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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-59f

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 エーテルの胸倉をつかんでいた、祐樹だったが
 …やがて、その手を離した

「祐樹…」
「…大丈夫だ、ククージィ……多分、こいつらは……嘘など、言っていないから」

 項垂れる祐樹
 小さく、小さく……呟く

「俺は……疎まれて生まれた訳じゃ、なかったんだな……」

 …ずっと、そうだったのだ、と考えていた
 あんな場所に、置き去りにされていた自分
 それも、生まれて間もない状態であったと聞いている
 ……疎まれて、生まれでて
 故に、生まれた直後に捨てられたのだと
 …誰からも望まれずに生まれでてしまったのだと
 ずっと、そう考えていた

 そうではなかった
 顔も知らない、自分の母親は……自分を、護ろうとしてくれていた
 それがわかっただけで……ほんの少し、救われた気がしたのだ

 …そんな、祐樹に
 ヘンリエッタが、ゆっくりと、近づく

「……許しておくれ、お前の母親を、救う事ができなかった、妾達を…………お前の母親、門条 晴海は、お前をその身に宿した状態で、まだ赤子であったお前の兄を連れて「組織」の、ハンニバルの研究施設を脱走した……お前の兄を、お前とは違う施設に預けた後、お前を産み落とし、お前を隠し…そして、あの男に見つかって、処分された」
「………っ」

 ヘンリエッタの、言葉に 祐樹は動揺を見せながらも…首を、左右に振った

「…いい……その時の状況がどんな状況だったのか、あんた達の立場も、俺は知らない………だが、その事を後悔してくれているのならば…………あんた達は、ビター・ポイズンではないから」

 自分の家族の事を、知る事ができた
 …それで充分だ、とでも言うように
 祐樹は、小さく……笑った

「…それで、どうするんだ?お前達のあては、今、緊急事態のようだぞ?」
「……「組織」はあまり、好きじゃないが………一応、今だけは、あんた達を信用する」

 祐樹の、その言葉に
 ほぅ、とククージィが、小さく感心したような声を上げた
 その声が、孫の成長を喜ぶ祖父の声に聞こえたのは、気のせいか?

 ……祐樹が、エーテル達と共に行動することを決めたのと、ほぼ同時に
 現場に、一台の車が到着した
 中から、ジェラルドが姿を現す

「…お待たせして申し訳ありません、お嬢様」
「かまわぬ。エーテルを治療する、「組織」管轄の病院まで行くぞ」
「はい………………そちらの、二人は?」
「ハンニバルに狙われておる。あの男がどうにかなるまで、こちらで保護する」

 了解いたしました、と頷くジェラルド
 そして、傷だらけのエーテルを車に乗せようと考えたのだろう、手を差し伸べてくる

「…いや、大丈夫だ。自分で歩ける」
「……ですが」
「……大丈夫…私が、支えるから」

 そっと
 マクスウェルが、その小さな手で、エーテルの体を支えた
 それを見て、ジェラルドはエーテルに差し伸べた手を引っ込める
 そして、ヘンリエッタ達を、車内へと導き出した
 ゆっくりと歩き出すエーテルに、ヘンリエッタは告げる

「…余裕があったら、で良いのだが。車の中でも、少し話を聞かせてくれるかの?」
「あぁ、わかった……色々と、話すべき情報が多いしな」

 さて、何から話すべきか…
 話すべき情報を整理しながら、エーテルはその黒い車に乗り込んだ



 …これから、向かう先に何が待ち受けているのか
 この中で、それを予感している者は、誰一人、いない







to be … ?





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