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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-59s

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 ---ぴくん、と
 佳奈美に生えた兎耳が、音を拾う
 …この段階で、佳奈美は自分が眠ってしまっていた事に気づく

「……そうか、わかった。じゃあ、ちょっと待ってろ。今、「ウィンチェスター・ミステリーハウス」を解除させるから…」

 聞こえてきたのは、マッドガッサーの声
 うっすらと目をあけると、マッドガッサーがむにゅむにゅと目を覚ましている金髪の幼女…メイに、都市伝説能力を解除するよう、頼んでいた
 ちらり、視線を動かし時計を見る……いつのまにか、朝になっていたようだ

「あぁ、悪い、起こしたか?」
「う、ううん、大丈夫………その、どうかしたんですか?」
「危険がなくなったからな。隠れてる必要がなくなったって事だ」

 危険がなくなった
 じゃあ

「…宏也さんは!?」

 がばり!起き上がる佳奈美
 危険が、なくなったのなら
 宏也は?

「落ち着け。とりあえず、皆、もうこっちに到着していて玄関に……って、おい!?」

 いてもたってもいられず、部屋を飛び出した佳奈美
 幸い、既にウィンチェスター・ミステリーハウスの能力は解除されている
 問題なく、玄関まで到着して
 がちゃり!!と、勢いよく、佳奈美は扉を開けた
 そこには

「…佳奈美?」
「……ッ宏也、さん……」

 …驚いた表情の宏也が、立っていた
 いつも身に纏っている黒いスーツは、ボロボロで
 宏也自身も、あちらこちらに包帯を巻いている

 けれど
 生きて、ここにいてくれている

 宏也は、じっと、佳奈美を優しい眼差しで見つめて


 ざわり
 その髪が、一瞬で、伸びた


「っにゃーーーーーーーー!!??っちょ、か、絡まないで!?」
「…うん、兎耳か。素晴らしいぞ」
「にゃーーーーーー!!??」

 ぐ!と、いつのまにか佳奈美の後方にやってきていたロレーナに、親指立てる宏也
 ぐ!と、ロレーナは楽しげに笑いながら親指を立て返している

「ま、まず言う事はそれかな!?」
「いやいや、大事な事だろ。よく似合ってて可愛いぞ」

 ぽふぽふ、頭を撫でられる
 優しいその感触に、一瞬、ぴくりと体を跳ねらせながらも
 佳奈美は、やや抗議するように、宏也を見上げた

「し……心配、したんだからね…」
「…あぁ、ご免な、佳奈美」

 そっと
 その体が、抱きしめられる
 ぎゅう、としっかり、しっかり、抱きしめられて
 ぽしゅ、と、佳奈美は頬を赤く染めた

「………ただいま、佳奈美」
「…お、お帰りなさい……宏也、さん」

 ぷっしぅ、真っ赤になりながら
 佳奈美は、そっと、宏也の背中に、腕を回し返す
 傷だらけの体をいたわるように、優しく、優しく


 生きて、帰って来てくれた
 それが、嬉しくて、嬉しくて…ほっとして
 ぽろぽろ、ぽろぽろと
 涙が、こぼれ始める


「……あぁ、もう、泣かせるつもりなんざ、なかったってのに」

 泣き出してしまった佳奈美に、宏也は小さく苦笑して
 そっと、その頬に手を添えて…額に、口付けを落とす
 優しい、口付け
 それは、佳奈美の顔に、優しい雨のように降り続けて
 その涙を、優しくぬぐってくれる

 ようやく、佳奈美の涙が止まった時
 …宏也は、またニヤリと笑って見せた

「…さて、と……この耳、可愛いからもうちょっとここままでいてほしい気もするが。どうする?解除するか?」
「え、あ、解除、って…」
「……方法は、多分、もう聞いてるだろ?」

 にやり、笑っての宏也の言葉に
 あぅぅ、と佳奈美はまた赤くなる

 き、聞いている
 聞いてはいる、けど
 その、あの

「……俺に解除されるのは、嫌か?」
「い、いいいいいい、嫌な訳なくて!!そ、その、でも、あの」

 どこまでも、赤くなり続ける佳奈美
 そんな佳奈美の様子に、宏也はどこまでも幸せそうに、笑い続けているのだった






fin





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