……雪が、ふる
降り続ける
何もかも真っ白に染め上げて、何もかも覆い隠してしまうかのように
降り続ける
何もかも真っ白に染め上げて、何もかも覆い隠してしまうかのように
「はぁ…」
ため息をつき、空を見上げるセシリア
……結局
裂邪達と…あの、カインと名乗る青年に、カラミティの事を任せてしまった
裂邪達と…あの、カインと名乗る青年に、カラミティの事を任せてしまった
何をしているのだろう、自分は
自分は、「組織」のC-No.0
なのに、「組織」の関係者ではない者達に、カラミティの件を任せてしまうとは
…今回、自分がカラミティに対することで、独断で動いていたとは言え…「組織」の者として、失格だろう
自分は、「組織」のNo.0の一人
「組織」の職員達の、模範とならなければいけない存在だというのに
自分は、「組織」のC-No.0
なのに、「組織」の関係者ではない者達に、カラミティの件を任せてしまうとは
…今回、自分がカラミティに対することで、独断で動いていたとは言え…「組織」の者として、失格だろう
自分は、「組織」のNo.0の一人
「組織」の職員達の、模範とならなければいけない存在だというのに
(……A-No.0に認めていただいて、選ばれたというのに……所詮、私はこの程度でしかないということか)
セシリアは、「魔法」に飲まれた「魔法使い」だ
それは、カラミティと同じ
しかし、同じ能力のはずなのに、その実力差は開き続けるばかり
それは、カラミティと同じ
しかし、同じ能力のはずなのに、その実力差は開き続けるばかり
カラミティは、魔法を使う事に躊躇しない
失敗を恐れず、それによってもたらされる結果や意味を恐怖せず、まったく躊躇せず使う
探究心が深く、好奇心が強く、怖い物知らず
子供のようなカラミティの性格は、そこまでも彼の力を高めていく
失敗を恐れず、それによってもたらされる結果や意味を恐怖せず、まったく躊躇せず使う
探究心が深く、好奇心が強く、怖い物知らず
子供のようなカラミティの性格は、そこまでも彼の力を高めていく
セシリアは、魔法を使う事に躊躇してしまう
失敗を恐れ、それによってもたらされる結果や意味に恐怖し、使う事に躊躇してしまう
探究心がない訳ではない、だが、好奇心と呼べるものはあまりなく、表に出す事はないものの、どちらかと言えば臆病
……彼女の性格は、彼女の成長を妨げてしまっている
失敗を恐れ、それによってもたらされる結果や意味に恐怖し、使う事に躊躇してしまう
探究心がない訳ではない、だが、好奇心と呼べるものはあまりなく、表に出す事はないものの、どちらかと言えば臆病
……彼女の性格は、彼女の成長を妨げてしまっている
そして、何よりもセシリアは生真面目で、責任を背負い込んでしまう面がある
彼女には、カラミティとの「縁」がある
かなり…深い深い、縁が
故に、今回も独断で動いたのだ
カラミティを止める為に
彼女には、カラミティとの「縁」がある
かなり…深い深い、縁が
故に、今回も独断で動いたのだ
カラミティを止める為に
……なのに、失敗してしまった
そして、裂邪やカインに、任せてしまった
そして、裂邪やカインに、任せてしまった
自分の判断は、正しかったのだろうか
本当に、彼らはカラミティを止められるのだろうか?
もし、彼らが傷ついたり、命を落とすようなことになったら…
本当に、彼らはカラミティを止められるのだろうか?
