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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - トイレの花子様-08b

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トイレの花子様 08 その2


黒塗りの車で現場に向かう。

男「花子様…?」
花「なに?」
男「大丈夫ですか?」
花「ええ。」

絶対大丈夫じゃない。いつもなら「お前に心配されるほど落ちぶれてないわ!」とかいうところだ。
でも「これから人をいっぱい※すかもしれないけど大丈夫?」なんて聞けない。
それは花子様にとって「これからお前は化け物になるんだ」って言うのと同じだ。そして大丈夫ではない。
かと言って、黙って仕事に向かうのも解決にはならない。
メイドさんが耳打ちする。
メ(都市伝説以外は警察と機関で対応します。花子様の負担を増やすワケにはいきません)
男(お気遣いありがとうございます。)

決して良くない気分で目的地に向かう。

集合場所は物々しい雰囲気だった。
暴動鎮圧の報道で見たような機動隊。なんかハイテクな特殊部隊。たくさんの警察車両。

メ「ここからいくつかの部隊に分け、現場に向かいます。」

 ・ ・ ・ ・ ・

潮の匂いと金属と錆の匂い。目的地に着いた。貨物輸送トラックに偽装した人員輸送トラックから素早く降りる。
敵の倉庫には何の変化も無い。先行部隊が突入する。直後無線に流れる銃声、悲鳴。

今ので敵が動き始めた。搬入用の巨大なシャッターが開く。
その中を警察が強力なライトで照らす。
するとそこは…

壁を埋め尽くす達磨。呻き声を上げる達磨。切られたトカゲの尻尾のようにその場でうねうね跳ねている腕や脚。
床は黒に近い赤と、さっきまで生きていた隊員の亡骸と鮮血。その床の上には学校一つできそうな人数の、人間。
黒いスーツを着て各々が人を※す道具を手にしている。
そして皆、ニヤニヤと不気味に笑っている。
敵側が倉庫の照明をつける。
まるで【もっとよく見ろ。お前ら全員こうしてやる。】と言いたげに。
警察の照明だけでは照らしきれなかった部分。
人目で解体に使われたと分かる赤黒く光る刃物の数々。
さっきのとは別の切り落とされた腕や脚の山。
半ばミイラ化したナニカや腐ったナニカ。白骨もある。
そしてそれらにミスマッチなカップ麺やコンビ二弁当の容器、空になった酒に週刊誌等の生活観を感じさせるもの。

まさに地獄絵図だった。眼を逸らしたくても逸らせない。眼を逸らした隙にこの光景に飲み込まれる。
そんな恐怖を本能に直送する光景。そしてその中で、平気に生活して、笑っている。

そんな不気味さで飽和された視界に圧倒されて仕事を忘れていた嗅覚が動き出す。
物凄い異臭。血肉の匂い、死臭に腐臭が物凄い密度で詰まった空気が流れてくる。
呼吸が出来なくなりそうな異臭。眼・鼻・口・耳を堅く閉じても皮膚呼吸で匂いが分かりそうな異臭。

本当にこの中でよく食事ができるなと、武器を持つマフィア達に言う気も失せる。

同行した機動隊の多くの隊員は嘔吐し、泣き、逃げ、気絶、失禁そんな奴ばかりだが。
流石の私もそれを無能とか警察役立たずなどと責める気にはなれない。
だいたいこういう時の警察は来るだけ来て役に立たないのはセオリーだもの。

パチンと音がした。下っ端マフィアの群れは真ん中一列あけ整列する。
その一番奥にいるトップらしき人間。脇のテーブルにはお気に入りと思われる達磨がいる。
その男は意外に若く35歳くらいだろうか。マフィアらしいガタイのハゲたアジア人。

マ「諸君、私は解体が好きだ。諸君!私は解体が好きだ。諸君!!私は解体が大好きだ!
  少年を、少女を、老婆を、ジジイを、幼女を、胎児を、妊婦を、障害者を、病人を、この世の中のありとあらゆる人間を解体するのが大好きだ!
  まだ明るい未来がある美少女が助けを叫ぶのを達磨にするのが好きだ。
  いかにも引きこもりの少年が珍しく外出したのを誘拐して達磨にするのが好きだ。(ry
  さあ地獄を作るぞ…!」

 ・ ・ ・ ・ ・

約6分の演説の間に、使い物にならない機動隊員の回収と、倉庫周辺に仮説トイレの設置を行った。
この男、完全に狂っている。

下っ端マフィア(以下「下」)が振り向き襲い掛かる。
たしかに異常な人数だが、群れている分攻撃が当たりやすく、近づかれなければ花子様には余裕のハズ。
花子様が腕を伸ばす。すると周囲に設置したトイレ達から水の巨大な腕が伸び、倉庫の壁を突き破る。

下「「「ぐはあッ」」」

その腕は一本で数人の下っ端を掴み、トイレに引きずり込み、ドアが閉まる。
生々しい音と叫びの後、ドアの隙間から血が流れだす。仮説トイレをアイアンメイデンにしたのだ。
しかし敵の群れは多すぎる。

花「メイド!ダイレクトサポート開始!!」
メ「ヤー!」
物凄く長いライフルを敵のヘッドが居たところにぶち込む。数十人の下っ端を貫通し、狙った場所に着弾する。
花「第二射、傷痍榴弾信管VT!敵戦列中央!!」
メ「ヤー!!」
再び下っ端を蹴散らす。
メ「30mm対化物用「砲」はるこんねん。これに撃たれた者にはもう春来んねん。」
これと僅かな機動隊の援護でも、下っ端はまだ300はいる。

襲い掛かる下っ端に向かい、果敢にも切り込む花子様。春来んねんで援護するメイド。
機動隊は下っ端の射撃で全滅した。俺もメイドさんに教わってAKを撃つが当たらない。
実質300対2で勝てるのか?

