「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-03

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匿名ユーザー

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休日の午後―――
裂邪は住宅地を歩いていた。 休日だからか、家の中から賑わいだ声が聞こえる。

(シャドーマン>・・・今日ハ散歩カ?
(裂邪>まさか。 まぁ一種のパトロールってヤツ?
(シャドーマン>未来ノ支配者ガ「パトロール」カ・・・
(裂邪>勘違いしてもらっちゃ困るよ。あくまで「都市伝説狩り」の一環だからね。
(シャドーマン>ソウイウ事ニシテオコウ・・・デ、何カ狙イハアルノカ?
(裂邪>一応ね。この辺りは「口裂け女」がよく出るっていうから。
(シャドーマン>有名ナ話ダナ。ソノ為カ、日本中ドコニデモイルラシイガ・・・
(裂邪>全く、倒す側の身にもなってほしいよな。 あ、お前はまだ影の中にいてくれよ?
(シャドーマン>ン? 何故ダ?
(裂邪>俺さ、人驚かすの大好きなんだ。この間ののっぺらぼうもいいリアクションだったろ?
   あいつは顔無かったけど、今度は顔がある奴をね。
   口がパックリ開いて顎外れたりしてw ヒハハハハw
(シャドーマン>・・・ソ、ソウカ。デハ暫ク引ッ込ンデオクゾ・・・

そう言い残し、シャドーマンはすぅ・・・と影の中に消えた。

(裂邪>さてと、は~や~くぅー出~ろ~出~ろ~口裂けお~ん~な~♪

なぜか「お正月」風に歌いだす裂邪だった。


何時間歩いただろうか。 日はもう山に沈みかけていた。

(裂邪>・・・何で・・・? おっかしいな・・・確かにこの辺りで出るって・・・
   クラスの奴ら嘘ついてたんじゃないだろうな? まさかフッと消えたなんて・・・ん?

裂邪は不意に立ち止まった。

(裂邪>・・・あの日・・・あいつ確か帰りが遅かった・・・それにポケットの中のベッコウ飴・・・
   ・・・ありえないけど、そうじゃないってわけでもないかも・・・
   もしそうならかなり邪魔になりそうd―――
(???>・・・私って・・・綺麗?

か細い女性の声だった。振り向くと、コートを着て、マスクをした恐らく20代であろう長髪の女性がそこに立っていた。
おまけに右手には鎌。 完全に、「あの有名な」都市伝説である。

(裂邪>・・・考えすぎてたみたいだな。

瞬間、裂邪は女性に向かって猛ダッシュした。

(女性>私って―――え?
(裂邪>そもそもババアに興味は無い!

こともあろうに裂邪は女性の腹部めがけてメガトンキックを喰らわせた。
素手でムカデを掴んだ挙句に引き千切るほどの肝っ玉を持つ裂邪に、鎌は無意味らしい。

(女性>おごぉ!?
(裂邪>やっと会えたね、お姉さん? あんたとの出会いをどれだけ待ち望んだか!
(女性>・・・だぁれがババアだぁ!?

女性はつけていたマスクを投げ捨てた。 やはり耳元まで口が裂けていた。
「口裂け女」―――もう説明は要らないだろう、「ポケモン」のピカチュウぐらい有名な都市伝説だ。
普通、口裂け女は「綺麗だと思う」などというとマスクをとるが、今回は「ババア」が癇に障ったらしい。

(口裂け女>ガキィ・・・切り刻んであげるわぁ!
(裂邪>その前に消えてもらうよ! 来い、シャドーマ―――

 ・・・シャドーマンは現れなかった。 いや、裂邪は現れないことに気づいていた。
既に陽は、山に隠れていた。 つまり、彼の影は、なかった。
さらに運の悪い事に、この住宅地、街灯設置率が低く、今彼の目に映る街灯の数は、0だ。

(裂邪>しまった! 影が無かったら・・・
(口裂け女>何をブツブツとぉ!

口裂け女は右手の鎌を大きく振り下ろす。 間一髪で避けた裂邪だが、やはり小学生、若干恐怖の色が見える。

(裂邪>やばいやばい! 光、光・・・そうだ!

裂邪は一目散に走り去った。 が、それを見逃す口裂け女ではない。

(口裂け女>待ぁてぇ!

