盲目のフード男 03
深夜のとある空き地に猫が集まっていた
黒猫、三毛猫、シャムネコにトラ柄、様々な種類の猫
そう、猫の夜会である
その猫の群れの中で一際目立つ片耳の猫――ボス猫だろうか、その前に二人の人影がある
黒猫、三毛猫、シャムネコにトラ柄、様々な種類の猫
そう、猫の夜会である
その猫の群れの中で一際目立つ片耳の猫――ボス猫だろうか、その前に二人の人影がある
「そうか…なら俺達は明日仕事無しと…」
「そういう事じゃ」
フードの男が話すと片耳の猫はしわがれ声で答えた
男は大して驚く風でもなく、続ける
男は大して驚く風でもなく、続ける
「そうか…ならどうするか…」
『なになに?明日仕事無いの?』
ヘッドフォンを付けた少女が指で男の手の平に字を書いて思いを伝える
「ふむ…暇なら二人で街に『でぇと』でもしに行けばええのじゃないか?」
猫はニヤリと笑い二人を見る
「ふざけた事は言わないでくれ、昼の街は苦手なんだ」
男は溜め息をつきながらやれやれと首を振る
だが少女の反応は違った
だが少女の反応は違った
『デート!?行きたい行きたい!!』
目を輝かせ男の手の平に字を書く
その様子を見て男はまた溜め息を吐いた
その様子を見て男はまた溜め息を吐いた
「ほれほれ、かわいい女子の望みを潰す物でないぞ?」
「…やれやれ」
・ ・ ・ ・ ・
場面は変わって昼の街中
人で溢れる道路の中に二人はいた
人で溢れる道路の中に二人はいた
「おい、手を離すなよ、はぐれたら面倒だ」
『わかってるって!』
少女と男は手を繋ぎ歩いていた
少女の方が男をリードしてるように見える
少女の方が男をリードしてるように見える
「…で、どこに行くんだ?」
『お腹空いたからマク○ドナルド!』
少女は男の手を引いて小走りで目的地へ向かう、男は必死でそれに着いていくようであった
そして二人は目的の店にたどり着き、店内へ入る
そして二人は目的の店にたどり着き、店内へ入る
「ハンバーガー四つとポテトにコーラ、それとホットコーヒーで」
男は早々と注文を終え、少女が待っている席に着く
『三つも食べるの?』
「お前とは胃の大きさが違うんだ」
二人仲良く雑談をし、このまま平和に昼飯を終えられそうだった
「キャアアアア!!」
「動くなあ!!!」
そうでもなかった
「なんだ?」
「一人も動くなぁ!?じゃねえと一人づつあの世行きだぜぇ?」
フード男が悲鳴の方向に目を向ける――もっとも、見えてはいないが
そこには両手にコーラの瓶を持った痩せ男がいた
そこには両手にコーラの瓶を持った痩せ男がいた
『うわ…あの人完全に目がイッてるよ…』
少女が男に様子を伝えると、フード男は無言で席を立った
「おい!動くなっつったのが聞こえなぶふうっ!!?」
フード男は無言で痩せ男の顔面にハイキック、痩せ男は地面に倒れ伏した
「いまだ、全員逃げろ!」
フード男が促すと店員や客が一斉に店外へ飛び出す、店内にはフード男と少女、痩せ男の三人だけになった
「てめぇ…ぶち殺すぞごらぁ!!!!!」
痩せ男が怒号と共に立ち上がり、持っていたコーラを一気飲みする
「…何をやっているんだ?」
『コーラが好きなのかな?』
その様子を眺めていると、いきなり痩せ男に変化が現れた
「ひゃあはははひゃひゃあひゃひゃあ!!!」
痩せ男の筋肉が盛り上がり、腕が五倍程太くなる
『うわー…』
「…厄介だな」
「イヤッヒャアアアァァァ!!!!」
痩せ男はよだれを垂らしながらフード男に飛び掛かる
(早いな…身体強化か…?)
