放たれた銃弾
それは、まっすぐにデリアに向かっていく…
それは、まっすぐにデリアに向かっていく…
はず、だった
「……え?」
…空中で
銃弾の動きが、止まった
まるで、時が止まったかのような、錯覚
銃弾の動きが、止まった
まるで、時が止まったかのような、錯覚
夕暮れの光の中……その銃弾が、何か、細い、細い糸で…がんじらめにされている事に、気付いた
「イクトミ、おぬし、このような事もできたのか」
「まぁなー。あんましやりたくねーんだけどさ、本当は」
「まぁなー。あんましやりたくねーんだけどさ、本当は」
聞こえてきた、声
…デリアの、背後から
二つの人影が、近づいてきていた
…デリアの、背後から
二つの人影が、近づいてきていた
一つは、黒いレース生地の日傘を差した、ゴスロリ衣装の少女
もう一人は、浅黒い肌をした、ネイティブアメリカを思わせる衣装を着て……まるで、蜘蛛の足を連想させる髪型をした男性
ひどくちぐはぐな組み合わせの、この二人
もう一人は、浅黒い肌をした、ネイティブアメリカを思わせる衣装を着て……まるで、蜘蛛の足を連想させる髪型をした男性
ひどくちぐはぐな組み合わせの、この二人
少女の名前は、ヘンリエッタ・ホークウッド
「組織」所属のH-No.0、上層部メンバーの一人だ
男の名前は、イクトミ
「組織」所属のS-No.0、上層部メンバーの一人であると同時に、ネイティブアメリカン、スー族によって語られるトリックスター的神
「組織」所属のH-No.0、上層部メンバーの一人だ
男の名前は、イクトミ
「組織」所属のS-No.0、上層部メンバーの一人であると同時に、ネイティブアメリカン、スー族によって語られるトリックスター的神
「…あなた方は………男性の方はさっぱり見覚えありませんが、ヘンリエッタさんは、ドクターの…」
振り返り、ヘンリエッタの姿に、少し驚いた様子のデリア
ヘンリエッタは、H-No.1…ハンニバルが起こした騒動以降、ドクターと共に、都市伝説を人間化する研究…特に、都市伝説化してしまった人間を、人間に戻す研究を共にすすめている
だからこそ、デリアは彼女に見覚えがあったし……その存在は、無意識下で、「アメリカ政府の陰謀論」に、伝えてしまっていた
ヘンリエッタは、H-No.1…ハンニバルが起こした騒動以降、ドクターと共に、都市伝説を人間化する研究…特に、都市伝説化してしまった人間を、人間に戻す研究を共にすすめている
だからこそ、デリアは彼女に見覚えがあったし……その存在は、無意識下で、「アメリカ政府の陰謀論」に、伝えてしまっていた
「うむ。ムチプリの元に通うに当たって、お前とも顔をあわせた事があったが……まさか、このような事になっておったとはの」
「…邪魔をしないでいただけるで、ありますか?」
「……涙を流して、何を言うておるか、馬鹿者が」
「…邪魔をしないでいただけるで、ありますか?」
「……涙を流して、何を言うておるか、馬鹿者が」
コンスタンツェの言葉に、くるりと日傘を回しながら、そう口にするヘンリエッタ
小さく、ため息をつく
小さく、ため息をつく
「イクトミが、どこからか情報を拾ってこんかったら、危ないところであった………今回だけは、その情報源、聞き出さないでおいてやるわ」
「出来れば、ずっと聞き出さないで欲しいんだけどな。俺だって、今回はたまたま聞いただけだから」
「出来れば、ずっと聞き出さないで欲しいんだけどな。俺だって、今回はたまたま聞いただけだから」
じろり、とヘンリエッタに睨みあげられ、肩をすくめてみせるイクトミ
…ヘンリエッタ達が、この場に間に合ったのは…イクトミが、事前に、「デリアがコンスタンツェに撃たれる可能性」を知っていたからだ
どこからか得たその情報を、イクトミはヘンリエッタに伝えた
だからこそ、彼女はここに来た
己の共同研究者の仲間を、救う為に
どこからか得たその情報を、イクトミはヘンリエッタに伝えた
だからこそ、彼女はここに来た
己の共同研究者の仲間を、救う為に
「…本当、邪魔しないでくださるとありがたいんですけど。このままじゃあ、私、ドクターや総統に、迷惑しかかけられません」
「……死しか道がないとでも言うか?……お前の行動の影響が、「アメリカ政府の陰謀論」の能力によるものだとわかっておれば……対策を練られぬ訳でもあるまい」
「……死しか道がないとでも言うか?……お前の行動の影響が、「アメリカ政府の陰謀論」の能力によるものだとわかっておれば……対策を練られぬ訳でもあるまい」
デリアの言葉に、しかし、ヘンリエッタは反論する
救える可能性が、万に一つでもあるならば
彼女は、それを諦めたくはないのだ
救える可能性が、万に一つでもあるならば
彼女は、それを諦めたくはないのだ
…あの、極限に優しいお人好しでも、きっと、そうしたのではないだろうか、と
そう、こっそり考えて苦笑する
自分には、あの優しすぎる男の真似など、無理に決まっているというのに
それでも、彼に近づきたいのだろうか?
