っていたタロットに、我が宿っていて、占って欲しいと望まれた」
「それだけ?」
「それだけ」
「何て、大袈裟な……ただの占いに?……こんな仕掛けを施してたの?」
「ああ、そうだが……悪いか?」
「いや……何ていうか……バカバカしい話だよね」
「バカバカしいな」
「分かってるんだ?」
「分かっていてやっている、それも大真面目にだ」
「……理解できない……頭が痛くなりそう」
「お子様には理解できなくて結構だ」
「……いいよ、理解できなくてさ」
「楽しければ良いんだ、結局な……これで、人生が良くなるならそれで良いんだよ」
「……人生……ねぇ」
「それが占いの役割ってことさ」
「ふーん……意外と辻褄が合っている様な気もするね」
「だろう?我ながら良い出来だったと思っている」
「……」
「そこで、黙るなよ……自信なくすだろ……」
「お前が持っていたタロットに、我が宿っていて、占って欲しいと望まれた」
「それだけ?」
「それだけ」
「何て、大袈裟な……ただの占いに?……こんな仕掛けを施してたの?」
「ああ、そうだが……悪いか?」
「いや……何ていうか……バカバカしい話だよね」
「バカバカしいな」
「分かってるんだ?」
「分かっていてやっている、それも大真面目にだ」
「……理解できない……頭が痛くなりそう」
「お子様には理解できなくて結構だ」
「……いいよ、理解できなくてさ」
「楽しければ良いんだ、結局な……これで、人生が良くなるならそれで良いんだよ」
「……人生……ねぇ」
「それが占いの役割ってことさ」
「ふーん……意外と辻褄が合っている様な気もするね」
「だろう?我ながら良い出来だったと思っている」
「……」
「そこで、黙るなよ……自信なくすだろ……」
アレイスターの言う、望みを叶えるとは
結局、占いをしてくれる……というだけの事だったようだ
結局、占いをしてくれる……というだけの事だったようだ
「……じゃあ、結局のトコロ……夢オチみたいなコト?」
「そうなるな……これらは現実ではないし、過去は決して変わりはしない」
「ここまでやっといて、夢オチとか……最低な手口だよね?」
「確かに、デウス・エクス・マーキナーと似たようなものだからな……批判は受けよう」
「デウス・エクス・マキナ?」
「機械仕掛けの神……日本語での意味は、"どんでん返し" が近い」
「どんでん返し……」
「物語の展開に行き詰った時に、都合良く現れ解決してくれる、神の様な超越存在とその展開の事だ」
「神はわかるけど……なんで機械仕掛け?」
「舞台演劇では、神は大抵……クレーンなどの機械仕掛けで空から降りてくるからだよ」
「……なんて下らない」
「だが便利だ」
「便利とかそういう問題じゃないでしょ?」
「そうか?」
「夢オチって、結局は何をやっても意味がなくて……こんなのってご都合主義の言い訳だよ」
「確かに言い訳だ……だがな、全ての努力が無に帰るわけではないんだぞ?」
「無に帰るわけではない?……現実に影響を与えてしまうってこと?」
「お前がこの占いの結果を、シミュレーションを、どう捉え、どう生きるか……という事だ」
「……ああ、そうか……現実ではなかったけど、考えておくべき事なんだね」
「結局のところ、占いだからな」
「状況次第で、ボクは危険な存在になり得た……それはこれからも同じ」
「精神や肉体が育たなくては、その可能性を否定出来ないだろうな」
「そうなるな……これらは現実ではないし、過去は決して変わりはしない」
「ここまでやっといて、夢オチとか……最低な手口だよね?」
「確かに、デウス・エクス・マーキナーと似たようなものだからな……批判は受けよう」
「デウス・エクス・マキナ?」
「機械仕掛けの神……日本語での意味は、"どんでん返し" が近い」
「どんでん返し……」
「物語の展開に行き詰った時に、都合良く現れ解決してくれる、神の様な超越存在とその展開の事だ」
「神はわかるけど……なんで機械仕掛け?」
「舞台演劇では、神は大抵……クレーンなどの機械仕掛けで空から降りてくるからだよ」
「……なんて下らない」
「だが便利だ」
「便利とかそういう問題じゃないでしょ?」
「そうか?」
「夢オチって、結局は何をやっても意味がなくて……こんなのってご都合主義の言い訳だよ」
「確かに言い訳だ……だがな、全ての努力が無に帰るわけではないんだぞ?」
「無に帰るわけではない?……現実に影響を与えてしまうってこと?」
「お前がこの占いの結果を、シミュレーションを、どう捉え、どう生きるか……という事だ」
「……ああ、そうか……現実ではなかったけど、考えておくべき事なんだね」
