(裂邪>どけどけどけぃ! お天道様のお通りでい!!
少女を抱いて闇空を翔ける火の鳥は、しんしんと降る雪さえも物ともせず、
道を阻む氷像も、その突進で粉々に砕いて水に変えた
血の足りなくなった少女――クラリッサを救う為、彼はトライレスという少女から伝えられた北区の診療所へと急ぐ
道を阻む氷像も、その突進で粉々に砕いて水に変えた
血の足りなくなった少女――クラリッサを救う為、彼はトライレスという少女から伝えられた北区の診療所へと急ぐ
(裂邪>っちぃ、まだかい、あの子の言ってた診療所ってぇのは・・・!?
ウィルの能力を最大限に活かし、炎の翼を羽ばたかせ、
己の感覚が示す方向へ真っ直ぐにその場所に飛んでゆく裂邪
やがて人気や明かりが少なくなると、強く何かを感じる
己の感覚が示す方向へ真っ直ぐにその場所に飛んでゆく裂邪
やがて人気や明かりが少なくなると、強く何かを感じる
(裂邪>・・・ヒヒッ、ようやく近づきなさったぁ!
さらに速度をあげ、ひたすら雪の中を翔け抜ける
目的地に、どんどん近づいて、
目的地に、どんどん近づいて、
(裂邪>これで、クラリッサの姐さんも助かr――――――――ッ!?
突然、身体に痛みが走る。視界がぐらっ、と歪み、バランスを崩して落ちかける
(ウィル>[っだ、旦那!?]
(裂邪>時、間切れ、かよ・・・ウヒヒ、“俺”も、まだまだ、ってところ、か・・・
(裂邪>時、間切れ、かよ・・・ウヒヒ、“俺”も、まだまだ、ってところ、か・・・
その身体から徐々に炎が消え、裂邪の着ていた赤い上着が露出する
全ての火が消える前に、彼は早々と地に降り、
人1人の体重を支えてフラついた脚を制しつつ、パスを取り出した
全ての火が消える前に、彼は早々と地に降り、
人1人の体重を支えてフラついた脚を制しつつ、パスを取り出した
(ウィル>[旦那? 一体ぇ、何を――――]
(裂邪>ご苦労だった・・・休んでてくれ、ウィル
(裂邪>ご苦労だった・・・休んでてくれ、ウィル
パスをバックルに翳すと、瞬時に炎は空間の歪みに飲まれるようにその場から無くなって、
直後に裂邪は、クラリッサを庇うようにして倒れた
直後に裂邪は、クラリッサを庇うようにして倒れた
...To be Continued