アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 無垢なる支配者と蜘蛛-05

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
 放たれた銃弾
 それは、まっすぐにデリアに向かっていく…

 はず、だった

「……え?」

 …空中で
 銃弾の動きが、止まった
 まるで、時が止まったかのような、錯覚

 夕暮れの光の中……その銃弾が、何か、細い、細い糸で…がんじらめにされている事に、気付いた

「イクトミ、おぬし、このような事もできたのか」
「まぁなー。あんましやりたくねーんだけどさ、本当は」

 聞こえてきた、声
 …デリアの、背後から
 二つの人影が、近づいてきていた

 一つは、黒いレース生地の日傘を差した、ゴスロリ衣装の少女
 もう一人は、浅黒い肌をした、ネイティブアメリカを思わせる衣装を着て……まるで、蜘蛛の足を連想させる髪型をした男性
 ひどくちぐはぐな組み合わせの、この二人

 少女の名前は、ヘンリエッタ・ホークウッド
 「組織」所属のH-No.0、上層部メンバーの一人だ
 男の名前は、イクトミ
 「組織」所属のS-No.0、上層部メンバーの一人であると同時に、ネイティブアメリカン、スー族によって語られるトリックスター的神

「…あなた方は………男性の方はさっぱり見覚えありませんが、ヘンリエッタさんは、ドクターの…」

 振り返り、ヘンリエッタの姿に、少し驚いた様子のデリア
 ヘンリエッタは、H-No.1…ハンニバルが起こした騒動以降、ドクターと共に、都市伝説を人間化する研究…特に、都市伝説化してしまった人間を、人間に戻す研究を共にすすめている
 だからこそ、デリアは彼女に見覚えがあったし……その存在は、無意識下で、「アメリカ政府の陰謀論」に、伝えてしまっていた

「うむ。ムチプリの元に通うに当たって、お前とも顔をあわせた事があったが……まさか、このような事になっておったとはの」
「…邪魔をしないでいただけるで、ありますか?」
「……涙を流して、何を言うておるか、馬鹿者が」

 コンスタンツェの言葉に、くるりと日傘を回しながら、そう口にするヘンリエッタ
 小さく、ため息をつく

「イクトミが、どこからか情報を拾ってこんかったら、危ないところであった………今回だけは、その情報源、聞き出さないでおいてやるわ」
「出来れば、ずっと聞き出さないで欲しいんだけどな。俺だって、今回はたまたま聞いただけだから」

 じろり、とヘンリエッタに睨みあげられ、肩をすくめてみせるイクトミ

 …ヘンリエッタ達が、この場に間に合ったのは…イクトミが、事前に、「デリアがコンスタンツェに撃たれる可能性」を知っていたからだ
 どこからか得たその情報を、イクトミはヘンリエッタに伝えた
 だからこそ、彼女はここに来た
 己の共同研究者の仲間を、救う為に

「…本当、邪魔しないでくださるとありがたいんですけど。このままじゃあ、私、ドクターや総統に、迷惑しかかけられません」
「……死しか道がないとでも言うか?……お前の行動の影響が、「アメリカ政府の陰謀論」の能力によるものだとわかっておれば……対策を練られぬ訳でもあるまい」

 デリアの言葉に、しかし、ヘンリエッタは反論する
 救える可能性が、万に一つでもあるならば
 彼女は、それを諦めたくはないのだ

 …あの、極限に優しいお人好しでも、きっと、そうしたのではないだろうか、と
 そう、こっそり考えて苦笑する
 自分には、あの優しすぎる男の真似など、無理に決まっているというのに
 それでも、彼に近づきたいのだろうか?

「ふむ、洗脳されたならば、妾が噛み付いてそれを上書き…」
「やめとけ、お嬢さん。それは危ねぇ。ヘタしたら貴重な幼女が廃人になるぜ」
「幼女発言についてはさておき。ならば、どうする?」
「……エーちゃんなら、どうにかできるかもなぁ」

 ひらひらと手をふりながら、そう呟くイクトミ
 …その手の動きにあわせるように、ぐるり、ぐるり
 コンスタンツェの手元と、デリアに、蜘蛛の糸が巻きつく
 これ以上、コンスタンツェが、デリアを撃ってしまわないように
 そして、デリアが自殺行動をとらないように
 その動きを、封じていく

「…あ奴がか?」
「でも、エーちゃん、あの能力使うの嫌がると思うけどなぁ」
「ならば、お前が説得せんか。あ奴と付き合いは長いのであろう。「第三帝国」相手に協力体制をとりたい、その上で重要なことだとでも言えばある程度説得できるじゃろ。普段、仕事をサボってばかりなのじゃ、それくらいはやらんか」
「……まぁ、やってみるかねぇ」

 仕方ない、といった様子のイクトミ
 …デリアは、ややあきれた様に口を開く

「…私なんかを救って、どれだけの意味が生まれるって言うんです?」
「ん~?正義の味方っぽく言ってやろうか?……ロリを救うのに、意味なんているか?」
「……正義の味方というより、変態のセリフじゃ、馬鹿者」

 イクトミの言葉に、ヘンリエッタが深くため息をついた
 …話している事こそ、ふざけているが
 しかし……デリアを救おうというその意志に、嘘など存在しては居ないのだった




to be … ?




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー