「ひっぐ・・・・やめてよぉ・・・・」
とある公園で、蹲って泣いているのは、髪が長く、女の子のような顔立ちの、幼稚園くらいの“少年”
それを見下げて立っているのは、同い年くらいの少年2人
片方は、熊のぬいぐるみを持っている
それを見下げて立っているのは、同い年くらいの少年2人
片方は、熊のぬいぐるみを持っている
「ぼ、僕の、熊ちゃん・・・返、して・・・」
「ほぅら、また『僕』って言った!」
「女の子なら女の子らしく『私』とか言ってみろよ!」
「ほぅら、また『僕』って言った!」
「女の子なら女の子らしく『私』とか言ってみろよ!」
ぬいぐるみをブラブラとちらつかせて、さげすむ様に言う
どうやら、この2人は彼を“女の子”だと勘違いしているようだ
どうやら、この2人は彼を“女の子”だと勘違いしているようだ
「ちゃんと『私』って言わないなら、この熊は返してやんねーぞぉ~?」
「そ・・・そん、なぁ・・・・」
「そ・・・そん、なぁ・・・・」
『自分は男だ』と言えば早いのに、それすらも言えなかった
言う勇気が無かった
でも、そんな時はいつでも、彼を助けた者がいた
言う勇気が無かった
でも、そんな時はいつでも、彼を助けた者がいた
「ウヒヒヒヒ、2対1かぁ? 俺も混ぜろよ!」
「ん? あっ・・・!」
「ん? あっ・・・!」
小石を持って現れたのは、前髪が少し長い、またもや幼稚園ほどの黒尽くめの少年
「お、お前は関係ねぇだろ!」
「いや、普通に従兄弟だけど
とりあえず、痛い目みたくなかったらそれ置いてとっとと帰れ!」
「うるせぇ! 誰が返すか!」
「んじゃ仕方ない。 ひっさぁつ! ディィィィィィプ・インパクトォォォォォォ!!」
「いや、普通に従兄弟だけど
とりあえず、痛い目みたくなかったらそれ置いてとっとと帰れ!」
「うるせぇ! 誰が返すか!」
「んじゃ仕方ない。 ひっさぁつ! ディィィィィィプ・インパクトォォォォォォ!!」
思いっきり振りかぶり、小石を投げる
小石は2人の頭上へ大きく反れていった
笑う2人。しかしその顔が歪むのには5秒もかからなかった
小石は2人の頭上へ大きく反れていった
笑う2人。しかしその顔が歪むのには5秒もかからなかった
パリーンッ!!
「くぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「やべっ、雷親父の窓が!?」
「おじさーん! ここにガラス割りの犯人がいるよー!」
「なっ、この野郎!?」
「貴様等ァ!今日こそは容赦せんぞぉぉぉぉぉ!!」
「「ぎゃああああああああああああ!!!」」
「やべっ、雷親父の窓が!?」
「おじさーん! ここにガラス割りの犯人がいるよー!」
「なっ、この野郎!?」
「貴様等ァ!今日こそは容赦せんぞぉぉぉぉぉ!!」
「「ぎゃああああああああああああ!!!」」
泣きながら逃げるいじめっ子達
最後に笑ったのは、投げ捨てられたぬいぐるみを拾っている、黒尽くめの少年
最後に笑ったのは、投げ捨てられたぬいぐるみを拾っている、黒尽くめの少年
「ったくよぉ、いい加減ガツンと言えるようになれよ、男だろ?」
「・・・う、うん・・・ご、ごめん、なさい・・・」
「ッヒヒ、ほら」
「・・・う、うん・・・ご、ごめん、なさい・・・」
「ッヒヒ、ほら」
砂埃をはたいて、熊のぬいぐるみを差し出す
彼はそれを受け取り、ぎゅっと抱きしめながら、真っ直ぐ目を見て
彼はそれを受け取り、ぎゅっと抱きしめながら、真っ直ぐ目を見て
「・・・ありがとう、裂兄ぃ・・・」
【 神 力 秘 詞 】
二之巻 ~彼ニ 宿リシ 奇ナル 力~
二之巻 ~彼ニ 宿リシ 奇ナル 力~
帰り道―――
買い物バックを持った裂邪と漢は、東区の住宅地を歩いていた
日は既に落ち、街頭と月明かりだけを頼りに進む
買い物バックを持った裂邪と漢は、東区の住宅地を歩いていた
日は既に落ち、街頭と月明かりだけを頼りに進む
(裂邪>・・・つぅかよ
(漢>何?裂兄ぃ
(裂邪>いい加減、その『裂兄ぃ』ってのはやめろよ
確かに年はお前の方が1つ下だが、学年は同じだろ?
