「あー、それっぽい気はしたが、偽名か。ま、いいよ。偽名使ってくる相手は慣れてるし」
偽名を使ってくる相手に慣れているとか、この格闘家はどんな人生を送ってきたのだろうか
上田にちょっぴり疑問を抱かせつつ、樹はんー、と考え込む
上田にちょっぴり疑問を抱かせつつ、樹はんー、と考え込む
「上田 明久、上田 明久………………おぉ」
「え?知り合い?もしかして、何かやらかしてた?」
「あぁ、安心しな。別に、あいつに恨みはねぇよ。敵味方に分かれてやりあった事もあるけど、一緒の部隊に入ってた事もあるし」
「え?知り合い?もしかして、何かやらかしてた?」
「あぁ、安心しな。別に、あいつに恨みはねぇよ。敵味方に分かれてやりあった事もあるけど、一緒の部隊に入ってた事もあるし」
さらりと言い切る樹
そうそう、思い出した
バーサーカーみたいな男がいた事を
一宿一飯の恩で戦ってきた自分と違い、純粋に闘争を求めていたような男
敵味方に分かれてやりあったり、同じ部隊で戦ったりした仲
別に、恨みはない
そうそう、思い出した
バーサーカーみたいな男がいた事を
一宿一飯の恩で戦ってきた自分と違い、純粋に闘争を求めていたような男
敵味方に分かれてやりあったり、同じ部隊で戦ったりした仲
別に、恨みはない
「へー、あいつ、息子いたのか。まぁ、居てもおかしくねぇ歳だよな。女にすっげぇだらしなかったから、世界中に餓鬼いそうだし」
「そうか、あんたから見ても、親父は女にだらしなかったか」
「そりゃあ、もう。しかも、土地とかによっちゃあ、あの手の男がモテるからなー。女が寄る寄る」
「そうか、あんたから見ても、親父は女にだらしなかったか」
「そりゃあ、もう。しかも、土地とかによっちゃあ、あの手の男がモテるからなー。女が寄る寄る」
あぁ言う、女にだらしないのはどうかと思うが…まぁ、それは、今はいい
「あいつの息子なら、教えがいありそうだわ。うん、気に入った」
にやりと、樹は笑う
どこか、維持の悪さも含んだ笑み
どこか、維持の悪さも含んだ笑み
…本当に恨み買ってないだろうな、親父、と上田はちょっぴり、心配になった
「あ、それと。俺の弟子、タダで探してくれる、とは言ってくれたけどよ。二人のうち、最初の弟子の方は難しいかもしれないぜ。何せ、俺がヨーロッパふらついてた時の弟子だから」
「ヨーロッパ?」
「ん、ヨーロッパ。行き倒れてたら飯食わせてくれてな」
「どんだけ行き倒れてるんだ、あんた」
「ん、ヨーロッパ。行き倒れてたら飯食わせてくれてな」
「どんだけ行き倒れてるんだ、あんた」
上田に突っ込まれるが、樹はスルー
まぁ、仕方ない
金なんどほとんどもたず旅をして居る事が多いのだから
まぁ、仕方ない
金なんどほとんどもたず旅をして居る事が多いのだから
「翡翠色の目ぇした、ちんまくて可愛い奴だったんだけどな。18年前の事だし……多分、お前と同じくらいの歳になってるかな。まぁ、そっちは難しいかもしれない、って事で」
「もう一方は?」
「4年前…俺が会った時は、学校町の隣町にいたが、元はこっちの出身だって言ってたかね。どうなってるだろうな。そっちも、今はお前と同じ歳だろうよ」
「もう一方は?」
「4年前…俺が会った時は、学校町の隣町にいたが、元はこっちの出身だって言ってたかね。どうなってるだろうな。そっちも、今はお前と同じ歳だろうよ」
そっちは見つかるかもな、と樹はそう、上田に告げる
ふむ…と、上田は考え込む
ふむ…と、上田は考え込む
「名前わかるか?」
「最初の弟子はカイン・ディーフェンベーカー。二番目は清川 誠さ」
「清川?清川弁護士の知り合いか何かか?」
「最初の弟子はカイン・ディーフェンベーカー。二番目は清川 誠さ」
「清川?清川弁護士の知り合いか何かか?」
探偵として働いている上田
その手の方面の名前も、ある程度はわかる
腕のいい弁護士で、清川、と言う人物がいるのだ
妻が探偵だから、探偵繋がりで余計知っていた
あれの息子だかも、弁護士になったんだったような…
その手の方面の名前も、ある程度はわかる
腕のいい弁護士で、清川、と言う人物がいるのだ
妻が探偵だから、探偵繋がりで余計知っていた
あれの息子だかも、弁護士になったんだったような…
「んー、そこまでは知らね、俺、頭使う難しい事はよくわかんねーし。ただ、頭は良かったなぁ、親父と々職業につきたいとか言ってたから」
あぁ、清川弁護士の子供っぽいなぁ
確か、あの弁護士、息子三人いたんだったか
あー、その真ん中が自分と同年代だったようなそうじゃなかったような
そう言えば、大学のゼミでそう言う名前の奴がいたようないなかったような
確か、あの弁護士、息子三人いたんだったか
あー、その真ん中が自分と同年代だったようなそうじゃなかったような
そう言えば、大学のゼミでそう言う名前の奴がいたようないなかったような
片方の弟子は簡単に見つかりそうだなー、と上田はこっそり考えた
「……ま、いいや。弟子探しはあんたに任せるとして。あんたは、真正面から力づくでぶち破るのと、背後からの奇襲。どっちも身に付けたいんだろ?……強欲なのは嫌いじゃないぜ。両方教えてやるよ」
人気のない道に入り込む