とてつもなく早く走る口裂け女。

(裂邪>早ッ! あ、そういえば「100mを6秒で走る」って・・・誰だそんな噂考えたの!
   ・・・この手があった、『ポマード』!
(口裂け女>ウッ!

口裂け女の動きが止まる。 「ポマード」。この言葉も口裂け女の弱点として有名である。
その隙をついて、「ポマード」と連呼しながら再び走り出す裂邪。

(裂邪>えぇっと、この辺に・・・あった!

裂邪は何かを見つけた。 自動販売機だ。

(裂邪>チクショー! まだ電気ついて無いじゃん! ん?待てよ? 小銭小銭・・・
(口裂け女>見ぃつけたぞガキィ! 今度こそ切り刻んであげるわぁ!

ガコン、と取り出し口に缶が落ちる音がする。 裂邪は、静かな態度で口裂け女を見た。

(裂邪>あぁ早かったねぇお姉さん。疲れたんじゃない?熱いコーヒーでもいかが?

裂邪は今買った缶コーヒーを差し出した。

(口裂け女>なっ・・・!? やめろぉ!
(裂邪>ウヒヒヒ・・・「アンビリバボー」で聞いたとおりだったよ。
   その口、コーヒーが熱すぎて火傷しちゃったんだよね?
   だから、もうコーヒーなんて見るのもイヤになっちゃったのかな~と思って。
(口裂け女>ガ、ガキィ~! 早くそれを捨てろぉ!
(裂邪>別にぃ? 捨ててもいいよ。 もうすぐ、何もかも終わるから。

その時がきた。 今、自動販売機に明かりがついた。

(裂邪>シャドーマン? カモ~ン♪

ノリノリで指を鳴らす裂邪。 自動販売機でできた影から、シャドーマンが出現した。

(シャドーマン>大丈夫カ? 呼ブノガ遅カッタヨウダガ。
(裂邪>正直「リング」よりもスリルあったよ。
(口裂け女>け、契約者だったのか!?
(裂邪>もう顔も見たくない。 さっさと消しちゃってよ!
(シャドーマン>了解シタ。

シャドーマンは影に溶け込んだ。 幸か不幸か、自販機の明かりは口裂け女に届いていなかった。
無数の黒い手が彼女の足元から伸び、足や腕を掴む。
アンパンマンでの「新しい顔」、遊戯王での「神引き」、要は「勝利フラグ」である。

(口裂け女>な、何だこれはぁ!? どんどん沈んで―――
(裂邪>ウヒヒヒヒ・・・消える前にさ、これあげるよ。まだかなりあったかいし。

裂邪は缶コーヒーを開け、口裂け女の頭にぶちまけた。

(口裂け女>イヤァァァァァァァァ!
(裂邪>ヒハハハハハハハ! 自分の人生を変えたモノで見送ってやってるんだ、感謝してよねぇ!

断末魔ともとれる叫び声は、やがて闇に埋もれた。

(裂邪>―――ハァ、ハァ、あ~ぁ、疲れた・・・
(シャドーマン>私ノ見テイナイ間ニドンナ活躍ヲシテイタカ是非聞キタイモノダナ。
(裂邪>やめてよ、もう思い出したくも無い。 夢に出そうだよ、あの顔・・・



(黄昏父>こんな時間までどこほっつき歩いてたんだ!?

玄関先で響く怒号。裂邪はまだ小学2年生、当然の事である。 が、裂邪は何とかして避けたかった。

(裂邪>違うんだよ父さん! 帰る途中でお婆さんが倒れてたから、その人を家まで連れてってあげたんだよ!
   そしたらその人の家がここと正反対だったから、こんな時間に―――
(黄昏父>嘘だろ?
(裂邪>ばれた!?
(黄昏父>親に嘘をつくな! 全くお前は―――
(正義>ただいまー! 友達の家から帰ったよー!
(黄昏父>おぉ、そうかそうか。
(裂邪>(なんでそいつはいいんだよ!)
(正義>ちょっと遅くなっちゃった。ごめんなさいお父さん。
(黄昏父>ハッハッハ、いい子だなお前は。
(裂邪>(チキショー、絶対世界を征服してやる!)
(黄昏父>何か言ったか?
(裂邪>何も言ってません!

   ...END

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