(漢>ぼ、僕より先に、生まれたのは裂兄ぃだから・・・『裂兄ぃ』で、いいでしょ?
(裂邪>それ! その首傾げて相手に答えを求めるのもやめろ!
小学生の時にそれで何人の男が堕ちたか知ってんのか!?
あとバレンタインにチョコ持ってくるのも禁止な!
何で俺が男にチョコ貰って男に恨まれなきゃならねぇんだ!?
(漢>・・・・・・・
(裂邪>なんだ、その目は?
(漢>裂兄ぃ・・・僕のこと、縛りたいの?
(漢>何?裂兄ぃ
(裂邪>いい加減、その『裂兄ぃ』ってのはやめろよ
確かに年はお前の方が1つ下だが、学年は同じだろ?
(漢>ぼ、僕より先に、生まれたのは裂兄ぃだから・・・『裂兄ぃ』で、いいでしょ?
(裂邪>それ! その首傾げて相手に答えを求めるのもやめろ!
小学生の時にそれで何人の男が堕ちたか知ってんのか!?
あとバレンタインにチョコ持ってくるのも禁止な!
何で俺が男にチョコ貰って男に恨まれなきゃならねぇんだ!?
(漢>・・・・・・・
(裂邪>なんだ、その目は?
(漢>裂兄ぃ・・・僕のこと、縛りたいの?
道のド真ん中で盛大にずっこける裂邪
倒れた彼を、涙目になって心配する漢
倒れた彼を、涙目になって心配する漢
(漢>だ、だだだだだ大丈夫!?怪我は無い!?
(裂邪>お前何考えてんだ!? 何で俺が男と縛りプレイしなきゃなんねぇんだよ!?
(漢>プレ・・・何のこと?
えっと、『縛る』っていうのは、行動の自由を制限する事d
(裂邪>だったらもっとマイルドな言い方があるだろ!?
(漢>ごごごめんなさい!
(裂邪>全く・・・まぁ、いいけどさ
(漢>ほ、ホントに、怪我は無いの? 良かったら、治すけど・・・
(裂邪>ねぇよ、怪我しないようにこけてるから・・・ん?
(裂邪>お前何考えてんだ!? 何で俺が男と縛りプレイしなきゃなんねぇんだよ!?
(漢>プレ・・・何のこと?
えっと、『縛る』っていうのは、行動の自由を制限する事d
(裂邪>だったらもっとマイルドな言い方があるだろ!?
(漢>ごごごめんなさい!
(裂邪>全く・・・まぁ、いいけどさ
(漢>ほ、ホントに、怪我は無いの? 良かったら、治すけど・・・
(裂邪>ねぇよ、怪我しないようにこけてるから・・・ん?
ふと、裂邪は立ち止まり、不思議そうに漢の顔を見る
(漢>・・・どうかしたの?
(裂邪>お前さ、さっきも『頭痛を治す』とか言ってたよな。あれってどういう意味?
(漢>あ、あの、僕――――
(男性>見つけたぜぇ?
(裂邪>お前さ、さっきも『頭痛を治す』とか言ってたよな。あれってどういう意味?
(漢>あ、あの、僕――――
(男性>見つけたぜぇ?
背後から、聞き覚えのある声
振り向いた瞬間、漢はさっと裂邪の後ろに隠れた
先程、翼が追い払った3人組だ
振り向いた瞬間、漢はさっと裂邪の後ろに隠れた
先程、翼が追い払った3人組だ
(裂邪>なんだ、またあんたらか。性懲りも無くまた来た訳?
(男性A>うるせぇ、ガキ! どうせ狂犬はいねぇんだろ? だったらこっちのもんだ!
(漢>れ、裂兄ぃ・・・
(裂邪>残念だけど、こいつは渡せねぇぞ?
俺の従兄弟だし、“弟分”みたいなもんだからな!
(男性B>強がり言ってられんのも今の内だぜぇ? さっさとそこの“嬢ちゃん”渡して帰んな!