……樹が、上田をじっと見て、笑った
……樹が、上田をじっと見て、笑った
「それじゃあ、俺が得意とする、二つの技。生きるための技を、見せてやるよ」
「…生きるための技?」
「そう。技っつか、なんつーか………まぁ、無差別流の中の拳技のうち二つ、ってとこかね」
「…生きるための技?」
「そう。技っつか、なんつーか………まぁ、無差別流の中の拳技のうち二つ、ってとこかね」
とんとんっ、と軽く上田から距離をとる樹
真っ直ぐに、真っ直ぐに、上田を射抜く
真っ直ぐに、真っ直ぐに、上田を射抜く
「その二つのうち、両方から一つずつ、技を見せる。まずは、それで、その技の極意、見つけてみな」
「え、いきなりぶっつけ本番に極意探しから?」
「あぁ。技の極意、それが何なのか見つけられるかどうか。きちんと見つけられるかどうかも、大事なポイントなんでね」
「…あんたの弟子二人は、それを見つけたのか?」
「んー、最初の方……カインは、いい線言ってたけど、惜しかったな。っつか、真の極意伝えたら怒られそうだったんで言えなかった」
「どんな極意だよっ!?」
「で、二番目の誠。あいつは一発で見抜いてきやがった。見抜いた上で、強くなる為に、って両方学びたがった。お前と同じか、それ以上に強さに貪欲で強欲だったよ、あいつは」
「え、いきなりぶっつけ本番に極意探しから?」
「あぁ。技の極意、それが何なのか見つけられるかどうか。きちんと見つけられるかどうかも、大事なポイントなんでね」
「…あんたの弟子二人は、それを見つけたのか?」
「んー、最初の方……カインは、いい線言ってたけど、惜しかったな。っつか、真の極意伝えたら怒られそうだったんで言えなかった」
「どんな極意だよっ!?」
「で、二番目の誠。あいつは一発で見抜いてきやがった。見抜いた上で、強くなる為に、って両方学びたがった。お前と同じか、それ以上に強さに貪欲で強欲だったよ、あいつは」
上田の突っ込みはスルーしつつ、最後まで言い切った樹
……まぁ、いい
そのようなスタイルでいくというのなら、受けて立つのみだ
……まぁ、いい
そのようなスタイルでいくというのなら、受けて立つのみだ
「いつでもきてくれ」
「…いい度胸だ」
「…いい度胸だ」
凶悪な笑みを浮かべる樹
すぅ、と、息を吸い込み…
すぅ、と、息を吸い込み…
「------笛吹 丁、動くなっ!!!」
響いた怒声
ビリビリと、空気が震えるような錯覚
樹と言う人間の気配が、爆発的に強くなったような錯覚
ビリビリと、空気が震えるような錯覚
樹と言う人間の気配が、爆発的に強くなったような錯覚
一瞬、その声に威圧されてしまった、直後
気付いた時には、樹が目の前まで接近してきていて
気付いた時には、樹が目の前まで接近してきていて
「っ!!」
とっさに、パソコンを盾にする上田
上田の喉元を狙っていた樹の両手は、パソコンの「Yes」と言うボタンを押してしまう直前で、止まった
上田の喉元を狙っていた樹の両手は、パソコンの「Yes」と言うボタンを押してしまう直前で、止まった
「へぇ、防いだかい」
「…防がないと、ヤバそうな攻撃だったもんで」
「なぁに、心臓狙いの攻撃よかマシだろ?」
「…防がないと、ヤバそうな攻撃だったもんで」
「なぁに、心臓狙いの攻撃よかマシだろ?」
とんとんっ、と
再び、上田から距離をとった樹
再び、上田から距離をとった樹
……これが、一つ目の技
では、二つ目は?
では、二つ目は?
「んじゃ、次、行くぜ?」
樹が、今度は構えた
まるで、幽霊のような、構え
まるで、幽霊のような、構え
樹の気配が………消えた
視線の先に、樹の姿は、ある
しかし…気配が、感じられない
視線の先に、樹の姿は、ある
しかし…気配が、感じられない
っふ、と
その構えの如く、幽霊のように……樹の姿が、消えた
その構えの如く、幽霊のように……樹の姿が、消えた
(純が使うような異常?……いや、違う、異常じゃない。人間が出来る限界レベルで気配を消しているだけか)
ならば、自分ならば、探れない事もない
消えた樹の気配を、探ろうとして
消えた樹の気配を、探ろうとして
感じたのは
自分の、背後から
自分の、背後から
とっさに、横に跳ぶ
直後、自分がいたそこに、無数の突きが繰り出された
避けなければ、全て背中に喰らっていた
直後、自分がいたそこに、無数の突きが繰り出された
避けなければ、全て背中に喰らっていた
「あっはっはっはっは!!こっちも避けたか!やるねぇ!!」
自分の攻撃を避けられながらも、けらけらと笑う樹
心の底から、楽しそうだ
心の底から、楽しそうだ
「さぁ、これが二つ目さ。両方学ぶって言うんなら、まずは、この二つの技の極意、見つけてきな。本格的に教えるのは、それからさ」
きっと、こいつは見つけるだろう
よくある間違いの方ではなく、本当の答えを
何せ、頭がよさそうだし、いい勘をしているのだから
よくある間違いの方ではなく、本当の答えを
何せ、頭がよさそうだし、いい勘をしているのだから
久々に、教えがいのありそうな弟子を見つける事ができて
樹は、それもう心底楽しそうに、笑ったのだった
樹は、それもう心底楽しそうに、笑ったのだった
続くかどうかは不明で未定