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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 花子さんと契約した男の話-58c

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「13代目、か………龍彦の代から、もうそんなに経つのか」
「はい」

 とぷり
 髑髏の盃を満たす酒を口にしながらの将門公の言葉に、俺は頷く
 ……八代目様は、この将門公との交流があった
 だからこそ、この方から「童子切安綱」を与えられたのだ
 八代目様は、ぬらと「童子切安綱」の多重契約をしていたと言う
 ………最終的には、「童子切安綱」に「飲まれた」のだと、ぬらが以前、話してくれた

「くくっ、そして………お前は、龍彦以降、久々に獄門寺の家に出た契約者、か」
「…そうなります。八代目様以降、俺の家では、都市伝説の契約者は現れなかったようですから」
「龍彦が、最期まで我ら異質な存在を家族に伝えんかったからだろう。心鬼もそうだった」

 どこか懐かしそうに、そう言ってきた将門公
 遠くを見ていたかのような眼差しは、しかし、すぐに俺へと向けられる

「お前は、龍彦によく似ているな。姿形だけでなく、性格までも」
「…ぬらからも、言われます」
「くくくっ!そうか、もうぬらりひょんとも顔をあわせていたか。龍彦の子孫を酷く気にかけていたからな」

 将門公の持っていた盃が、空になる
 それを床において…将門公は、軽く、俺を睨んだ

 直後、息苦しさに襲われる
 目の前の、圧倒的な存在
 それに、押しつぶされそうになる錯覚
 一瞬でも気を抜けば、意識を失ってしまいそうな威圧感

 歯を食いしばり、それに耐える
 ……俺は、今
 将門公に、試されている
 それを、実感する
 ここで、意識を失うような無様な姿を見せては……いけない

「くっくく………くっかかかかかかかかかかかかか!!!」

 心の底から、楽しげに笑う将門公
 威圧感が、消える

「そうか、耐えたか!やはり、お前も持って生まれたか!!」

 何のことか、よくわからない
 ただ、どうやら…「合格」である、らしい

「くくくく………っ!この代になって、あの時代の血が、一斉に騒ぎ出したか。これが瞳の言っていた「繰り返す」と言う事か」

 将門公が、立ち上がった
 俺に近づいて、腰をおろし……俺の顎を掴み、半ば無理矢理上を向かされる
 俺の目つきを隠す長い前髪を払いながら……将門公は、笑った

「…獄門寺の家の者、龍彦の血を、もっとも濃く受け継いだ、剣鬼と修羅の素質を持って生まれた者よ………どうだ?我の部下(もの)にならぬか?」

 誘いの言葉
 日本最強の祟り神が、俺などに部下になれという

「………何の冗談ですか?」

 冗談に、決まっている
 そうでなければ、俺など求めても、意味はない

「冗談に聴こえるか?」

 楽しげに笑って、俺を見下ろしてくる将門公
 笑ってはいるが……その目は、本気だった
 冗談だったら、どれだけ楽だっただろうか

 …最も
 答えなど、一つしかない

「………お断りします」

 短く、簡潔に、そう答える

「ほぅ?何故だ?」
「…俺には、もう、剣を捧げた相手がいますから」

 もう
 仕えるべき主君は、決めたから

「剣を捧げる主君は、生涯、ただ一人と決めています………俺の剣は、翼さんに捧げました。俺の主は、あの人、ただ一人です」

 淡々と答える、俺の答えを、将門公は楽しげに聞いている
 …きっと、俺の答えを予測していたのだろう
 わかっていて、わざと、あんな言い方をしてきたのだ
 ……意地の悪い方だ
 ぬらから聞いた通りだ

「まぁ、良いわ。翼は我の部下(もの)だ。間接的に、お前は我の部下(もの)よ」

 …そう言う認識でいいのだろうか
 まぁ、別に構わないが

「…お話とは、この事でしたか?」
「あぁ。そうだが?」
「……そちらのお話が終わったのならば、こちらからも、お話が」

 ほぉ?と興味深そうな表情を浮かべてきた将門公
 顎を捕まれた状態のまま、俺は続ける

「…俺には、情報網が足りません。都市伝説関連の、情報網が。だから、学校町で、誰かが何かを企んでいても…把握に、遅れてしまう」
「ふむ?」
「……ですから。俺は、貴方方「首塚」の情報網が、欲しい」

 はっきりと、単刀直入に、そう告げる
 …明らかに、俺には情報網が足りない
 だから、「首塚」の持つ情報網は、俺には魅力的だ
 その力を、借りる事が出来るならば…!

「我の部下になる訳でもなく、その力を欲するか?」
「…手段は選んでいられませんから……もう、天倉達のような被害者を、俺の周りから出さない為にも」

 もう、二度と
 失敗しない為にも

「…「組織」の、あんな事をする連中相手に、遅れをとりたくありませんから」
「くくく………っ!そうか、お前も、「組織」を嫌ったか」
「……大門 大樹さんや、広瀬 宏也さんのような人が居る事も、わかっています。けれど……好きには、なれそうにないです」

 俺の、その答えに
 将門公が、満足げに笑った

「いいだろう!翼の部下ならば、我の部下も同然。そして、「組織」と敵対するならば、我らが同士よ!!我らが得し情報、お前も存分に活用するが良い!」
「……ありがとうございます」

 ようやく、顎から手を離されて
 俺は、将門公に、深く、頭を下げた

「…すみませんが、それと、もう一つ」
「ほう?何だ?」
「……剣の、相手になっていただきたいのです………実戦形式の剣技を、習いたい」

 かつて、ぬらが教えてくれたような、剣を
 ぬらも、今でも頼めば教えてくれるだろう
 だが、相手は多いほうがいい
 様々なパターンの戦闘方法に、対処できるようになりたい

「くくくくくっ!!いいだろう、相手になってやる。お前が持って生まれたその力の使い方も含め、全て教えてやろう!!」
「…感謝いたします」

 改めて、頭を下げる

 もっと
 強くならなければ
 花子さんに、負担をかけない為にも
 もう二度と、失敗しない為にも

 天倉達のような、被害者を

 ……彼女のような、被害者を

 もう、二度と生み出さない、為にも






to be … ?



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