ドクター85
プールの施設内で起こる騒ぎを聞きつけたパスカルは、状況を把握しようといち早く動く
流石に全裸はまずいので、即座に最低限のものを身に付けて更衣室を飛び出した
最低限――その感覚がまだ男性寄りのままだったのだろう、あまり際どいデザインではないものの、ビキニの水着の下のみを装着した姿で
「何があった!」
豪快に放り出された揺れる巨乳に、通りすがりの男性一般客や男性職員の視線が集まったり逸らされたりと大混乱を招く
何かあったのはあんたの方だという無言のツッコミが飛び交う中、ヘンリーが後ろからそっと自分の上着を羽織らせる
「乙女が恥じらいも無く肌を晒すのはどうかと思うぞ」
「へ? あ、ああ、そういえば公共の場だな。とっさに動くとまだどうも男の感覚でいかん」
不意の紳士的な優しさに、冷静さを取り戻すパスカル
「まあ勢いとはいえ水着を選んだのは良い事だ。こちらも着用したまえ」
随分と胸のラインの縫製が大変だっただろう、機能性よりも身体のラインを出す事を重視した競泳風水着姿のドクターが、置いてきぼりにされた水着の片割れを差し出してくる
「フィッティングもきちんとしたいが、何やら騒ぎが起きているなら悠長にはしていられないな」
ヘンリーに掛けられた上着の下で、もぞもぞと水着を付け直すパスカル
「中で女性客の悲鳴がやたらと聞こえる。混乱が大き過ぎて状況の把握が難しい、とにかく様子を見てくる」
「まさに調べるべき事が今起きているという事だな」
パスカルとヘンリーは頷き合い、プールの中へと駆け出していく
「さて、うちの子達は無事だろうか。バイトくんと先生が居れば、真っ当な相手ならどうという事は無いと思うのだが」
流石に全裸はまずいので、即座に最低限のものを身に付けて更衣室を飛び出した
最低限――その感覚がまだ男性寄りのままだったのだろう、あまり際どいデザインではないものの、ビキニの水着の下のみを装着した姿で
「何があった!」
豪快に放り出された揺れる巨乳に、通りすがりの男性一般客や男性職員の視線が集まったり逸らされたりと大混乱を招く
何かあったのはあんたの方だという無言のツッコミが飛び交う中、ヘンリーが後ろからそっと自分の上着を羽織らせる
「乙女が恥じらいも無く肌を晒すのはどうかと思うぞ」
「へ? あ、ああ、そういえば公共の場だな。とっさに動くとまだどうも男の感覚でいかん」
不意の紳士的な優しさに、冷静さを取り戻すパスカル
「まあ勢いとはいえ水着を選んだのは良い事だ。こちらも着用したまえ」
随分と胸のラインの縫製が大変だっただろう、機能性よりも身体のラインを出す事を重視した競泳風水着姿のドクターが、置いてきぼりにされた水着の片割れを差し出してくる
「フィッティングもきちんとしたいが、何やら騒ぎが起きているなら悠長にはしていられないな」
ヘンリーに掛けられた上着の下で、もぞもぞと水着を付け直すパスカル
「中で女性客の悲鳴がやたらと聞こえる。混乱が大き過ぎて状況の把握が難しい、とにかく様子を見てくる」
「まさに調べるべき事が今起きているという事だな」
パスカルとヘンリーは頷き合い、プールの中へと駆け出していく
「さて、うちの子達は無事だろうか。バイトくんと先生が居れば、真っ当な相手ならどうという事は無いと思うのだが」
―――
「コンスタンツェ、見るなも何も、っと、流石に流れるプールで目を塞がれるとだな」
有羽の背中に乗って足を絡め、おぶさるようにしてその目を塞ぐコンスタンツェ
濡れた手と身体で目を塞がれて、水の流れと慌てふためく沙々耶の引っ張る力でよろよろとバランスを崩す
「みっ、水着とかいいから、はっ、はなっ、離さないでっ」
そこへ、手を掴むどころか腕を抱くように引き寄せて、両手と谷間でがっしりと確保されてしまう
「うわぷっ!?」
「はわっ!?」
「たすけべごぶっ!?」
力のバランスが狂ってしまい、有羽の身体は半回転して纏わり付く二人の少女もろとも思い切り水の中へと倒れ込んでしまった
三位一体の大混乱からいち早く水面に出たのは、倒れ込んだ勢いで絡み付いていた二人が離れた有羽
顔の水を拭い、沈んだ二人を探し流れの下流へと視線を向ける
泳げない沙々耶は、とにかく掴まれるものを探して水の中で必死に手を動かす
同じく水中で、そんな状況に正面から掴まれれば自分も沈められるという救助的判断から、一旦離れるべきと判断するコンスタンツェ