(男性A>うるせぇ、ガキ! どうせ狂犬はいねぇんだろ? だったらこっちのもんだ!
(漢>れ、裂兄ぃ・・・
(裂邪>残念だけど、こいつは渡せねぇぞ?
俺の従兄弟だし、“弟分”みたいなもんだからな!
(男性B>強がり言ってられんのも今の内だぜぇ? さっさとそこの“嬢ちゃん”渡して帰んな!
裂邪は思わず前のめりに崩れ落ちそうになった
(裂邪>・・・人が折角“弟分”って言ってやったのに・・・
お前らが脳内メーカーやったらさぞ『H』が沢山あるんだろうな!
(男性C>何ごちゃごちゃ言ってやがる!?
俺達の頼みが聞けないなら・・・ガキでも容赦しねぇぞぉ!!
お前らが脳内メーカーやったらさぞ『H』が沢山あるんだろうな!
(男性C>何ごちゃごちゃ言ってやがる!?
俺達の頼みが聞けないなら・・・ガキでも容赦しねぇぞぉ!!
マンホールの蓋が飛び、ぬるりと現れたのは巨大なイカ
屋根伝いに跳んできたのは、舌が異常に長い小鬼のような者
口笛の音を聞きつけ、夜の道を這う無数の蛇
屋根伝いに跳んできたのは、舌が異常に長い小鬼のような者
口笛の音を聞きつけ、夜の道を這う無数の蛇
(漢>なっ・・・なに、あれ・・・!?
(裂邪>っは、やっぱ都市伝説契約者か・・・あん時、翼の兄ちゃんが事を起こす前に終わらせといてよかったぜ
(裂邪>っは、やっぱ都市伝説契約者か・・・あん時、翼の兄ちゃんが事を起こす前に終わらせといてよかったぜ
呟きながら、一歩前に出る裂邪
あ、と言いながら漢が止めようとしたが、彼自身がそれを抑える
あ、と言いながら漢が止めようとしたが、彼自身がそれを抑える
(裂邪>まぁ確かに? 俺は翼の兄ちゃん程は強くねぇけど
《レイヴァテイン》
《レイヴァテイン》
荷物を置き、左手に持っていた金色の四角い物を、遥か上空に投げる
(裂邪>手に届くところに大事なものがあるなら・・・例え弱くても、俺はそれを守り抜く!
固体は黄金の水となり、裂邪に降り注ぐ―――否、覆い被さる
それは身体の至る所に刃、突起を作り、両刃の剣のような4枚の羽を持った金色の鎧となった
それは身体の至る所に刃、突起を作り、両刃の剣のような4枚の羽を持った金色の鎧となった
(男性C>ちっ、契約者だったか!
(漢>れ・・・つ・・・兄ぃ・・・?
(裂邪>悪ぃな漢、ちょいとそこで隠れててくれ。訳は後で話す
今はまず・・・こいつらを片付ける!
(男性A>ふざけんな!行け、「クラーケン」!
(漢>れ・・・つ・・・兄ぃ・・・?
(裂邪>悪ぃな漢、ちょいとそこで隠れててくれ。訳は後で話す
今はまず・・・こいつらを片付ける!
(男性A>ふざけんな!行け、「クラーケン」!
マンホールから飛び出した巨大なイカ―――「クラーケン」が長い触手をのばし、裂邪の身体を絡めとろうとした
が、巻きつけようとした瞬間、月光を反射してギラリと怪しく輝く金色の爪を振るうと、
その触手はぶつ切りにされてボロボロと地面に落ちた
が、巻きつけようとした瞬間、月光を反射してギラリと怪しく輝く金色の爪を振るうと、
その触手はぶつ切りにされてボロボロと地面に落ちた
(男性A>何!?
(男性B>っく、蛇共! あのガキを仕留めろ!
(裂邪>ヒハハハハハハ! 無駄無駄無駄ァ!
「レイヴァテイン」は“破滅の枝”・・・触れる物も、立ちはだかる者も、皆滅ぶ!
(男性B>っく、蛇共! あのガキを仕留めろ!
(裂邪>ヒハハハハハハ! 無駄無駄無駄ァ!
「レイヴァテイン」は“破滅の枝”・・・触れる物も、立ちはだかる者も、皆滅ぶ!
