「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-42

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
真円に近い月が天高く昇り、寝静まる町を優しく照らしている時の事
星空を駆ける白い生物と、その上に寝転がっている白い上着の少年が、何やら話していた

(理夢>おい主ィ! 全然夢がねぇぞぉ!?
(裂邪>チッ、やっぱ年明けヒャッホゥ!とか言ってる奴らの方が多かったか?
    初日の出見に行ったりとか
    そういや『元旦』って『初日の出』の事で、ノットイコール『元日』って知ってた?
(理夢>どうでもいい! 夢よこせ夢ぇ!!
(裂邪>だからって今更「催眠術」と契約する訳にもいかんだろ、マジで飲まれるし
    つぅかよ、こんだけ広い町なんだから寝てる奴が1人や2人な訳ないだろ?
(理夢>ギクッ
(裂邪>悪夢、喰わなかったな?
(理夢>・・・・・・・・・・・
(裂邪>つぅかお前! 仮にも「獏」だろ!? 誰かが夢見てる時ぐらい、反応して目ぇ醒ませよ!
    そしてミナワの夢喰ってやれよ!! あいつ泣いてたんだぞ!? 可哀想だろ!!
(理夢>・・・あのなぁ、何で俺様がまずいモンまで自ら進んで食わなきゃなんねぇんだよ!?
(裂邪>そりゃあれだ、運が悪かった、で割り切れ!
(理夢>あ゛ーぁ! 年は変わったってぇのにテメェは何1つ変わんねぇな!
(裂邪>そいつぁどうも―――――――高度を下げろ!
(理夢>は?急にどうしt―――――

《レイヴァテイン》

一寸後、月明かりに輝く黄金の鎌が、白刃の剣を止めていた

(???>・・・ほぅ、我が剣を抑えるか・・・貴殿、ただの子供ではないな?

聞こえたのは女性の声
彼はふと、顔を上げると、そこには彼女の顔が―――ない
首から上が、すっぱりと消えている
彼がそのまま剣を弾くと、理夢が間合いを取る
その首のない女性は、首のない馬に跨っており、全身に鎧を纏い、鋭い剣を片手に持っていた

(理夢>主ィ!
(裂邪>ッヒヒヒ・・・正月早々、厄介なモンに出会ったなぁ・・・
    首のない馬に乗った首無しの女性騎士・・・「デュラハン」か!
(デュラハン>如何にも、我が名は「デュラハン」!
       我が愛馬コシュタ・バワーと共に、人間共の首を刈るべくこの地に参上した!
       まずは貴殿の首から貰い受けよう! 奇怪な生物に乗った少年よ!
(裂邪>へぇ、俺の首切ったら次の獲物へほいさっさ、って訳ですか?
    俺ってば滅茶苦茶責任重大じゃん
    理夢! 夢は足りてるか!?
(理夢>あぁ、戦う分には有らぁ! 足りなくなりゃ、補充しながら戦えばいい!
(裂邪>りょーかいっ!

理夢が速度を上げて夜空を駆け、裂邪が鎌を振り上げ切りかかる
それに答えるように、剣を構えるデュラハン
火花を散らし、刃と刃が激しくぶつかり合う

(裂邪>別にっ、お前なんかほっといても!
    この町にゃ、龍一の兄ちゃんや笛吹の兄ちゃんや望ちゃんみたいな強ぇ奴が鱈腹いる!
    でも今目の前にいる敵を他人に譲るのはどうも性に合わないんでねぇ!
    それに・・・誰かの幸せなひと時を、壊したくはないっ!

一瞬、裂邪がジャンプすると、理夢がその瞬間にデュラハンを突き飛ばし、そして彼が着地する

(裂邪>悪いけど、今は俺が門番っつぅことでよろしく!
(デュラハン>ふははは・・・望むところだ!

再び、月の下に交わる鎌と剣、爪と蹄
下の戦いは、鉄よりも硬い毛皮を持つ理夢が圧倒的に有利だ
しかし、上での戦いは逆
鎧を着ているデュラハンには、「レイヴァテイン」の斬撃で掠ってもびくともしない
そもそも、剣の腕が裂邪よりも圧倒的に上なので、掠らせるのがやっとである

(裂邪>ちっ・・・く、しょう!
(デュラハン>ふん、威勢だけは良かったのだがなぁ?
(裂邪>黙れ!こっからが本番―――――な゙っ!?