一旦プールの縁を目指して自ら上がり、そこから沈んでいる沙々耶の位置を確認して改めて飛び込み背後から救助する
そんなプランを即座に立てて、水面を目指して泳いだ瞬間
沙々耶の手が、コンスタンツェの水着の裾をぐいと掴み
無駄の無い泳ぎで勢いをつけたコンスタンツェの身体から、水着がするりと抜けて
それに気付いた時には既にコンスタンツェはプールの縁へと足を掛けていた
「………………」
濡れた身体を風が撫でていく冷たい感触
片足を大きく上げて大股開きになった状態で、流されていったであろう二人を探していた有羽とかっちりと視線がぶつかり
湯気が立ちそうな程に顔を赤くしたコンスタンツェは、卒倒してそのまま力無くくてりとプール縁に倒れてしまった
水中には胸丸出しで溺れている沙々耶、プールサイドには下半身丸出しで倒れているコンスタンツェ
先程騒ぎを聞きつけて戻ってきたデリアも半裸のままで、唯一無事なのは犬かきで流れた水着を回収に向かったメイだけである
「まったく、何が起きてるんだこのプール」
周囲を警戒しながらも、暴れる沙々耶をなんとか引き上げて
「先生、とりあえずタオルをありったけ持ってきて下さい。隠すものが無いとまともに動かせません」
「あらあら、私はこっちの光景の方が良いのだけれど。ヌーディストビーチはあるけどヌーディストプールっていうのは初めてだもの」
「ホルマリンので、ヌードなのは死体で良ければご案内しますが?」
「嫌ねぇ、エルフリーデの教え子の割に冗談が通じないんだから」
「ドクターは実にあなたの教え子ですね。あの人も冗談が冗談に聞こえない事が多々あります」
騒動は収まる気配を見せず、流れた三人分の水着も回収される気配は今のところ全く無いのであった
有羽の背中に乗って足を絡め、おぶさるようにしてその目を塞ぐコンスタンツェ
濡れた手と身体で目を塞がれて、水の流れと慌てふためく沙々耶の引っ張る力でよろよろとバランスを崩す
「みっ、水着とかいいから、はっ、はなっ、離さないでっ」
そこへ、手を掴むどころか腕を抱くように引き寄せて、両手と谷間でがっしりと確保されてしまう
「うわぷっ!?」
「はわっ!?」
「たすけべごぶっ!?」
力のバランスが狂ってしまい、有羽の身体は半回転して纏わり付く二人の少女もろとも思い切り水の中へと倒れ込んでしまった
三位一体の大混乱からいち早く水面に出たのは、倒れ込んだ勢いで絡み付いていた二人が離れた有羽
顔の水を拭い、沈んだ二人を探し流れの下流へと視線を向ける
泳げない沙々耶は、とにかく掴まれるものを探して水の中で必死に手を動かす
同じく水中で、そんな状況に正面から掴まれれば自分も沈められるという救助的判断から、一旦離れるべきと判断するコンスタンツェ
一旦プールの縁を目指して自ら上がり、そこから沈んでいる沙々耶の位置を確認して改めて飛び込み背後から救助する
そんなプランを即座に立てて、水面を目指して泳いだ瞬間
沙々耶の手が、コンスタンツェの水着の裾をぐいと掴み
無駄の無い泳ぎで勢いをつけたコンスタンツェの身体から、水着がするりと抜けて
それに気付いた時には既にコンスタンツェはプールの縁へと足を掛けていた
「………………」
濡れた身体を風が撫でていく冷たい感触
片足を大きく上げて大股開きになった状態で、流されていったであろう二人を探していた有羽とかっちりと視線がぶつかり
湯気が立ちそうな程に顔を赤くしたコンスタンツェは、卒倒してそのまま力無くくてりとプール縁に倒れてしまった
水中には胸丸出しで溺れている沙々耶、プールサイドには下半身丸出しで倒れているコンスタンツェ
先程騒ぎを聞きつけて戻ってきたデリアも半裸のままで、唯一無事なのは犬かきで流れた水着を回収に向かったメイだけである
「まったく、何が起きてるんだこのプール」
周囲を警戒しながらも、暴れる沙々耶をなんとか引き上げて
「先生、とりあえずタオルをありったけ持ってきて下さい。隠すものが無いとまともに動かせません」
「あらあら、私はこっちの光景の方が良いのだけれど。ヌーディストビーチはあるけどヌーディストプールっていうのは初めてだもの」
「ホルマリンので、ヌードなのは死体で良ければご案内しますが?」
「嫌ねぇ、エルフリーデの教え子の割に冗談が通じないんだから」
「ドクターは実にあなたの教え子ですね。あの人も冗談が冗談に聞こえない事が多々あります」
騒動は収まる気配を見せず、流れた三人分の水着も回収される気配は今のところ全く無いのであった