きぃ、と
暦がいる部屋の扉が、開かれた
入ってきたのは、オール・アクロイド……A-No.0だ
暦がいる部屋の扉が、開かれた
入ってきたのは、オール・アクロイド……A-No.0だ
「空野 暦、体調や精神に、問題は起きていませんか?」
「ん~、問題ないよ~」
「ん~、問題ないよ~」
オールの言葉に、のんきに言葉を返す暦
そうですか、と短く口にして、オールは彼女の正面に座る
そうですか、と短く口にして、オールは彼女の正面に座る
「用事、終わったの?」
「はい。問題なく、終了しました。今の私の役目は、あなたが退屈しないよう、話し相手となる事です」
「はい。問題なく、終了しました。今の私の役目は、あなたが退屈しないよう、話し相手となる事です」
暦をここ、ユグドラシルまで送り届けたオール
イクトミの支配する蜘蛛に乗って移動してきた為、問題なく出迎えられ
保護の経緯を…イクトミからたくされた、詳しい事はそちらに聞けば良い、と言う点なども全て報告し
イクトミの支配する蜘蛛に乗って移動してきた為、問題なく出迎えられ
保護の経緯を…イクトミからたくされた、詳しい事はそちらに聞けば良い、と言う点なども全て報告し
…そこまでは、良かった
ただ
報告の際、オールは、自分のナンバーを名乗らなかった
恐らく、問題が発生した原因は、それ
報告の際、オールは、自分のナンバーを名乗らなかった
恐らく、問題が発生した原因は、それ
オールからの報告を受けた黒服は、オールを、一般黒服の一人であると勘違いした
まさか、「組織」のトップが目の前に居るなどと、考えもしなかった彼に罪はあるまい
その勘違いゆえに、彼はオールに、暦の話し相手と言う任務を、与えてしまったのだ
それをそのまま受諾したオールもオールである
重ね重ね言うが、オールから報告を受け、指示を出した黒服(推定・Eナンバー)に罪はない
まさか、「組織」のトップが目の前に居るなどと、考えもしなかった彼に罪はあるまい
その勘違いゆえに、彼はオールに、暦の話し相手と言う任務を、与えてしまったのだ
それをそのまま受諾したオールもオールである
重ね重ね言うが、オールから報告を受け、指示を出した黒服(推定・Eナンバー)に罪はない
「そっかー、話し相手かー」
「とは言え、私はイクトミのように愉快な話題を提供する事はできないと思いますが」
「わー、正直ー」
「とは言え、私はイクトミのように愉快な話題を提供する事はできないと思いますが」
「わー、正直ー」
淡々と、感情薄く話すオール
…ちらり、と、暦の持っているバレットナイフとペインティングナイフに、視線を向けた
その視線に、暦は気付く
…ちらり、と、暦の持っているバレットナイフとペインティングナイフに、視線を向けた
その視線に、暦は気付く
「…ん、やっぱり、これ、気になる?」
「「組織」の者としましては、あなたはそれを手放すべきであると考えます」
「「組織」の者としましては、あなたはそれを手放すべきであると考えます」
単刀直入に、そう告げるオール
淡々と話しているその間も、視線はパレットナイフとペインティングナイフに向けられたままだ
淡々と話しているその間も、視線はパレットナイフとペインティングナイフに向けられたままだ
「あなたが、それらに問い掛けられたであろう問い……あなたは、その都市伝説に試された。危険な兆候です。あなたの意図に関わらず、強制的に契約が成立してしまう可能性があります」
「そんな事ってあるのー?」
「都市伝説に、意志があるかないか……どちらにせよ、都市伝説が本能的に契約者を求める以上、そして、その都市伝説にふさわしい契約者の素質が限られている以上……その素質を持ってしまったあなたが、強制的に契約を結ばされる可能性は否定できません」
「そんな事ってあるのー?」
「都市伝説に、意志があるかないか……どちらにせよ、都市伝説が本能的に契約者を求める以上、そして、その都市伝説にふさわしい契約者の素質が限られている以上……その素質を持ってしまったあなたが、強制的に契約を結ばされる可能性は否定できません」
過去の都市伝説や契約者のデータなどを参考にしつつ、オールはそう、口にした
ん~、と、暦はじっと、その二つのナイフを見つめる
ん~、と、暦はじっと、その二つのナイフを見つめる
「あなたに、それを与えたU-No.13の意図……それは、私には理解できません。しかし、あなたが何かに利用されようとしている。それを否定できる材料は存在しません」
…あの男の動向には、気をつけるべきだ
監視をつけたほうが良いのかもしれない
オールは、そう考える
どうにも、あの男に都合よく、事が進んでいるように思えてならないのだ
それに…
監視をつけたほうが良いのかもしれない
オールは、そう考える
どうにも、あの男に都合よく、事が進んでいるように思えてならないのだ
それに…
「……U-No.13は。あの時、最後にダレン・ディーフェンベーカーと接触した…………その事実を確認した以上、彼もまた、容疑者の一人ですから」
呟くように、独り言のように、オールの口から漏れ出した言葉
その、言葉を
ダレン・ディーフェンベーカーと言う名前を、口にした瞬間
今まで、一切感情が伴っていなかったオールの声に…かすかに、感情が、ともった
その、言葉を
ダレン・ディーフェンベーカーと言う名前を、口にした瞬間
今まで、一切感情が伴っていなかったオールの声に…かすかに、感情が、ともった
ダレンは、生きていた
その事実を知った、今でも
…オールは、あの優しいお人好しを傷つけた存在を、殺そうとした存在を
決して、許す事ができないのだ
その事実を知った、今でも
…オールは、あの優しいお人好しを傷つけた存在を、殺そうとした存在を
決して、許す事ができないのだ
「…ん~?そのダレンって人、オールさんの大事な人なの?」
「……わかりません……しかし、どうやら私にとって、特別な感情を抱く存在であり対象である事は、確からしいです」
「……わかりません……しかし、どうやら私にとって、特別な感情を抱く存在であり対象である事は、確からしいです」
……人はそれを、「恋慕」と、「恋愛感情」と呼ぶのだが
己の感情を、まだよく理解できていないオールには、その事実はわからないままなのだった
己の感情を、まだよく理解できていないオールには、その事実はわからないままなのだった
to be … ?