それは、大門家の一行がプールに到着してから、さほど時間もたたないうちの事だ
「うー!ステーキのお兄ちゃーん!」
「ん?…あ、幸太、来たか」
「ん?…あ、幸太、来たか」
てちてちてち
プールサイドを駆けて来る幸太
タックルするように駆け寄ってきた幸太を抱きとめてやり、翼は苦笑する
プールサイドを駆けて来る幸太
タックルするように駆け寄ってきた幸太を抱きとめてやり、翼は苦笑する
「こら、プールサイドで走るなっての。転ぶぞ?」
「うー?転ぶ?……うー、気をつける」
「うー?転ぶ?……うー、気をつける」
素直に翼の注意を聞く幸太
その後ろからやってくる、一人の女性…否、男性
だが、その長い髪や美しい顔立ち、ビキニに包まれた豊満な胸元、パレオから覗く白い脚を見れば、女性と見まごうばかりである
その後ろからやってくる、一人の女性…否、男性
だが、その長い髪や美しい顔立ち、ビキニに包まれた豊満な胸元、パレオから覗く白い脚を見れば、女性と見まごうばかりである
「もう、幸太…御免なさいね、翼君」
「いえ、俺は大丈夫ですから」
「いえ、俺は大丈夫ですから」
そんな男性…幸太の父親である虎吉に、翼はごく普通に対応する
虎吉の胸元サイズは翼の守備範囲だが、さしもの翼も、相手の実性別がわかっている状態、見とれる事はない
虎吉の胸元サイズは翼の守備範囲だが、さしもの翼も、相手の実性別がわかっている状態、見とれる事はない
「…?うー?パパ、滝夜叉は~?」
「え?……あら、さっきまで大人しく憑いてきていたのに」
「へ?滝夜叉様も来てるんすか?」
「え?……あら、さっきまで大人しく憑いてきていたのに」
「へ?滝夜叉様も来てるんすか?」
翼の疑問に、えぇ、と答える虎吉
…滝夜叉が?
プールに?
……まさか
…滝夜叉が?
プールに?
……まさか
「…あぁ、いたいた。ほら、滝夜叉。何を恥ずかしがっているの?」
「と、とととととと、虎吉よ。やはり、妾は肌をさらけ出す装束はあまり…」
「もう、あなたのは、露出が少ない水着じゃない。似合ってるし、大丈夫よ」
「と、とととととと、虎吉よ。やはり、妾は肌をさらけ出す装束はあまり…」
「もう、あなたのは、露出が少ない水着じゃない。似合ってるし、大丈夫よ」
……あー……
勢いで着せて連れてきたんだな
うん、と、翼は何だか納得する
勢いで着せて連れてきたんだな
うん、と、翼は何だか納得する
「ステーキのお兄ちゃん、遊ぼ~」
滝夜叉もちゃんと来ている事で納得したのだろうか
幸太は、ぺとぺとと翼にまとわりつく
わかったわかった、と翼は幸太の頭を撫でてやった
幸太は、ぺとぺとと翼にまとわりつく
わかったわかった、と翼は幸太の頭を撫でてやった
「虎吉さん、俺が幸太見てましょうか?」
「…御免なさい、お願いできる?……ほら、滝夜叉、泳ぎましょう?」
「いやいやいやいやいやいやいや、虎吉、お主腰布を巻いたその装束と言う事は泳ぐ気ないでなかろ?わ、妾も別に…」
「…御免なさい、お願いできる?……ほら、滝夜叉、泳ぎましょう?」
「いやいやいやいやいやいやいや、虎吉、お主腰布を巻いたその装束と言う事は泳ぐ気ないでなかろ?わ、妾も別に…」
…うん、ありゃ時間かかるな
翼は苦笑して、幸太の手を引く
翼は苦笑して、幸太の手を引く
「水に入る前に、準備体操するんだぞ?」」
「うー、準備体操するー!」
「うー、準備体操するー!」
うーうー
元気に答える幸太
幸太が準備体操をしていると
元気に答える幸太
幸太が準備体操をしていると
ちゅーちゅちゅちゅーちゅちゅちゅーちゅちゅちゅー、ちゅーちゅちゅちゅーちゅちゅちゅーちゅちゅちゅー♪
どこからか、かすかに聞こえてくる、鼻歌(?)
ちゅーちゅちゅちゅーちゅちゅちゅっちゅー、ちゅーちゅちゅちゅっちゅー♪
ぱしゃぱしゃぱしゃ、と
ロッキーのテーマを口ずさみつつ、バタフライで泳いできたノロイ
相変わらず、ハツカネズミを超越している
ぱしゃり、プールからあがると、ぷるぷるぷるっ!!と体を震わせて水気を払い
ロッキーのテーマを口ずさみつつ、バタフライで泳いできたノロイ
相変わらず、ハツカネズミを超越している
ぱしゃり、プールからあがると、ぷるぷるぷるっ!!と体を震わせて水気を払い
「ちゅっちゅー」
ちょろちょろと、翼の肩まで登ってきた
「ん?どうした、ノロイ」
「ちゅー」
「ちゅー」
ぴ!と何やら指差すノロイ
その先には、黒い水着を身に纏った少年と、白地に水玉模様のスクール水着を着た、少女の姿が
どうやら、少女の方は、泳ぎの練習をしているようだ
その先には、黒い水着を身に纏った少年と、白地に水玉模様のスクール水着を着た、少女の姿が
どうやら、少女の方は、泳ぎの練習をしているようだ
…ん?
二人とも、どっかで見たことあるような…
二人とも、どっかで見たことあるような…
「うー!影のお兄ちゃんと、しゃぼん玉のおねーちゃんー!」
「…あぁ、あの時の」
「…あぁ、あの時の」
人を、それも子供ばかりを狙って襲っていたガイトラッシュを退治した時、顔をあわせた二人だ
少年の方が酷く怯えていたように見えたのが、翼の印象に残っていた
…少年、裂邪が犬恐怖症である事を、知らないだけなのだが
あちらも、翼達に気づいたようだ
あ、という表情を浮かべている
少年の方が酷く怯えていたように見えたのが、翼の印象に残っていた
…少年、裂邪が犬恐怖症である事を、知らないだけなのだが
あちらも、翼達に気づいたようだ
あ、という表情を浮かべている
「うー、ステーキのお兄ちゃん、向こう行こー!」
「っと、こら引っ張るなっての、幸太。それに、お前泳げるか?」
「!!………うー、泳げない」
「っと、こら引っ張るなっての、幸太。それに、お前泳げるか?」
「!!………うー、泳げない」
そう、確か幸太は泳げなかったはず
しょんぼりする幸太
翼は苦笑し、プールに入ると
しょんぼりする幸太
翼は苦笑し、プールに入ると
「ほら、幸太」
「う?」
「抱き上げていってやるから」
「う?」
「抱き上げていってやるから」
手を差し出す翼
っぱ、と幸太は笑顔になって、翼の片腕で抱き上げられる
っぱ、と幸太は笑顔になって、翼の片腕で抱き上げられる
「幸太も、後で泳ぐ練習するか?」
「うー、するー!泳ぐ練習するー!うーうー!」
「ちゅー!」
「うー、するー!泳ぐ練習するー!うーうー!」
「ちゅー!」
幸太とノロイを連れた状態で
翼はゆっくりと、裂邪達に近づいていく
翼はゆっくりと、裂邪達に近づいていく
…きひひ、と幸太がこっそり笑った事に、翼は気づいていない
続くかどうかわからない