横薙ぎに、鎌を振るう裂邪だったが、
その刃を篭手で受け止められ、隙を突いて迫り来る刃
ぱっ、と紅い華が、夜空に咲いた

(理夢>あ、主!!

咄嗟に距離を置いた理夢
幸い、致命傷は避けた様だが、白い服が右半分だけ赤黒く染まってしまっている

(裂邪>いづつつ・・・このババア・・・この服気に入ってたんだぞ!?
(デュラハン>戦いの途中にそんな下らん事まで気にしているようでは・・・我には勝てん!

剣を突きの態勢で構え、コシュタ・バワーを走らせる

(デュラハン>今度こそ、その首を取らせてもらう!

スパァッ!!と駆け抜けたコシュタ・バワー
彼女の剣は、見事に―――虚空を切り裂いた

(デュラハン>くっ、避けたか
(裂邪>そりゃ、そうでしょうよ・・・ただでさえ傷ついてんだから

声の方に振り返ると、右肩を押さえる裂邪と、やや息を荒げる理夢の姿が

(デュラハン>そこにいたのか。どう動いたかは知らんが、次は外さんぞ
(理夢>あ、主・・・悪ぃ、今若干、力を持ってかれた・・・
(裂邪>なら・・・可能な限りで良い。「夢現」、頼む
(理夢>無理だ、ここは風が強すぎる、あいつに届くかどうか
(裂邪>“あいつに”じゃない・・・“俺に”やれ
(理夢>はぁ!? テ、テメェ、正気か!? シェイドの能力とは訳が違うんだぞ!?
(裂邪>ミナワのは出来た・・・賭けてみるしかねぇだろ! 時間がない!早く!
(デュラハン>戦いに集中しろぉ!

迫り来る白銀の剣を、裂邪はジャンプし、理夢は高度を下げ、間一髪のところで回避する

(理夢>っち、どうなっても知らねぇからなぁ!?

長い鼻の先から、白く薄い煙のようなものを噴き出す
それは、彼の真上にいる裂邪の体を包みこみ、
彼の背中に、七色に怪しく輝く羽が生える
見事に理夢の上に着地した裂邪は、その羽から鱗粉のようなものを撒き散らす
その姿はさながら、夜空を舞う白き蝶

(デュラハン>なっ・・・何だその姿は!?
(裂邪>ヒハハハハハハハ!! あぁ、まさかこんな姿になっちまうとは“俺様”も思わなかったぜぇ!
(理夢>テメェ! 俺様とキャラ被ってんじゃねぇか!
(裂邪>うるせぇ! ミナワん時も同じだったから仕方ねぇだろぉ!
    『レイヴァテイン―ハルバート』!

持っていた鎌を宙に投げると、それは液状化し、すぐさま片刃の斧槍となる

(裂邪>そうだなぁ、名前は・・・『胡蝶之夢』っつぅことにしとこうかぁ?
    理夢ぅ! 俺様達の“夢の力”を見せてやろうぜぇ!!
(理夢>・・・ククク、OKィ!

彼らの反撃が始まった
ハルバートを振り上げ、力を込めてデュラハンに向けて叩き付けるように振り下ろす
何とか剣で受け止めたデュラハンだったが、微かに上がる悲鳴に誰も気づくことはなかった

(デュラハン>何・・・どこにこんな力がっ!?
(裂邪>んなもん心の問題だ! 心のどっかに“勝てる”って気持ちがある限りぃ!
    その夢はゼッテェ現実になる!
(デュラハン>夢だと・・・? 馬鹿馬鹿しい!
(裂邪>ヒハハハハハ! 言ってられんのも今の内だぜぇ? 精々ほざいとけよぉ!
    テメェは今から、その夢に踊らされることになるんだからなぁ!!
(デュラハン>どういうことd―――

その時、空の遥か彼方から、ごろごろを雷の音を響かせながら、黒く分厚い雲が風に流されてくる
そして、その中から、巨大な謎の生物が落ちてきた
短足にして短い腕、牛のような立派な角を持ちながら、その表情はどこか間が抜けている、化物

(デュラハン>新手の都市伝説か!?
(裂邪>紹介するぜ。 ありゃ俺のペット、ミクラスだ
    仲良くしてやってくれよぉ? ちょっとばかり凶暴だがな

ミクラスを知る者は甚だ違和感を感じるだろうが、裂邪の言う通りそのミクラスは正しく凶暴
町に降り立つと、民家を踏み潰し、そして民家を掴んでデュラハン目掛けて投げつけた

(デュラハン>くぅっ!