「結局のところ、占いだからな」
「状況次第で、ボクは危険な存在になり得た……それはこれからも同じ」
「精神や肉体が育たなくては、その可能性を否定出来ないだろうな」
思えば、愛されることばかりを望んでいた様に思う
マスターの様な、深い愛情も、優しさも
カシマさんの様な、高潔な精神も、覚悟も
カシマさんの様な、高潔な精神も、覚悟も
自分にはそういったモノがなかった
だから、自分を犠牲にせず
何もかもを手に入れようとした
何もかもを手に入れようとした
それは悪いことではない
けれど
今の自分には荷の重い、身の丈に合わない行いだったのだろう
けれど
今の自分には荷の重い、身の丈に合わない行いだったのだろう
挙句の果てに
覚悟も何も出来ていないくせに、自己犠牲という愚かな選択をした
覚悟も何も出来ていないくせに、自己犠牲という愚かな選択をした
「全く……愚者のくせに、察しの良い事だ……」
「うん、憶えておくよ……」
「ま、それはお前の自由だ、勝手にしろ」
「自由……か」
「愚者は理屈に束縛されない、自由な存在だ」
「うん、憶えておくよ……」
「ま、それはお前の自由だ、勝手にしろ」
「自由……か」
「愚者は理屈に束縛されない、自由な存在だ」
愚者は
無であり、無限でもある
始まりのカードでもあり、終わりのカードでもある
可能性を秘めた、自由な存在
それらが
0番のカード、フールに与えられた意味
無であり、無限でもある
始まりのカードでもあり、終わりのカードでもある
可能性を秘めた、自由な存在
それらが
0番のカード、フールに与えられた意味
「じゃあ、そろそろ帰っても良いのかな?」
「帰れ帰れ」
「帰れ帰れ」
ぞんざいな言葉に肩を竦め、入ってきた扉へと向かう
「おお、そうだ……あの占い師の女に礼を言っておいてくれ」
「お礼?」
「お礼?」
立ち止まり、振り向く
「この占いには、それ相応の力を持った読み手が必要だったからな」
「……なるほど……うん、言っておいてあげるよ」
「頼んだぞ……じゃあ、さっさと行け、帰れ」
「……はいはい、言われなくても帰りますよ」
「……なるほど……うん、言っておいてあげるよ」
「頼んだぞ……じゃあ、さっさと行け、帰れ」
「……はいはい、言われなくても帰りますよ」
最後の扉となるその扉は、手が触れずとも開かれていく
完全に開いた扉の先にある空間からは、絶えず光が溢れ出していた
まるで、これから先に
輝ける未来があるとでもいうような
そんな象徴的な光景にも思えた───
完全に開いた扉の先にある空間からは、絶えず光が溢れ出していた
まるで、これから先に
輝ける未来があるとでもいうような
そんな象徴的な光景にも思えた───
*
「愚者」から「宇宙」までの行程は、フールズ・ジャーニー(愚者の旅)
「大いなる業」をアデプト(達人)の域まで高める階梯だ
「大いなる業」をアデプト(達人)の域まで高める階梯だ
愚者は
完全な無垢と自由を体現し、自由を謳歌する事、束縛から離れる事と同時に
神聖な愚行も意味する
愚かであるが故に行える、純粋で無垢な行為
完全な無垢と自由を体現し、自由を謳歌する事、束縛から離れる事と同時に
神聖な愚行も意味する
愚かであるが故に行える、純粋で無垢な行為
そして、彼にはあらゆる可能性がある
無は即ち無限である
無は即ち無限である
愚者よ
愚かな子どもよ、無の子どもたちよ
無限の可能性を秘めた、子らよ
しっかり理解するが良い
真の意志は決して過ちせざるものであると
なんとなれば、その命令が完全であるという点において
それは定められた、お前の天における行路
なんとなれば、その命令が完全であるという点において
それは定められた、お前の天における行路
真の意志は
光の泉、内より湧き出で、とめどなく流れ出るのだ
愛に沸きかえりながら、生の海へと
光の泉、内より湧き出で、とめどなく流れ出るのだ
愛に沸きかえりながら、生の海へと
さあ、行くがいい、少年よ
己を律する、真の意思を探し出すが良い
占いは所詮、シミュレーションでしかない
「エイワス……これで良かったんだよな?」
「……ああ、そうだな……分かっているさ」
「ははは、そう言うな……我も楽しかったのだからな」
「ん~?……そうだな……お前の言う通りだよ……」
「この世は、魔法の様な奇跡で溢れかえっている」
「だが、それに気付ける者は……極わずかだ」
「あの少年は……どうなのだろうな……」
「ああ、これからが楽しみだ」
「子ども達には無限の可能性がある」
「そうだろう?……エイワス」