「・・・む、全員いるみたいだな。私は今年1年、このクラスを受け持つことになった―――」
「「「未央先生ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」
「やかましい、お前等には新学期早々マイナス5点を与えよう」
「「「未央先生ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」
「やかましい、お前等には新学期早々マイナス5点を与えよう」
笑いが溢れ返る教室を、赤ペンを挙げて静める女性――未央 幽
「早速だが、転校生を紹介する・・・入れ」
ガラガラガラガラガラ・・・と嫌にゆっくりと扉が開けられ、
恥ずかしがりながら、セーラー服を着た長い黒髪の少女が俯きがちで入室し、
覚束ない足取りで教壇へとあがった
ごくり、と唾を飲み込んだ後、彼女は深く息を吸って―――
恥ずかしがりながら、セーラー服を着た長い黒髪の少女が俯きがちで入室し、
覚束ない足取りで教壇へとあがった
ごくり、と唾を飲み込んだ後、彼女は深く息を吸って―――
おっと、“彼女”ではなく、
「・・・か、神崎 漢と申します・・・い、1年間、宜しく、お願いします」
“彼”である
【 神 力 秘 詞 】
七之巻 ~始業式 ノ 話~
七之巻 ~始業式 ノ 話~
(少年>ハァ!?
教室内に響いたのは、拍手喝采ではなく1人の少年の叫び声
びくっ、と小さく跳び上がり、漢はきょろきょろと辺りを見渡した
―――何処かで、聞いたような声だったけど・・・
そんな事を考えていると、その人影はあった
びくっ、と小さく跳び上がり、漢はきょろきょろと辺りを見渡した
―――何処かで、聞いたような声だったけど・・・
そんな事を考えていると、その人影はあった
(漢>あ・・・裂、兄ぃ・・・?
教室中の目が、その方向を見た
裂兄ぃこと黄昏 裂邪は、漢を見て驚愕していた
どうやら、同じクラスになるとは思ってなかったようである
もう1つ、まさかセーラー服で登校するとは思って無かったようである
全員の視線を戻す為に、こんこん、と黒板を数回ノックし、幽は続ける
裂兄ぃこと黄昏 裂邪は、漢を見て驚愕していた
どうやら、同じクラスになるとは思ってなかったようである
もう1つ、まさかセーラー服で登校するとは思って無かったようである
全員の視線を戻す為に、こんこん、と黒板を数回ノックし、幽は続ける
(幽>神崎は黄昏の従兄弟だそうだ。だから・・・神崎には黄昏の隣の席に座って貰おう
(裂邪>ハァ!?
(漢>あ、は、はい・・・
(裂邪>ハァ!?
(漢>あ、は、はい・・・
再び響く叫び声も気にせず、漢は指示された席についた
左にある窓の外を見た後、ちら、と目線を右に移す
不機嫌そうな顔でこちらを睨んでいる、裂邪の姿がそこにあった
左にある窓の外を見た後、ちら、と目線を右に移す
不機嫌そうな顔でこちらを睨んでいる、裂邪の姿がそこにあった
(漢>あの、えっと・・・これから、宜しく
輝かしい笑みを、彼に向けた
裂邪は、一瞬目を見開くと、すぐさま照れ隠しをするように正面を見た
裂邪は、一瞬目を見開くと、すぐさま照れ隠しをするように正面を見た
† † † † † †
放課後―――
(裂邪>漢、ちょっと来い
(漢>え、裂兄ぃ何っね、ねぇ、裂兄ぃ?
(漢>え、裂兄ぃ何っね、ねぇ、裂兄ぃ?
突然、裂邪は漢の腕を掴んで強く引き、教室を出た
漢は彼の進む通りにフラつきながらついていくと、
暫くして辿り着いたのは、人気のない後者裏だった
漢は彼の進む通りにフラつきながらついていくと、
暫くして辿り着いたのは、人気のない後者裏だった
(漢>あ、あの・・・裂、兄ぃ?
(裂邪>お前馬鹿か!? 何でセーラー服なんて着てきやがったんだ!?
(裂邪>お前馬鹿か!? 何でセーラー服なんて着てきやがったんだ!?
ようやく振り向いて言い放たれた怒声に、またびくっと小さく震える漢
涙を少し溢れさせながら、彼は裂邪に弁解した
涙を少し溢れさせながら、彼は裂邪に弁解した
(漢>こ、これは、その・・・麻夜が・・・えっと・・・
(裂邪>・・・あぁ、もういい、大体分かった
(漢>う、うん・・・ごめん、ね・・・迷惑、かけて
(裂邪>・・・あぁ、もういい、大体分かった
(漢>う、うん・・・ごめん、ね・・・迷惑、かけて
俯きがちに、小さく呟くように言うと、
(裂邪>何で謝るんだよ! 一番困るのは・・・お前なんだぞ!?
(漢>・・・え?
(漢>・・・え?