ギリギリの所で避けるデュラハン
飛んでくる木の破片も、コシュタ・バワーを操り避けてゆく
突然現れた化物を疎ましく思った彼女は、その巨体に切りかかろうとしていた

響き渡る轟音を聞き、彼女は動きを止めざるを得なかった

(デュラハン>今度は何だ!?

それは、巨人
銀を基調とし、身体中に赤いラインが走っている
頭部には刃物が刺さったような飾りがついており、目は輝く卵のようで、
その胸には星のように青く光る物体があった

(理夢>おい主、ありゃあ・・・
(裂邪>また俺のミクラスを虐めにきたのか・・・ウルトラマンエース!!

円谷ファンなら周知の事実。『ミクラスとエースは何の関係もない』

目の前で戦い始めるエースとミクラス
半ば本気で憤っている裂邪を見つつ、エースを仲間とすべきかどうかと判断に苦しむデュラハン
そして、エースはミクラスを投げ飛ばすと、デュラハンの姿を確認し、
両腕でL字を作り上げ、彼女を狙って必殺のメタリウム光線を放つ

(デュラハン>なっ、ぐあぁぁぁぁぁ――――――――

直撃
光の国の戦士の力が、容赦なくデュラハンを焼き殺す




筈、だったのだが




(デュラハン>・・・む?

気がつくと、彼女はまだ生きている
コシュタ・バワーも生きているし、何より未だに宙を浮いていた
問題は、目の前の光景
先ほどミクラスに荒らされた筈の町がきちんと修復されている
そもそも、あれほどの巨体を持つエースとミクラスが、忽然と姿を消しているのだ
そして、見せかけだった、あのメタリウム光線

(デュラハン>・・・夢・・・まさかっ
(裂邪>気づくのが遅ぇんだよ!

ハルバートの刃を、先程と同じく剣で止める―――ぱきん、と甲高い音を立てて、
白刃は折れ、血を噴き出しながら彼女の左腕が飛ぶ

(デュラハン>あがぁっ!?
(裂邪>まんまと引っかかってくれたなぁ?
(理夢>俺様は「獏」・・・夢を喰らい、夢を吐き出すことができんだよぉ!
(裂邪>その夢を俺様が纏い、テメェに今みてぇに夢を見せたっつぅ訳だ!

武器を左腕を失い、既に戦う力もない―――彼女は、退こうとコシュタ・バワーの手綱を持つ

(裂邪>テメェ、俺様に言ったよなぁ? “我には勝てない”、ってか?

鼻で巻きつけた裂邪を、理夢は勢い良くデュラハンに向けて投げつける

(デュラハン>ひっ・・・!
(裂邪>テメェのその夢を・・・俺様が喰らい尽くす!!

蝶の羽は、白い幻想的な帯を引き、
金の斧は、赤く生臭い帯を作り上げ、
真っ二つに断たれた女騎士は、その愛馬共々、赤い花びらを散らしながら夜風に消えていった

(裂邪>ヒハハハハハハハハハ!! 見たか俺様と理夢のコンビネーsyあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

裂邪は今さっき、理夢に投げ飛ばされた
ここは、上空
落ちない訳がない

(理夢>馬鹿野郎! 飛べもしねぇのに無茶言ってんじゃねぇよ!?
(裂邪>ウヒヒヒヒ・・・いやぁ、そこは“俺”の顔に免じて許してくれよw

彼の背中の蝶の羽、彼を纏っていた白いもやは、風に流されてしまっていた
ここにいるのは正真正銘、本物の裂邪
彼は、「レイヴァテイン」を元のパスに戻し、ごろんと寝転がる

(裂邪>あー・・・ショックだなぁ・・・この上着どうしよう・・・
(理夢>っつぅか、テメェの身体を心配しろよ! 血ィ出てんだぞ!?
(裂邪>そうだ!ミナワに見つかったらまずいじゃん!
    っちょ、こんな時こそ、困った時の「組織」を・・・
(理夢>その癖やめろ!? いつか「組織」に目ェつけられるぞ、ネガティブな方向で!

その夜、「夢を見た」という者はやはり少なかったそうな

(裂邪>・・・ところで理夢
(理夢>何だ?
(裂邪>さっきの夢・・・何?
(理夢>知るか、本人に聞け
(裂邪>誰だよ
(理夢>テメェだよ!
(裂邪>俺!?

   ...To be Continued

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