そう、こっそり考えて苦笑する
自分には、あの優しすぎる男の真似など、無理に決まっているというのに
それでも、彼に近づきたいのだろうか?
「ふむ、洗脳されたならば、妾が噛み付いてそれを上書き…」
「やめとけ、お嬢さん。それは危ねぇ。ヘタしたら貴重な幼女が廃人になるぜ」
「幼女発言についてはさておき。ならば、どうする?」
「……エーちゃんなら、どうにかできるかもなぁ」
「やめとけ、お嬢さん。それは危ねぇ。ヘタしたら貴重な幼女が廃人になるぜ」
「幼女発言についてはさておき。ならば、どうする?」
「……エーちゃんなら、どうにかできるかもなぁ」
ひらひらと手をふりながら、そう呟くイクトミ
…その手の動きにあわせるように、ぐるり、ぐるり
コンスタンツェの手元と、デリアに、蜘蛛の糸が巻きつく
これ以上、コンスタンツェが、デリアを撃ってしまわないように
そして、デリアが自殺行動をとらないように
その動きを、封じていく
…その手の動きにあわせるように、ぐるり、ぐるり
コンスタンツェの手元と、デリアに、蜘蛛の糸が巻きつく
これ以上、コンスタンツェが、デリアを撃ってしまわないように
そして、デリアが自殺行動をとらないように
その動きを、封じていく
「…あ奴がか?」
「でも、エーちゃん、あの能力使うの嫌がると思うけどなぁ」
「ならば、お前が説得せんか。あ奴と付き合いは長いのであろう。「第三帝国」相手に協力体制をとりたい、その上で重要なことだとでも言えばある程度説得できるじゃろ。普段、仕事をサボってばかりなのじゃ、それくらいはやらんか」
「……まぁ、やってみるかねぇ」
「でも、エーちゃん、あの能力使うの嫌がると思うけどなぁ」
「ならば、お前が説得せんか。あ奴と付き合いは長いのであろう。「第三帝国」相手に協力体制をとりたい、その上で重要なことだとでも言えばある程度説得できるじゃろ。普段、仕事をサボってばかりなのじゃ、それくらいはやらんか」
「……まぁ、やってみるかねぇ」
仕方ない、といった様子のイクトミ
…デリアは、ややあきれた様に口を開く
…デリアは、ややあきれた様に口を開く
「…私なんかを救って、どれだけの意味が生まれるって言うんです?」
「ん~?正義の味方っぽく言ってやろうか?……ロリを救うのに、意味なんているか?」
「……正義の味方というより、変態のセリフじゃ、馬鹿者」
「ん~?正義の味方っぽく言ってやろうか?……ロリを救うのに、意味なんているか?」
「……正義の味方というより、変態のセリフじゃ、馬鹿者」
イクトミの言葉に、ヘンリエッタが深くため息をついた
…話している事こそ、ふざけているが
しかし……デリアを救おうというその意志に、嘘など存在しては居ないのだった
…話している事こそ、ふざけているが
しかし……デリアを救おうというその意志に、嘘など存在しては居ないのだった
to be … ?