もし、彼らが傷ついたり、命を落とすようなことになったら…
そして、何よりも
『カラミティを止める必要があるなら、俺が止めよう。俺なら、あの馬鹿を止められる』
カインの、あの発言
カラミティを止められるのは、自分だけだと思っていた
だから、何としてでも、自分が止めるべきだと思っていた
カラミティを止められるのは、自分だけだと思っていた
だから、何としてでも、自分が止めるべきだと思っていた
なのに
あの青年は、はっきりと言ったのだ
自分ならば、カラミティを止められると
あの青年は、はっきりと言ったのだ
自分ならば、カラミティを止められると
自信に満ちた言葉だった
そして、何よりも
そして、何よりも
カラミティを、理解してやっている様子だった
(……私でさえ、理解してやれていないのに)
カラミティが、何を考えているのか
…もう、自分は、わからない
…もう、自分は、わからない
雪が降り続けている
俯き、壁にもたれかかって立ち尽くしていたセシリア
その頭に、肩に、雪が積もり始めても…それを払う気にすら、なれない
思考は深く暗く沈みこみ、どんどん底へと沈んでいく
俯き、壁にもたれかかって立ち尽くしていたセシリア
その頭に、肩に、雪が積もり始めても…それを払う気にすら、なれない
思考は深く暗く沈みこみ、どんどん底へと沈んでいく
だから
「セシリア?」
声をかけられた、その瞬間
その暗闇に一筋の光が差し、その光が一瞬で暗闇を取り払ってくれたような
そんな錯覚を覚えたのだ
その暗闇に一筋の光が差し、その光が一瞬で暗闇を取り払ってくれたような
そんな錯覚を覚えたのだ
「え、あ………つ、翼、さ」
「何やってんだ?…ほら、雪、頭とかに積もってるぞ」
「何やってんだ?…ほら、雪、頭とかに積もってるぞ」
ぱさぱさと
セシリアの頭や肩に積もった雪を払ってくれる、翼
バイトか何かの帰りだろうか
この季節では、普通ならば風邪を引きそうな軽装、手袋すらつけていない
その指先が、頭に、肩に触れるたび、セシリアはどんどん、頬が紅潮していくのを感じて
止めに
セシリアの頭や肩に積もった雪を払ってくれる、翼
バイトか何かの帰りだろうか
この季節では、普通ならば風邪を引きそうな軽装、手袋すらつけていない
その指先が、頭に、肩に触れるたび、セシリアはどんどん、頬が紅潮していくのを感じて
止めに
「…顔、赤いぞ。熱いし。風邪引いてるんじゃないのか」
ぺとし
額に触れてきた、翼の手
至近距離で、見つめられる
額に触れてきた、翼の手
至近距離で、見つめられる
この瞬間、喜びやら幸福やら羞恥やらで意識を失わなかったのは、奇跡かもしれない
「あ、う、いいいい、いえ、だ、大丈夫、です」
「そうか?…格好からすると、「組織」の仕事中か。また何か起きたのか?去年のクリスマスも色々あって酷かったが」
「そうか?…格好からすると、「組織」の仕事中か。また何か起きたのか?去年のクリスマスも色々あって酷かったが」
黒いスーツ姿のセシリア
…K-No.0の事件で、セシリアは既に「組織」の一員である事が、翼に知られている
その上で、まだ翼は、セシリアを友人をしてみてくれている事が嬉しかった
………それ故に、自分がNo.0である事は、未だに言い出せないのだが
…K-No.0の事件で、セシリアは既に「組織」の一員である事が、翼に知られている
その上で、まだ翼は、セシリアを友人をしてみてくれている事が嬉しかった
………それ故に、自分がNo.0である事は、未だに言い出せないのだが
「その……あの」
どうしよう
カラミティの件を、伝えるべきだろうか
彼女が悩み、俯いてしまった、直後
カラミティの件を、伝えるべきだろうか
彼女が悩み、俯いてしまった、直後
「………ぇ」
空が
一瞬、強く光ったのを、感じて
慌てて、セシリアは顔をあげた
翼も、それにつられてか…それとも、一瞬の光を感じ取ったからか、顔をあげた
一瞬、強く光ったのを、感じて
慌てて、セシリアは顔をあげた
翼も、それにつられてか…それとも、一瞬の光を感じ取ったからか、顔をあげた
…裂邪達が、間に合わなかった?
それとも、止める事ができなかった?
それとも、止める事ができなかった?
空は、強く、強く、ほんの一瞬だけ光って、そして
それらが
空から一斉に、学校街中に降り注いだ
空から一斉に、学校街中に降り注いだ
to be … ?