今度は、その鋭い爪で何も無い空間を切り裂くように腕を振るう
直後、大地を抉りながら放射状に一陣の風が吹き、
「夜に口笛を吹くと蛇が来る」の契約者の口笛を聞いて彼に迫っていた蛇達は、
それに切り裂かれ、血を噴き出しながら弾き飛ばされた
直後、大地を抉りながら放射状に一陣の風が吹き、
「夜に口笛を吹くと蛇が来る」の契約者の口笛を聞いて彼に迫っていた蛇達は、
それに切り裂かれ、血を噴き出しながら弾き飛ばされた
(男性B>ッ!? こ、こいつ・・・ただのガキじゃねぇのか!?
(裂邪>触手に蛇、それに舌・・・ヤらしい奴と契約しやがってこの変態共!
漢には・・・俺の家族には、指一本触れさせねぇ!
(裂邪>触手に蛇、それに舌・・・ヤらしい奴と契約しやがってこの変態共!
漢には・・・俺の家族には、指一本触れさせねぇ!
蛇の死体を踏み潰しながら裂邪は「クラーケン」に向かって走る
叩きつけようとしてのびた触手は、全て切り捨てられた
そして、イカの目の前で跳び上がり、拳を突き出す
叩きつけようとしてのびた触手は、全て切り捨てられた
そして、イカの目の前で跳び上がり、拳を突き出す
(裂邪>『真・黄昏地獄拳』!!
黄金の一閃が、「クラーケン」の頭部を貫通した
貫かれた穴から体液を吐き散らしながら、びしゃりと倒れる前に光の粒子となって消えた
貫かれた穴から体液を吐き散らしながら、びしゃりと倒れる前に光の粒子となって消えた
(男性A>あっ・・・
(裂邪>ウヒヒヒヒヒ、さぁて次は――――
(裂邪>ウヒヒヒヒヒ、さぁて次は――――
「キャー!」という甲高い声
長い舌の化物―――「垢舐め」が、漢に迫っていた
長い舌の化物―――「垢舐め」が、漢に迫っていた
(裂邪>し、しまっ・・・漢ァ!
直ぐに漢の元へ向かおうとしたが、巨大な蛇が数匹、彼の行く手を阻んだ
(男性B>ッハハ! 簡単には行かせないぜぇ?
(男性C>そこで大人しくお前の女が隅々まで舐められるのを見物してろ!
(裂邪>んの野郎! つぅか、あいつは女じゃ・・・あ゙ぁチクショウ!
(男性C>そこで大人しくお前の女が隅々まで舐められるのを見物してろ!
(裂邪>んの野郎! つぅか、あいつは女じゃ・・・あ゙ぁチクショウ!
大蛇に立ち向かう裂邪
そうしている間にも、「垢舐め」は漢にジリジリと迫っていた
そうしている間にも、「垢舐め」は漢にジリジリと迫っていた
(漢>いや・・・いや・・・こ、来ないで・・・来ない、で・・・
大粒の涙が溢れ、零れる
どさっ、とバックが落ち、中身が零れ出る
そんなこともお構い無しに、ペロリと舌を出す「垢舐め」
長い舌を、漢の脚にのばした
どさっ、とバックが落ち、中身が零れ出る
そんなこともお構い無しに、ペロリと舌を出す「垢舐め」
長い舌を、漢の脚にのばした
(漢>んんっ!
身体中を駆け巡る、気持ちの悪い感覚
それが、徐々に徐々に上ってきて、最後に頬を舐められる
それが、徐々に徐々に上ってきて、最後に頬を舐められる
(裂邪>漢! こんのぉ、退けろ蛇共ぉ!!
(漢>ぁ・・・・な、んで、こんな・・・・た、たすけ――――
(漢>ぁ・・・・な、んで、こんな・・・・た、たすけ――――
――――いい加減ガツンと言えるようになれよ、男だろ?
――――手に届くところに大事なものがあるなら・・・例え弱くても、俺はそれを守り抜く!
――――漢には・・・俺の家族には、指一本触れさせねぇ!
いつも、彼に励ましてもらった
いつも、彼に助けてもらった
今も、彼が目の前で戦っている
なのに
自分は、何もしていない―――否、何かをしようとしていない
勇気が無かったから?