裂邪の言葉に、不意に頭を上げる
心なしか、裂邪の表情は幾らか曇っていた
心なしか、裂邪の表情は幾らか曇っていた
(裂邪>当たり前だろ・・・この間のこと、忘れたのか?
あんな変態が、この町にはゴマンといるんだよ!
いつまた、お前が襲われるかも分かんねぇし・・・
(漢>・・・で、でも、僕・・・男の子だよ?
あんな変態が、この町にはゴマンといるんだよ!
いつまた、お前が襲われるかも分かんねぇし・・・
(漢>・・・で、でも、僕・・・男の子だよ?
漢の平然とした言葉は、確かに的を射ているのだが、
(裂邪>・・・・・・関係あるかぁ!!
それは裂邪の逆鱗に触れたようで、彼は漢を壁に向けて押し付けた
(漢>ふえっ!? ち、ちょっと、裂に―――
(裂邪>こんな格好でうろついてたら・・・こんな風に、襲われるかも知れねぇだろ
(裂邪>こんな格好でうろついてたら・・・こんな風に、襲われるかも知れねぇだろ
彼はその左手で、漢の太腿の上をなぞっていく
漢は、ぴくっ、びくっ、と跳び上がり、掠れそうな声を漏らす
漢は、ぴくっ、びくっ、と跳び上がり、掠れそうな声を漏らす
(漢>んっ・・・あぁっ・・・や、やめ・・・
(裂邪>ほぅら、やっぱお前・・・女にしか、見えねぇよ
(裂邪>ほぅら、やっぱお前・・・女にしか、見えねぇよ
強く瞑った目を、ゆっくりと開けてゆく
涙で歪んでいるが、裂邪の顔がどんどん近づいたきているのが分かった
すぐに、漢は彼に何をされるのか、理解した
涙で歪んでいるが、裂邪の顔がどんどん近づいたきているのが分かった
すぐに、漢は彼に何をされるのか、理解した
―――初めてが、裂兄ぃなら・・・
彼は再び目を瞑り、全てを、受け入れた
ごがすっ!!という鈍い音を聞き、すぐに漢は目を開けた
蹴飛ばされたらしい裂邪の姿と、蹴飛ばしたらしい少女の姿が、そこにあった
蹴飛ばされたらしい裂邪の姿と、蹴飛ばしたらしい少女の姿が、そこにあった
(漢>ま、麻夜?
(麻夜>真昼間からにぃにぃに何してるのよ!裂兄ぃが男を食べちゃう変態さんだなんて知らなかった!!
(裂邪>ま、待て麻夜ちゃん、誤解d
(麻夜>話し掛けないでよ変態さん!! それと、二度とにぃにぃに近づくな!!
(麻夜>真昼間からにぃにぃに何してるのよ!裂兄ぃが男を食べちゃう変態さんだなんて知らなかった!!
(裂邪>ま、待て麻夜ちゃん、誤解d
(麻夜>話し掛けないでよ変態さん!! それと、二度とにぃにぃに近づくな!!
くるりと回って漢の手を取り、
(麻夜>じゃあ、後はよろしくおねがいしまーす♪
と言うと、校舎の陰から、青い髪のヴァルキリーが、目を光らせながら顔を出した
(裂邪>げっ、ミ、ミナワまで!? 麻夜ちゃんといい、何でここに!?
(ミナワ>少し帰りが遅いので迎えにきたら、校門で知り合ったんですよぉ・・・
でもまさか・・・裂邪がこんなにも節操がないなんて・・・
初めてですよ、私をここまでコケにしたお馬鹿さんはぁ・・・
まさかこんな現場に出くわすとは思ってませんでした・・・
(裂邪>あ、あの、ミナワさん?
(ミナワ>絶対に許しませんよ虫ケラさぁん?
じわじわと嬲り殺しにして差し上げますので覚悟してくださいねぇ、れぇつぅやぁ???
(裂邪>本家より怖ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??
(ミナワ>少し帰りが遅いので迎えにきたら、校門で知り合ったんですよぉ・・・
でもまさか・・・裂邪がこんなにも節操がないなんて・・・
初めてですよ、私をここまでコケにしたお馬鹿さんはぁ・・・
まさかこんな現場に出くわすとは思ってませんでした・・・
(裂邪>あ、あの、ミナワさん?
(ミナワ>絶対に許しませんよ虫ケラさぁん?
じわじわと嬲り殺しにして差し上げますので覚悟してくださいねぇ、れぇつぅやぁ???
(裂邪>本家より怖ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??
一連を見届け、麻夜は漢を校門へと誘導し始めた
(漢>あ、えっと、麻夜? れ、裂兄ぃが・・・
(麻夜>あんな変態さんは無視無視、帰ってお昼御飯食べようねー♪
(麻夜>あんな変態さんは無視無視、帰ってお昼御飯食べようねー♪
直後、現場から断末魔とも取れる痛々しい叫び声が聞こえたのだった
...物語猶続
...物語猶続