「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-13

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匿名ユーザー

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わかぁぁぁぁぁぁぁらないぃぃぃぃぃ なにぃぃぃぃぃもかもぉぉぉぉぉぉぉ♪
俺は今、マジで「自分家の裏庭でマンボウが死んでる」状況に出会ったのと同じような気持ちだ。

ここは電車の中だ。 それは至って普通だ。 俺以外乗客が1人もいないってことと、
客席をよく見ると血が滲んでいるなんてことを除けば普通の状況だ。
問題は、「俺がいつこの電車に乗ったか」だ。
昨日は土曜日だった。 皆で「モンハンP2G」の「武神闘宴」をクリアして、
「プラチナ」のクロツグを倒して、ミナワに「遊戯王」のやり方を教えて、その夜普通に皆で寝た筈だった。
ちゃんとベッドの上に、隣にミナワ、枕元にバクとウィル、シェイドは影の中。
環境は何も変わっちゃいない。
それなのに、だ。 俺は今、こうして電車の中で、堂々とシルバーシートの上で寝転んでるんだ。
だれが、どこで、なにを、どう、なぜ、いつ? 英語で言うとWho,Where,What,How,Why,When?だ。
皆大好き「ルーニートゥーンズ」のバッグスバニーの台詞がこんなところで使えるとは。
んなこたぁどうでもいい。 まずはここが何処なのか調べる必要がある。

 ・・・いや、熱が冷めてきた。 嫌な予感がする。 これは、俺の夢か?
だとすると、夢に関与する都市伝説も、この世にいくつかある筈だ。 寝ながら考えるとしよう。
バクが枕元で夢を吐いた可能性もあるが、にしては妙な胸騒ぎがする。 夢に関係する、別の―――

(アナウンス>《ピンポーン》次はー、抉り出しー、抉り出しー

 ・・・猿・・・夢・・・だと?
確か、小人が群がって、アナウンス通りの行動を起こす、とかだったような。
俺が知ってるのは「抉り出し」「活け作り」「挽肉」の3種だ。
というか、それだけしかないのかも知れん。
そんなことを考えていると、5,6人のボロボロの布を被った小人共が連結部の扉から押し寄せてきた。
小人全員の右手には、大きめのスプーンがしっかりと握られていた。
どうやら本当に「猿夢」らしい。 正直当たって欲しくなかった。
とりあえず寝た振りを続けていると、小人の1人が仰向けになった俺の顔めがけて飛び掛ってきた。
俺は咄嗟に、全ての力を拳にかけ、その小人に叩きつけた。
小人は壁にぶつかり、ぐちゃ、と鈍い音を立てる。
それを見た他の小人は完全に戦闘の構えをとっていたので、俺は起き上がった。

(裂邪>最初に言っておく! 俺の胸に飛び込んでいいのは、ミナワだけだ!

とはいったものの、さてこれからどうしよう。
不意打ちとは言え1匹は倒したが、追加でぞろぞろと小人が現れやがる。
ミナワもウィルも傍にいないし、気配が無い事から恐らくシェイドも呼び出せないだろう。
となれば、だ。 俺の戦力は・・・俺を除けば、“1つ”しかない。
小人は一斉に俺に飛び掛ってきた。
その瞬間、窓が割れ、外から白く鼻の長い化け物が、小人共をその鼻で薙ぎ払った。
一部は体勢を整え、一部は壁にぶつかって潰れてしまった。

(獏>主ぃ! 怪我はねぇか!?
(裂邪>問題ない。 ナイスタイミングだ。
(獏>えらく落ち着いてやがんな?
(裂邪>まぁな。 お前が来ると信じていたし。
(獏>ありがてぇな、全く。

小人は次々と追加される。 やはりスプーンがしっかりと握られていた。

(裂邪>獏、一応訊くが、この夢は喰えなかったのか?
(獏>試みたが、無駄だった。 「能力として」の夢なら喰えたかも知れねぇが、
   「猿夢」は夢「そのもの」が本体だ。
(裂邪>なるほど。 そりゃ厄介だな。 で、流石に夢の中じゃお前の夢は見せられねぇか。
(獏>「夢の中で夢を見た」なんて話、そうそう聞かねぇだろ?
   ま、夢の中は俺様の庭みてぇなもんだ。
   この姿でも夢の力は消費しねぇから、そこだけ感謝するんだな。
(裂邪>そうしよう。 あと、見て分かると思うが、今は「抉り出し」だ。
    強く殴るだけでも潰れるような脆さだから、大して苦戦しないかも知れん。まぁ、量は厄介だが。
(獏>安心しろ。 テメェ、夢の中の俺様の力、知らねぇだろ?
(裂邪>・・・え?