違う
勇気なら、いつも貰っていた
ただ、それを使っていなかっただけ
だったら
いつも、彼に助けてもらった
今も、彼が目の前で戦っている
なのに
自分は、何もしていない―――否、何かをしようとしていない
勇気が無かったから?
違う
勇気なら、いつも貰っていた
ただ、それを使っていなかっただけ
だったら
今が、その時だ
(漢>・・・ごめんね、裂兄ぃ
ぺち、と弱々しく己を舐める舌を跳ね除ける漢
(裂邪>・・・漢?
(漢>僕も、裂兄ぃと一緒に・・・戦う!
(漢>僕も、裂兄ぃと一緒に・・・戦う!
両手を胸に当て、何かを引き抜くように前方へ突き出す
すると、掌の上に浮かび上がる2つの文字
右手には、『漢』
左手には、『神』
すると、掌の上に浮かび上がる2つの文字
右手には、『漢』
左手には、『神』
(男性C>なっ、まさかあいつも・・・!?
(裂邪>おい漢!?
(漢>ごめんね・・・ちょっと、痛いかも知れないから
(裂邪>おい漢!?
(漢>ごめんね・・・ちょっと、痛いかも知れないから
「垢舐め」に語りかけると、2つの文字は巨大化し、
『漢』は炎と水が螺旋を描くように、
『神』は雷がその螺旋を伝うように、
「垢舐め」に直撃した
ん?と裂邪は首をかしげた
『漢』は炎と水が螺旋を描くように、
『神』は雷がその螺旋を伝うように、
「垢舐め」に直撃した
ん?と裂邪は首をかしげた
(裂邪>・・・H2Oに電気を通して・・・電気分解が出来るから・・・
水素と、酸素・・・その混合気体に火を近づければ・・・バカヤロォォォォォォォォォ!!
水素と、酸素・・・その混合気体に火を近づければ・・・バカヤロォォォォォォォォォ!!
時既に遅し
住宅地のど真ん中で、轟音を響かせて大爆発が起きた
住宅地のど真ん中で、轟音を響かせて大爆発が起きた
(裂邪>お前は俺か!? 俺のドッペルゲンガーか!?
後先考えずにあんな突拍子も無いことするんじゃねぇよ!
後先考えずにあんな突拍子も無いことするんじゃねぇよ!
気絶している漢の胸倉を掴み、裂邪が怒鳴る
勿論、聞こえてはいないだろう
勿論、聞こえてはいないだろう
(裂邪>危なく巻添え喰らうところだったぜ、ホントに助かったよ・・・ローゼちゃん
彼の背後に立っていたのは、黒いスーツを着た赤い髪の少女
(ローゼ>おほほほ、間に合って良かったですわ~♪
それにしても凄まじい威力ですわね;
(裂邪>あぁ、全くだ・・・しかしこいつが都市伝説契約者だとは思わなかった
一体何の都市伝説だ?
(ローゼ>ん~・・・どんな能力でしたの?
(裂邪>どんな、ってか・・・漢字だな
(ローゼ>漢字?
(裂邪>漢字が出てきて、それが火を吹いたり水出したり・・・
でも変だな、『漢』っていう字は火と水を意味している訳じゃないんだが
(蓮華>《成り立ちですよ》
(裂邪>ぅわうちっ!? ビックリしたぁ・・・
それにしても凄まじい威力ですわね;
(裂邪>あぁ、全くだ・・・しかしこいつが都市伝説契約者だとは思わなかった
一体何の都市伝説だ?
(ローゼ>ん~・・・どんな能力でしたの?
(裂邪>どんな、ってか・・・漢字だな
(ローゼ>漢字?
(裂邪>漢字が出てきて、それが火を吹いたり水出したり・・・
でも変だな、『漢』っていう字は火と水を意味している訳じゃないんだが
(蓮華>《成り立ちですよ》
(裂邪>ぅわうちっ!? ビックリしたぁ・・・
突然、ローゼの携帯電話越しに蓮華の声が響く
実は先程、ローゼ自身が彼女に電話をかけていたのだ
実は先程、ローゼ自身が彼女に電話をかけていたのだ
(ローゼ>成り立ち?
