それは
新島 愛美が、COA世界に取り込まれた事件よりも、少し前のこと
新島 愛美が、COA世界に取り込まれた事件よりも、少し前のこと
青年、日景 翼は、帰路を急いでいた
バイト帰りに夕食の食材を買い足し、そのまま真っ直ぐ帰宅しようとしていたのだが
バイト帰りに夕食の食材を買い足し、そのまま真っ直ぐ帰宅しようとしていたのだが
「…ん?」
視界に入ってきた、光景
それは、一人の女性が、壁際に追い詰められて、複数の男に囲まれている光景だった
しかも、男達の手には、重火器やナイフ、はたまた剣や斧と言った、物騒な凶器が握られている
それは、一人の女性が、壁際に追い詰められて、複数の男に囲まれている光景だった
しかも、男達の手には、重火器やナイフ、はたまた剣や斧と言った、物騒な凶器が握られている
都市伝説、もしくは、都市伝説契約者が人を襲おうとしている、と言った様子か
…単なる、凶器を手にした男共が女性を襲おうとしているだけかもしれないが
…単なる、凶器を手にした男共が女性を襲おうとしているだけかもしれないが
「……っち」
どちらにせよ、放っては置けない
翼は、そちらに向かって駆け出した
翼は、そちらに向かって駆け出した
「死ねぇ!!」
男の一人が、剣を振り上げる
このままでは、間に合わない
このままでは、間に合わない
…翼は、己が契約している「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力を発動させる
相手を焼く為に、ではなく……己が能力を使う際に、付属効果として発生していた現象を、使う為に
相手を焼く為に、ではなく……己が能力を使う際に、付属効果として発生していた現象を、使う為に
それは、自身の体温の上昇
「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力を使っている間、翼の体温は劇的に上昇する
今まで翼は、その現象を、接近戦にて相手に直接触れて焼き殺す為に使っていた
だが、今回、体温上昇を使うのは、攻撃の為ではない
……己の、身体能力の、強化
体温を上昇させることで、一時的に身体能力を強化させる
何か科学的理屈でそうなるらしいが、翼はそこまで詳しい事はわからない
理屈はわからずとも、能力として使用できれば、充分だ
「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力を使っている間、翼の体温は劇的に上昇する
今まで翼は、その現象を、接近戦にて相手に直接触れて焼き殺す為に使っていた
だが、今回、体温上昇を使うのは、攻撃の為ではない
……己の、身体能力の、強化
体温を上昇させることで、一時的に身体能力を強化させる
何か科学的理屈でそうなるらしいが、翼はそこまで詳しい事はわからない
理屈はわからずとも、能力として使用できれば、充分だ
身体能力が強化され、脚力が、瞬発力があがる
結果、男が女性に剣を振り下ろすよりも、前に…翼は、二人の間に割り込むことに、成功して
その剣を、男の手に攻撃を加えることで、はじいた
結果、男が女性に剣を振り下ろすよりも、前に…翼は、二人の間に割り込むことに、成功して
その剣を、男の手に攻撃を加えることで、はじいた
突然の乱入者に、男が目を丸くする
「貴様……っ!?その容姿、「首塚」側近組……将門の「お気に入り」、「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者かっ!?」
「そうか、俺を知ってるのか」
「そうか、俺を知ってるのか」
女性を背後に庇いながら、翼は男達を睨みつける
……1,2,3……7人か
たいした数じゃない
……1,2,3……7人か
たいした数じゃない
「我ら「組織」過激派の同胞を殺してきた貴様と遭遇するとは、好都合…っ!「本日の犠牲者」に名前はあげなかったが、関係ない。殺してやる!!」
男達が武器を構え、一斉に翼に殺意を向ける
なるほど、「本日の犠牲者」の契約者、もしくは本体か
どちらにせよ、敵意を、殺意を向けてきたならば、殺しても構うまい
…相手が「組織」過激派ならば、なおさらだ
なるほど、「本日の犠牲者」の契約者、もしくは本体か
どちらにせよ、敵意を、殺意を向けてきたならば、殺しても構うまい
…相手が「組織」過激派ならば、なおさらだ
「…殺す?「首塚」側近組の、俺を?……やれるものなら、やってみろよ」
「本日の犠牲者」達が動き出す
だが、遅い
既に、翼の「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力は、発動しているのだ
そして、「本日の犠牲者」は、既に翼の視界に入り込んでいる
だが、遅い
既に、翼の「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力は、発動しているのだ
そして、「本日の犠牲者」は、既に翼の視界に入り込んでいる
その攻撃が、届くよりも、前に
痛みへと変わる程に、それらの体は日焼けしていた
黒く、黒く、真っ黒に焼け焦げていき、その命を奪っていく
痛みへと変わる程に、それらの体は日焼けしていた
黒く、黒く、真っ黒に焼け焦げていき、その命を奪っていく
銃を手にしていた固体が、翼を撃ち抜こうとした
だが、その銃弾は、翼の体に触れた瞬間、熱で溶け落ちてしまう
だが、その銃弾は、翼の体に触れた瞬間、熱で溶け落ちてしまう
銃弾は、鉛
鉛を溶かすのに必要なのは…摂氏、何度だ?
鉛を溶かすのに必要なのは…摂氏、何度だ?
翼の体温は、どこまで上昇しているというのだろうか
結局
「本日の犠牲者」達はそのまま……翼の能力で、一人残らず、焼き殺された
「本日の犠牲者」達はそのまま……翼の能力で、一人残らず、焼き殺された
ふぅ、と息を吐き出す
能力を解除し、翼は己が庇っていた女性に視線を向ける
能力を解除し、翼は己が庇っていた女性に視線を向ける
「大丈夫か?」
「…あ、あぁ」
「…あ、あぁ」
こくり、頷く女性
怪我はしてないようだが…
怪我はしてないようだが…
「……悪かったな」
「………え?」
「…怖いもん、見せて」
「………え?」
「…怖いもん、見せて」
目の前で、人の形をした者が焼け焦げて死んでいく
普通なら、トラウマ物の体験だ
翼にしては珍しく、女性を気遣うように、そう告げた
普通なら、トラウマ物の体験だ
翼にしては珍しく、女性を気遣うように、そう告げた
女性は、視線を彷徨わせ…
…小さく、首を左右に振った
…小さく、首を左右に振った
「…い、いや、大丈夫、だ……それは、都市伝説の力なのだろう?」
「ん?……都市伝説を知ってるのか?」
「あぁ……私、も……契約しているから」
「ん?……都市伝説を知ってるのか?」
「あぁ……私、も……契約しているから」
なるほど、契約者か
だから、「組織」の過激派に襲われていたのだろう
翼は、そう判断した
だから、「組織」の過激派に襲われていたのだろう
翼は、そう判断した
「…日景 翼……と、言う名前なんだな?」
「あぁ。そうだ」
「あぁ。そうだ」
「本日の犠牲者」が、翼の名前を口にしたのだ
今更隠しても、仕方あるまい
今更隠しても、仕方あるまい
「……私は」
女性は、一瞬、俯いて
軽く首を左右に振ると、顔をあげ、続けてくる
軽く首を左右に振ると、顔をあげ、続けてくる
「…わ、私は。セシリア・クロンクヴィストだ……た、助けてくれて、ありがとう」
と
その、北欧系美女は、セシリアと、名乗って
翼に、そう、感謝の言葉を伝えたのだった
その、北欧系美女は、セシリアと、名乗って
翼に、そう、感謝の言葉を伝えたのだった
fin