『COA』内部―――
『だ・・・だずげ・・・ぁ゙』
―――無惨に太陽が照りつける乾いた大地に
『グア・・・ァ・・・』
―――無様に伏して重なる血塗れになった戦士達の成れの果て
『ギャアアアァァァァァァ!!』
―――そして
『実に不愉快だ・・・この程度か貴様等?』
―――――――無慈悲に笑う、白髪の少女
R-No.4―――レクイエム・リッケンバッカー
(レクイエム>貴様等・・・私を捕らえて何かするつもりじゃなかったのか?
彼女は、冷たく笑いながら、
先程まで従えていた20人の仲間を5分も経たずに10人にされ、
動揺の色を隠せない、大きな剣を持ったリーダー格の剣士に問う
先程まで従えていた20人の仲間を5分も経たずに10人にされ、
動揺の色を隠せない、大きな剣を持ったリーダー格の剣士に問う
彼等はプレイヤーキラーの集団だった
今日もこの砂漠地帯で、いつものように弱ったPCを狙って一仕事やろうと集った所、
目の前に突然少女が現れたので、奴隷市場に売り飛ばすべく彼女を捕らえようとした―――のだが、
今日もこの砂漠地帯で、いつものように弱ったPCを狙って一仕事やろうと集った所、
目の前に突然少女が現れたので、奴隷市場に売り飛ばすべく彼女を捕らえようとした―――のだが、
(剣士>な・・・ふ、ふざけんなよ・・・こんなの在り得るか!
相手はたった1人だぞ!?特別な武器も持っちゃいねぇ!なのに何でこんな・・・!?
(レクイエム>その様子では・・・勝機がない、か
相手はたった1人だぞ!?特別な武器も持っちゃいねぇ!なのに何でこんな・・・!?
(レクイエム>その様子では・・・勝機がない、か
ふぅ、と溜息をついた彼女は
(レクイエム>残念だ
瞬く間に、彼の背後に回った
(剣士>い、いつの間に―――
(レクイエム>消えろ
(レクイエム>消えろ
レクイエムが剣士に向けて、構えた右手をぶつけようとした
が、
赤々と燃える炎が現れ、彼女を吹き飛ばし、間一髪で剣士を救った
魔術師と思しきローブを羽織った男が、慌てて剣士に駆け寄る
赤々と燃える炎が現れ、彼女を吹き飛ばし、間一髪で剣士を救った
魔術師と思しきローブを羽織った男が、慌てて剣士に駆け寄る
(魔術師>だ、大丈夫か!?
(剣士>あ、あぁ
(レクイエム>・・・なんだ、やればできるじゃないか
(剣士>あ、あぁ
(レクイエム>・・・なんだ、やればできるじゃないか
レクイエムは、焼け焦げた右腕を押さえながら、ゆっくりと立ち上がった
ぽたぽたと、血が滴り落ちては、乾いた大地に染み込んでゆく
ぽたぽたと、血が滴り落ちては、乾いた大地に染み込んでゆく
(剣士>・・・ハッ、片腕だけじゃもう何もできねぇだろ!
殺られた仲間の恨み、晴らさせてもらうぞ!
殺られた仲間の恨み、晴らさせてもらうぞ!
剣士は、身の丈程の剣を軽々と振り上げ、レクイエムに切りかかった
(剣士>貰ったぁ!!
(レクイエム>――――――何を、だ?
(レクイエム>――――――何を、だ?
ピタッ、と白い刃がその動きを止める
(剣士>ぐ・・・ぬぬ・・・!
(レクイエム>どうした? 晴らすのだろう?仲間の恨みを
(剣士>何で・・・何で呪文詠唱もしてねぇのに・・・右手が治ってんだぁ!?
(レクイエム>どうした? 晴らすのだろう?仲間の恨みを
(剣士>何で・・・何で呪文詠唱もしてねぇのに・・・右手が治ってんだぁ!?
そう、レクイエムが今、彼の剣を抑えているのは、先程業火によって焼かれた筈の右腕
その右腕は既に、何事も無かったかのように怪我が完治していた
その右腕は既に、何事も無かったかのように怪我が完治していた
(レクイエム>詠唱?・・・そうか、この世界には魔法というものがあるのだったな
ならば、これはどうだ?
ならば、これはどうだ?
彼女は胸元から、水の入った小ビンを取り出し、蓋を開ける
―――――“我早已換過花的香氣”
他のメンバーが、剣士を助けるべく、レクイエムに各々の武器を向ける
―――――“為何融釀記憶汚染自己”
しかしそれも束の間、彼等の足は止まってしまった
―――――“祝我”
この灼熱と旱魃が支配する地に、一陣の風が吹いた
―――――“和誰走到下世紀”
背筋が凍るような、冷たい風
―――――“從頭能頌讚”
その空気の流れは、戦士達の間を通り抜け、
―――――“人的優美、為自己”
彼女の周りで大きく、激しくうねり、
(レクイエム>――――――――“別再憎恨里”
彼女が詠唱し終えると、風は止み、沈黙だけが残った
(魔術師>・・・何か、起きたのか?
(剣士>き、気を抜くな! もう何が起こっても不思議じゃない―――
(剣士>き、気を抜くな! もう何が起こっても不思議じゃない―――
(レクイエム>「お憑かれ様」
小ビンに入った水を、辺りにばら撒く
飛び散った雫から、無数の霊魂が現れて、
剣士を除いた9人は、断末魔をあげながら、霊達によって貪られた
残された剣士は、何が起きたのか理解できず、ただ声にならないような声をあげ続けている
飛び散った雫から、無数の霊魂が現れて、
剣士を除いた9人は、断末魔をあげながら、霊達によって貪られた
残された剣士は、何が起きたのか理解できず、ただ声にならないような声をあげ続けている
(レクイエム>何をそんなに怯えている?所詮ゲームだろう?
冷めた笑みを浮かべながら、レクイエムは剣士に歩み寄る
叫びながら、無我夢中で剣を振るう剣士
作られた生傷は、すぐに完治してゆく
叫びながら、無我夢中で剣を振るう剣士
作られた生傷は、すぐに完治してゆく
(レクイエム>尤も、ゲームの中ではなく、実際に何かに襲われていたとしたら・・・滑稽だがな?
成す術も無く、頭部を鷲掴みにされた剣士
もう、声も出ていない
もう、声も出ていない
(レクイエム>とんだ茶番劇だった・・・さっさと逝け、貴様の下らん仲間の元へ
鈍い音が響き、脳漿が飛び散った
どさ、と落ちた骸に、先程の霊が群がる
気がつけば、一帯の死体は全て消えていた
遺されたものといえば、霊の内1匹が、たった今彼女に渡したもの
どさ、と落ちた骸に、先程の霊が群がる
気がつけば、一帯の死体は全て消えていた
遺されたものといえば、霊の内1匹が、たった今彼女に渡したもの
(レクイエム>ん、奴等の金か? 私には必要ないが・・・念の為貰っておくとしよう
空になった小ビンと共に、霊が持ってきた金の詰まった小袋を、胸元に忍ばせようとするが・・・
(レクイエム>・・・少し窮屈だな・・・それにしてもやけに暑い・・・
いい加減、黒スーツ以外も認めて欲しいものだな
いい加減、黒スーツ以外も認めて欲しいものだな
と、ぶつぶつ文句を言いながら、彼女は上着を脱ぐ
(レクイエム>まずは水の補充だな
そして、水を求めて砂漠中を飛び周ったそうだ
ちなみにこの時彼女はノーブラワイシャツ状態だったというのはどうでもいい話である
...END