(蓮華>《恐らく、「漢字の成り立ち」というものでしょう
R-No.3によれば、漢字は古代中国で行われた占いによって生まれることが多かったので
その辺りが都市伝説化したのかと・・・》
(裂邪>なるほど、それであの時怪我を治せるとか言って・・・
そうか、「神崎 漢」には『漢』も『神』もある
自分の名前から字を取り出したのか・・・うわぁ、強ぇぞこいつ
(ローゼ>それに可愛らしいですわぁ♪
(裂邪>(やべぇ、俺のローゼちゃんが寝盗られちまう・・・)
(蓮華>《・・・コホン、R-No.4には連絡しておきましたので、直ぐに事後処理班が向かうでしょう
裂邪さんはその神崎 漢という少女を連れt》
(裂邪>ごめん、こいつ男なの
(蓮華>《・・・失礼しました、ではその少年を連れて速やかにご帰宅を》
(裂邪>ところであの気絶した3人は?
(ローゼ>「組織」が責任を持ってお預かりいたしますわ~
(裂邪>そっか。なんか悪いね、俺「組織」に入ってる訳じゃないのに色々使っちゃってさ
あとこいつの所為で仕事増やしてごめん。従兄弟の俺に免じて許して欲しい
(ローゼ>お気になさらずですの~♪ こちらもお仕事がないので退屈ですn
(蓮華>《そんな訳ないじゃないですか。まだ書類はたっぷり残ってますからね
契約者の回収を終えたら即刻書き上げるように》
(ローゼ>あららら;
(裂邪>ウヒ、ヒヒ・・・; んじゃ、後はお任せしま~す
(蓮華>《恐らく、「漢字の成り立ち」というものでしょう
R-No.3によれば、漢字は古代中国で行われた占いによって生まれることが多かったので
その辺りが都市伝説化したのかと・・・》
(裂邪>なるほど、それであの時怪我を治せるとか言って・・・
そうか、「神崎 漢」には『漢』も『神』もある
自分の名前から字を取り出したのか・・・うわぁ、強ぇぞこいつ
(ローゼ>それに可愛らしいですわぁ♪
(裂邪>(やべぇ、俺のローゼちゃんが寝盗られちまう・・・)
(蓮華>《・・・コホン、R-No.4には連絡しておきましたので、直ぐに事後処理班が向かうでしょう
裂邪さんはその神崎 漢という少女を連れt》
(裂邪>ごめん、こいつ男なの
(蓮華>《・・・失礼しました、ではその少年を連れて速やかにご帰宅を》
(裂邪>ところであの気絶した3人は?
(ローゼ>「組織」が責任を持ってお預かりいたしますわ~
(裂邪>そっか。なんか悪いね、俺「組織」に入ってる訳じゃないのに色々使っちゃってさ
あとこいつの所為で仕事増やしてごめん。従兄弟の俺に免じて許して欲しい
(ローゼ>お気になさらずですの~♪ こちらもお仕事がないので退屈ですn
(蓮華>《そんな訳ないじゃないですか。まだ書類はたっぷり残ってますからね
契約者の回収を終えたら即刻書き上げるように》
(ローゼ>あららら;
(裂邪>ウヒ、ヒヒ・・・; んじゃ、後はお任せしま~す
漢を背負い、気まずそうに手を振りながら、裂邪はローゼと別れたのだった
† † † † † †
(漢>・・・んん・・・・
(裂邪>起きたか?
(漢>れ、裂、兄ぃ・・・?
(裂邪>お前ん家、こっちで合ってる?
(漢>えっと・・・う、うん、大丈夫・・・凄いね裂兄ぃ、まだ教えてなかったのに・・・
(裂邪>いや、さっきの戦い見たら、理由ぐらい大体分かるだろ?
(裂邪>起きたか?
(漢>れ、裂、兄ぃ・・・?
(裂邪>お前ん家、こっちで合ってる?
(漢>えっと・・・う、うん、大丈夫・・・凄いね裂兄ぃ、まだ教えてなかったのに・・・
(裂邪>いや、さっきの戦い見たら、理由ぐらい大体分かるだろ?
軽い口調だが、重い声で問い返す
暫く、首を傾げて考えた漢は、ようやく口を開くと
暫く、首を傾げて考えた漢は、ようやく口を開くと
(漢>・・・超、能力?
(裂邪>いや違いないけど!? エスパーみたいなもんだけど!?
(漢>?・・・と、ところで・・・あの怪物って・・・?
(裂邪>は?
(漢>え、あの、大きなイカとか、僕を舐めてきた、怪人とか・・・何、なの?
