(裂邪>・・・ん
しんしんと雪の降る黄昏時、裂邪は昼寝から目を醒ました
上体を起こして、ベッドの上でぐーっとゆっくり伸びをした
その表情は、不安混じりの暗い色
上体を起こして、ベッドの上でぐーっとゆっくり伸びをした
その表情は、不安混じりの暗い色
(裂邪>胸騒ぎがする・・・もしかして、昨日のカキ氷野郎みたいなのが動き出したか・・・?
町のあちらこちらに感じる大きな気配
思い起こすは昨日の出来事
「教会」の、「13使徒」のメンバーであるメルセデスとカイザーの事――尤も、裂邪はその名を知らないが
何やら学校町を『焼き尽くす』だの『凍りつかせる』だのと、物騒なことを言っていたような
思い起こすは昨日の出来事
「教会」の、「13使徒」のメンバーであるメルセデスとカイザーの事――尤も、裂邪はその名を知らないが
何やら学校町を『焼き尽くす』だの『凍りつかせる』だのと、物騒なことを言っていたような
(裂邪>・・・晩飯には、間に合うかな?
恐らく無理だろう、と心の中で自答し、ウヒヒと小さく笑う
そして隣で夢を見ているミナワを起こさぬように、そっとベッドから降り、
赤いジャンパーを羽織ってドアノブを捻った
そして隣で夢を見ているミナワを起こさぬように、そっとベッドから降り、
赤いジャンパーを羽織ってドアノブを捻った
(ミナワ>お出かけですか?
強く、心臓が脈打った
振り返ると、先程まで眠っていると思われた姫が、むくりと起き上がっていた
振り返ると、先程まで眠っていると思われた姫が、むくりと起き上がっていた
(裂邪>あ・・・悪い、起こしたか?
(ミナワ>いえ、ちょっと前から起きてました。それより・・・
(裂邪>・・・あぁ、いや、その・・・あれだ
た、ただの散歩だよ、散歩、ほら、雪降ってるし
だけど、無理にミナワ起こしても、風邪ひかれたら困るから・・・
(ミナワ>いえ、ちょっと前から起きてました。それより・・・
(裂邪>・・・あぁ、いや、その・・・あれだ
た、ただの散歩だよ、散歩、ほら、雪降ってるし
だけど、無理にミナワ起こしても、風邪ひかれたら困るから・・・
冷や汗をかき、目を泳がせながら、慌てて脳に浮かんだ言葉を紡いでゆく
全てミナワに心配させない為の嘘である
そんな様子を見て、ミナワはゆっくりと、溜息混じりに口を開いた
全てミナワに心配させない為の嘘である
そんな様子を見て、ミナワはゆっくりと、溜息混じりに口を開いた
(ミナワ>・・・お気をつけて
(裂邪>え?
(ミナワ>ご主人様のことですから、また無茶しに行くんでしょ?
2年も一緒にいたら、流石にそれくらい分かりますよ
だから、ご主人様は止めても行っちゃう人だって事も知ってます
(裂邪>ミ、ミナワ・・・
(ミナワ>でも、無事に帰ってきてくださいね? 血だらけで帰ってきたら、怒っちゃいますから
(裂邪>え?
(ミナワ>ご主人様のことですから、また無茶しに行くんでしょ?
2年も一緒にいたら、流石にそれくらい分かりますよ
だから、ご主人様は止めても行っちゃう人だって事も知ってます
(裂邪>ミ、ミナワ・・・
(ミナワ>でも、無事に帰ってきてくださいね? 血だらけで帰ってきたら、怒っちゃいますから
無理な笑顔を作ってミナワが言い終えると、裂邪の身体が彼女の元へ向かっていった
しかし、彼は跳びつきそうになった己の身体を、咄嗟に抑制した
しかし、彼は跳びつきそうになった己の身体を、咄嗟に抑制した
(裂邪>・・・無事に、帰ってくる
帰ったら、俺を抱きしめてキスしてくれないか?
(ミナワ>勿論ですよ、ですから絶対、元気に帰ってきてくださいね?
私、裂邪を信じてます
(裂邪>ありがとう・・・愛してる
帰ったら、俺を抱きしめてキスしてくれないか?
(ミナワ>勿論ですよ、ですから絶対、元気に帰ってきてくださいね?
私、裂邪を信じてます
(裂邪>ありがとう・・・愛してる
そう言い残し、裂邪は部屋を飛び出した
† † † † † †
雪の中を走りながら、彼は金色のパスを取り出し、それをパカッと開いた
(裂邪>冬場ならお前が打って付けだろ、ウィル!
腰に巻いたベルトのバックルについている4つのボタンの内、赤いボタンを押してパスを通す
裂邪のすぐ傍の空間が歪んだかと思えば、真っ赤に燃える火の玉が現れた
どうやら、気合い充分のようである
裂邪のすぐ傍の空間が歪んだかと思えば、真っ赤に燃える火の玉が現れた
どうやら、気合い充分のようである
(ウィル>旦那ァ! 一戦やるんですかぃ!?
(裂邪>まぁな、今日は頼むぞ!
(ウィル>がってんでい!!
(裂邪>まぁな、今日は頼むぞ!
(ウィル>がってんでい!!
赤い上着の少年と、赤い炎の「鬼火」は雪を溶かしながら走る
学校町の命運を賭けた戦場へと・・・
学校町の命運を賭けた戦場へと・・・
...To be Continued