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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-83

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 それは、炎に包み込まれ、ゆっくりと倒れていった
 元は、筋肉の塊であっただろう、それ

 それを焼き尽くした存在は、黒焦げの炭となって消えていくそれを、冷たく見下ろしていた
 よく日焼けした肌、綺麗に染め上げた金色の髪、じゃらじゃらと音を立てるシルバーアクセサリー……日景 翼
 いつもは、どこか人を惹きつける笑顔を浮かべて居る事も多いその顔に、今、表情は浮かんでいない
 ただ、ただ………彼が扱う熱の、炎の力とは対極の………どこまでも冷たい殺意を、怒りを、憎悪を纏っていた

「……確か、なんだな」
「はい」

 その、翼の後方に……一人の女性の姿があった
 漆黒のスーツを身に纏った、北欧系の美女……セシリア
 「組織」上層部が一人、C-No.0
 以前から、K-No.0の動向を警戒していた彼女、それが動き出し、大門 望を捕えた
 ……その情報を、望の家族である翼に、伝えに来たのだ
 そこには、若干の個人的感情も含まれている
 セシリアは、翼に惹かれてしまっていたから
 翼が、家族を大切にして居る事を、彼女は「組織」が把握している今までの彼の動向で、理解していた
 だから、伝えたのだ
 翼が、後悔をしないように
 家族の危険に気付けずにいた、などと、己を責める事のないように
 真実を、伝えに来た
 そこを、K-No.0の部下である兄貴に襲撃され…………その結果が、これ
 兄貴は、翼の「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力で、一瞬で焼き尽くされた
 多重契約している「厨2病」の力により拡大解釈の幅が広がり、炎すら操るようになった翼
 未だ、体に多少の負担がかかるその能力を、翼は惜しみなく使ったのだ
 時間を無駄に消費するのを、防ごうとするように

「望が、今、どこにいるか、わかるか?」
「…すみません。そこまでは……ですが、学校街にいる事は、確かです。そして……その傍に、K-No.0がいる事も」
「そうか」

 明らかな、殺意
 K-No.0への憎悪が、怒りが、殺意が
 翼の感情を、凍りつかせる
 炎のような激情を、通り越して……ただ、冷たい殺意を身にまとう
 されど、それに触れたならば、一瞬で焼き尽くされるだけだろう
 翼の周囲が、陽炎のように揺らいでいる
 翼の体温が、周囲に陽炎を発生させるレベルまであがっている証拠だ

「いえ………とにかく、私はK-No.0の潜伏先を、突き止めて見せます。突き止めたならば……すぐに、あなたへと、伝えます」

 自分に出来ることは、それくらいだ
 せめて、その意志を、翼に伝えると

「……ありがとうな、セシリア。教えてくれて。それと……俺に伝えると、そう言ってくれて」

 感謝の言葉
 想い人からそれをかけられ、喜びたい想いをセシリアは押し殺す
 ……今は、それどころでは、ない

 すぐにでも爆発しそうな感情を、翼が必死に押さえ込んでいる事実を、感じ取ったから

「俺も、俺なりに探してみる……セシリアも、気をつけろよ?」
「はい…………翼さんも、どうか、お気をつけて」

 兄貴を撃退してから
 翼は、ずっと、こちらに振り向いてくれなかった 
 その表情を、見る事ができなかった
 ……それが、かすかにセシリアに不安を感じさせる

 だが、セシリアが声をかけるよりも先に、翼は走り出してしまった
 …セシリアに、それを止める事は、できない
 自分の言葉では、翼は止まらないだろうと、理解しているから
 ……自分は、まだ、どこまで翼と親しくはなのだ

「……せめて、私は私に出来る事を、するしかないな」

 静かに目を閉じたセシリア
 その体が、白銀の蝶の群れへと代わり、その群れは拡散し、学校街中を飛び回りだした
 どこかに潜んでいるK-No.0を見つけ出す、その為に



 かすかに、セシリアに生まれていた、焦り
 故に、彼女は気付けなかった
 セシリアと会話していた間、翼が立っていた、そのアスファルトの地面が……高温に晒されたかのように、どろりと、溶けていた事実に

 そして
 己が、一つ、致命的なミスを犯してしまっていた、その事実に
 セシリアは、気づく事が、できなかった







to be … ?






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