(裂邪>いや違いないけど!? エスパーみたいなもんだけど!?
(漢>?・・・と、ところで・・・あの怪物って・・・?
(裂邪>は?
(漢>え、あの、大きなイカとか、僕を舐めてきた、怪人とか・・・何、なの?
ゆっくりと、その場に立たされる漢
くるりと彼を見て、両手に持った荷物を下ろして両肩を持ち、ぐっと顔を近づける裂邪
くるりと彼を見て、両手に持った荷物を下ろして両肩を持ち、ぐっと顔を近づける裂邪
(漢>ひゃっ・・・な、ななな、何?
(裂邪>本気で言ってんのか?
(漢>・・・え? な、何が・・・
(裂邪>都市伝説と契約しておいて都市伝説存在を知らないなんてことは無いだろうな!?
自分でその力を行使しておいてまさか今まで知らずに使ってましたなんてことは無いよな!?
(漢>・・・ち、から? 都市、伝説? 都市伝説、って、「口裂け女」とかのこと?
(裂邪>OK、それだけ聞きゃ分かるわ。マジで知らないんだな
じゃああの字が浮き出るアレは何だったんだ!?
(漢>え、っと・・・これのこと?
(裂邪>本気で言ってんのか?
(漢>・・・え? な、何が・・・
(裂邪>都市伝説と契約しておいて都市伝説存在を知らないなんてことは無いだろうな!?
自分でその力を行使しておいてまさか今まで知らずに使ってましたなんてことは無いよな!?
(漢>・・・ち、から? 都市、伝説? 都市伝説、って、「口裂け女」とかのこと?
(裂邪>OK、それだけ聞きゃ分かるわ。マジで知らないんだな
じゃああの字が浮き出るアレは何だったんだ!?
(漢>え、っと・・・これのこと?
漢は空中に、『水』という字を書いてみせた
すると、文字は本物の水となり、ザァッ!と道路に流れた
すると、文字は本物の水となり、ザァッ!と道路に流れた
(裂邪>・・・取り出す以外も使えるのか・・・あぁ、その力だ
(漢>これは、その・・・し、小学生の時に、神様から、貰ったんだ
(裂邪>ワンモア
(漢>か、神、様に・・・
(裂邪>んな訳あるかぁ!? 話し掛けられたんだとしたらそりゃ都市伝説の意思だ!
つぅか『神様』って言うな! 正月早々その言葉にトラウマがあんだよ!
(漢>ご、ごめんなさい! 知らなかった、から・・・ひっぐ
(裂邪>あぁもう、泣くなっつぅの・・・漢、携帯出せ
(漢>これは、その・・・し、小学生の時に、神様から、貰ったんだ
(裂邪>ワンモア
(漢>か、神、様に・・・
(裂邪>んな訳あるかぁ!? 話し掛けられたんだとしたらそりゃ都市伝説の意思だ!
つぅか『神様』って言うな! 正月早々その言葉にトラウマがあんだよ!
(漢>ご、ごめんなさい! 知らなかった、から・・・ひっぐ
(裂邪>あぁもう、泣くなっつぅの・・・漢、携帯出せ
涙を拭いつつ、漢はポケットから携帯電話を取り出した
裂邪はそれをさっと奪うと、自分も携帯電話を出して、赤外線通信をした
裂邪はそれをさっと奪うと、自分も携帯電話を出して、赤外線通信をした
(裂邪>ほい、俺の電話番号とメールアドレス
(漢>え・・・裂、兄ぃの?
(裂邪>これで連絡取れるだろ・・・
都市伝説のこと、家に着くまでは俺の知ってる限り説明してやる
分かんねぇことがあったらいつでも聞け・・・あ、夜中は勘弁な
(漢>・・・・・・・・・・ぐすっ
(裂邪>だから泣くなっつぅに!?
(漢>え・・・裂、兄ぃの?
(裂邪>これで連絡取れるだろ・・・
都市伝説のこと、家に着くまでは俺の知ってる限り説明してやる
分かんねぇことがあったらいつでも聞け・・・あ、夜中は勘弁な
(漢>・・・・・・・・・・ぐすっ
(裂邪>だから泣くなっつぅに!?
この日、怪異に飲まれた者が新たに1人、この地にやってきたのだった
...物語猶続