フード男はギリギリで攻撃をかわし、距離を取る
「ウヒャヒャヒヒヒヒヒヒ!!!!」
痩せ男は狂ったように笑いながら拳を振り回す
フード男はそれをギリギリでかい潜るが、一発だけ間に合わず食らってしまった
フード男はそれをギリギリでかい潜るが、一発だけ間に合わず食らってしまった
「ぐっ…!!!」
フード男は吹き飛ばされ、厨房に突っ込んだ
それを見てニヤリと痩せ男が笑い、追撃を試みる
それを見てニヤリと痩せ男が笑い、追撃を試みる
「逃がさねえぜっヒャアアアァ!!!!!」
厨房に向けて拳を振り回しながら突っ込んでいく
次の瞬間、痩せ男にヘッドフォンが装着された
ヘッドフォンからは強大で邪悪な音が流れる、常人なら一瞬で気を失うだろう
だが痩せ男は驚く様子も無く、振り返る
後ろには驚き、目を丸くした少女がいる
その少女を見てニヤリと笑い、痩せ男は拳を振り下ろした
次の瞬間、痩せ男にヘッドフォンが装着された
ヘッドフォンからは強大で邪悪な音が流れる、常人なら一瞬で気を失うだろう
だが痩せ男は驚く様子も無く、振り返る
後ろには驚き、目を丸くした少女がいる
その少女を見てニヤリと笑い、痩せ男は拳を振り下ろした
「――!!」
振り下ろされる拳に恐怖し少女が硬く目を閉じる
…だが、いつまでたっても少女に拳が当たらない
少女は不思議に思い、ゆっくり目を開けた
…だが、いつまでたっても少女に拳が当たらない
少女は不思議に思い、ゆっくり目を開けた
「…!?」
「ぐ…っ!!」
そこにはフード男が少女を庇うようにして、体で拳を受け止めていた
「ヒ…ッヒャハアアァ!!!」
痩せ男はそれを見て狂ったように笑い、窓を割って店から飛び出して行った
それを見て気が抜けたのか、フード男は椅子にもたれ掛かる
それを見て気が抜けたのか、フード男は椅子にもたれ掛かる
『ごめんねごめんね!私のせいであいつ逃がしちゃった!!』
少女は泣きそうな顔でフード男に言葉を伝える
「いや…お前のせいじゃない…どの道奴は逃がしていた」
フード男は落ち着かせるように話し、携帯電話を取り出す
「…もしもし、俺だ」
ボタンをプッシュしてどこかに電話をかける
「緊急ターゲットだ…ああ、近いか…なら頼んだぞ」
簡単に通話を終え、携帯電話をしまう
『誰に電話したの?』
少女が不思議に思い、フード男に疑問を投げ掛ける
「…苦手だが、腕は確かなお仲間だ」
フード男はフッと笑い、立ち上がる
そして少女に支えられながら店を後にした
そして少女に支えられながら店を後にした
・ ・ ・ ・ ・
所変わって街の中の路地裏
狭く薄暗いその場所に痩せ男がいた
狭く薄暗いその場所に痩せ男がいた
「はぁ…ひぃ…あぶねぇ…もう少しで時間切れだった…」
あれほどあった筋肉はすっかり無くなり、元の姿に戻っていた
「まああいつらもボコボコにしてやったしここまではこれねぇだろう…」
痩せ男が安堵の溜め息をしたその時
「でも別の人は来るんだなー」
目の前に黒いスーツを着た長い黒髪の女性が立っていた
「ひぃ!?て、ててててめぇ!!どこからきやがった!?」
痩せ男は驚き飛び上がった、それもそのはず、自分の後ろから誰かが来たら気付くはずだし、女性の後ろは巨大な壁だったからだ
「え?どうやってって…歩いてだけど?こっちから」
女性は笑いながら後ろの壁を指差す
「…てめえ…てめえも俺みたいに力を持ってんのか…」
「そゆこと♪」
痩せ男の睨み付けに女性は笑顔で答える
「んじゃあ!死ねえぇ!!!」
痩せ男はコーラを飲もうと瓶を掲げる
その瞬間、何者かに肩を叩かれた
その瞬間、何者かに肩を叩かれた
「あ゛ぁ゛!?」
痩せ男が相手を探した瞬間、その体が炎に包まれた
「ぎっ…ぎゃああああぁぁぁ!!!熱い!熱いいいぃ!!!」
痩せ男は悶え苦しみ、地面を転がって消火を試みる
だが、いくら転がっても火は消えず、痩せ男の体を焼いていく
だが、いくら転がっても火は消えず、痩せ男の体を焼いていく
「…怖がる事はありませんよ」
痩せ男の肩を叩き、体を燃やした張本人が女性の隣にいた
「あなたが燃えた後の灰は天に昇り、神の元へと届くのです」
その男は、神父服を身に纏い、十字架のネックレスを付けている
「神はすべて平等に浄化してくださいます」
神父はネックレスを右手で掴み、十字架を切る
「そなたに、神のご加護があらんことを――」
そして火が消えると、後には灰だけが残った
「あ、もしもしー?今処理終わったよー!」
女性は携帯電話を取り出し、嬉しそうに誰かと話している
『終わったか…すまない、いきなり頼んでしまい…』
「いいっていいって!楽しいデートを邪魔する訳にはいかないものね!!」
『……』
「あ!怒っちゃった?ごめんねー!」
『…もういい』
その言葉を最後に、プツリと通話が途切れた
「もー、すぐ怒るんだから…ま、いいや、帰ろ!」
女性は電話をしまい、壁があったはずの方向にある道を歩いていく
「……」
神父はまた十字架を切り、手を組んでから女性を追い掛けた