疑問に思った瞬間だった。 獏が小人共を睨みつけると、奴等がバッタバッタと倒れやがった。
何が起こったのか、俺にはさっぱりだった。

(獏>気絶させただけだ。 俺様は腐っても伝説の生物「獏」だぜ? これぐらいはできて当然だ。
   例えこの夢が「猿夢」の本体だとしても、ある程度は俺様の支配下にある。
   まぁ、契約者がいた場合はどうかわかんねぇがな。
(裂邪>・・・いや、十分だろ・・・おっと、早く片付k―――

(アナウンス>《ピンポーン》次はー、挽肉ー、挽肉ー

金属が擦れる様な音が響く。 後ろを見てみると、予想通りの展開。
後ろの方から、大きな機械が車両を削りながらこっちに進んできやがった。

(裂邪>獏、あれは?
(獏>無理だ。 俺様が気絶できるのはあくまで生物だけだ。
(裂邪>ですよね。 逃げるぞ!

俺は獏にまたがり、とにかく前の車両の方へと走らせた。 機械で小人がすり潰される音が聞こえた。

(アナウンス>《ピンポーン》お客さん、逃げても無駄ですよ。
(獏>うるせぇ! 主ィ! どうする!?
(裂邪>チクショウ、「猿夢」の倒し方がわからん!・・・ひとまずここは逃げる事を優先しろ!
(獏>ハァ!? 逃げるったってどこへ―――
(裂邪>お前どこからこの電車に入ってきた!?
(獏>どこって―――あぁ、そうか!

獏は俺を乗せて窓を突き破り、空高くへ飛んだ。 雲さえも越え、そして―――








―――ま? ―――んさま? ―――――しゅじんさま!?

(ミナワ>ご主人様!?
(裂邪>ほえ!?

裂邪はミナワに呼ばれて目が覚めた。 見渡すと、ウィルとシェイドもいる。
どうやら彼は現実に戻ってこられたらしい。

(裂邪>ふぅ・・・無事だったみたいだな。
(ウィル>無事? 何の事でい?
(裂邪>なんでもない。 ところでバクは?
(シェイド>・・・・・・。

シェイドは無言で裂邪の頭の下を示した。
見ると、彼が頭を乗せていたのは枕ではなく、バクだった。

(裂邪>バク!? お前大丈夫か!?
(バク>お・・・重かったバク・・・
(ミナワ>私が起きた時、バクさんが重そうだったので、ご主人様を起こそうと・・・
(裂邪>そうだったのか・・・ごめんバク! さぞ重かったろう!?
(バク>[とは言っても、オイラが自分でやったんだバク。
     そうしないと主の夢に入れないバクからね。]
(裂邪>[んだとこの野郎、心配して損したぜ。まぁいいや、ご苦労だったな。]
(バク>[バククク・・・でも「猿夢」は逃がしてしまったバク。]
(裂邪>[あぁ。まぁ仕方ないさ。だが今度会った時の為に、攻略法を考えておかないと。]
(シェイド>・・・ドウカシタノカ?
(裂邪>いや?別に・・・待て、今何時だ?
(ミナワ>えっと、もうすぐ7時30分です。
(裂邪>まずい! 血祭ドウコク様の勇姿を見届けなければ!
(ミナワ>あ! 「プリキュア」も見ませんと!

裂邪とミナワは急いで階段を駆け下りていった。
ウィルもそれを追うように、シェイドもやや呆れながら下りていった。

(バク>・・・朝っぱらから元気バクねぇ。(あれだけ苦労させておきながらバク・・・)

この日、裂邪は「シンケンジャー」は見逃さなかったが、初めて都市伝説を見逃したのだった・・・

   ...END

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