引き続きトイレメイデンを併用しながらムチで下っ端を蹴散らす花子様。
※すまでいかなくとも当たれば腕や脚くらいはじけ飛ぶし、ポン刀は折れ、銃器も壊れる。
花子様が両手をひと振りすると、鼻血の止血で鼻に詰めるアレが、
アーマード装備のメサイアヴァルキリーのミサイル一斉射撃のように飛び、下っ端の重火器の銃口を塞いだりジャムらせる。
中には誘爆するものも居た。生き物のように宙を這う白く長いムチ、はじけ飛ぶ四肢。
一気に本丸を叩きに駆けるが…

花「くっ!!?」

トイレメイデンが壁をぶち抜いた時に落ちた、元は壁に吊るされていた若い娘の達磨。まだ息がある。
それが花子様の足元に転がっていたのだ。踏まないように体を動かす。
幸い踏まなかったがバランスを崩して転倒してしまう。

下っ端が攻勢になるには充分な好きだった。立ち上がろうとした時には囲まれ、手足を掴まれる。

マ「殺したり、胴や顔に傷を付けちゃあいけませんよぉ。こんなキレイな花子さんの達磨は手に入りませんからねぇ。
  達磨にして私のコレクションに加えるんですからねぇ。」

と言って舌なめずりをした。あれだけいた下っ端を残り50人ほどまで削った奴を相手に、余裕でいる。

花「花子さんじゃない…花子【様】よ…っ痛あ!!ああああああああ!」

花子様の手足を掴む下っ端。そして、引っ張っている無数の【腕】。
みぢみぢと音を立て、花子様の四肢と胴が離れようとする。
激痛で意識を集中できず、遠隔操作系の技が使えない。反撃ができない。

周りの達磨達が呻く
「「「腕…脚…腕…脚…。羨ましい…ズルイ…欲しい…」」」

達磨達の悲痛な声。同情すべき理由のある怨念。主を失った腕が花子様の四肢を仲間に加えようとする。

花「ぁあああああああ!!いやあああああああああ!!!!!」

その達磨達の無念を代弁させられているように泣き叫び、痛みに体をよじる。
周りの奴らを蹴散らして助けないといけない。花子様を!
銃を構えるが、花子様の絶叫にあてられ、手が震え、涙で視界がにじむ。
男「くそ…くそ…花子様……。」
メ「どいてください!」
長いライフルを構えるメイドさん。
メ「有象無象の区別無く、私の弾頭は許しはしないわ。」
男「いいからはやく花子様を!!」

打ち出された一発の弾丸は最初の着弾後、軌道を変えて何度も当たりにいく。
その一発の弾丸で花子様はひとまず開放される。しかし四肢のダメージと激痛に、何も言わずに崩れ落ちる。

男「花子様っ!」
メ「男さん!!まだ敵はたくさん…」
男「だから行くんです!!!」
そう花子様を助けに。花子様が達磨にされて好き勝手されるなんて絶対に嫌だ!

下「なんだあのガキ?」「この娘を助けにきたんすかね?」「かっこいいぞ少年ー」
メイドさんの魔弾にビビってねーのか。まあこの倉庫にいて平気な神経だ、無理も無いか。
あんな野次気にならんね。いろいろと切れて思考がおかしくなってるからな。
持ってきたAKを連射する。1人倒せたが
男「うわ!!」
リコイルで転んでしまう。
下「素人がンなもん使うからだバーカ!!ほら、お前のお姫様があぶないぜ!」
男「お姫様じゃない…女王様だッ!!!」
転んだ体制のままAKをぶち込む。その下っ端の脳天に穴をあける。しかし、もう弾切れだ。引き金を引いても弾が出てこない。

花子様まで数メートル。だがそれが遠い。
武器を失った俺ににじりよる下っ端達。
下「もう諦めちまいなぁ!お前に勝ち目は無いから。ヒヒヒヒ!」
男「悪いがそれは出来ない。花子様の忠実な駄犬として食らい付いてやる。来い!戦ってやる!!」
気に障ったのか、ムッとして襲い掛かってくる下っ端。だが彼らは俺にたどりつけない。
天井から降ってきた無数の包丁と使い捨て紙マスク。それが下っ端を襲う。
下「なに・・・?」
崩れ落ちる下っ端。

舞い降りる無数の使い捨てマスクが渦を巻き。1人の女性が現れる。
男「お前は…花子さんに並ぶ有名な都市伝説。口裂け女…!」
口「アハハハハハハハハ!武器を無くして雲霞のような、マフィアたちを前にして、来い?戦ってやる?
  間違いない!コイツは、この男こそは、こいつらこそは、私の怨敵よ!私の宿敵よ!!
  こいつ等を倒すのは私よ!こいつ等を倒して良いのは私だけよ!!!」
いや初めましてなんですが。花子様とライバルなのかな?
下「テメェ、邪魔すんじゃねえ!」
振り向いて、あっという魔に包丁の投擲で下っ端達を始末する。
口「私が助けるのはこれだけ。この後は自分でなんとかしてね、花ちゃん。何とかできなければ、私のライバル失格よ。」
そう言って、気絶しているような花子様の頬をペロリと一舐めし、またマスクの渦に消えていく口裂け女。
正直もう少し助けて欲しいのだが、俺達だけで解決しないといけない何かがある気がしたので引き止めない。
引き止めてもどうせ帰っただろうし。

男「花子様!花子様!!」
花「…男?」
涙で潤んだ瞳で見つめ、消えそうな声で俺を呼ぶ。
花「遅いわよ…ひっく…痛かったん・・・えぐ…痛かったのよ…。」
男「ごめんなさい…ごめんなさい…ッ」
自分の情けなさに、声が震える。



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