影守が、アパートの前で戦っている間
アパートの、その部屋の中で……美緒は、ただ祈る事しかできなかった
アパートの、その部屋の中で……美緒は、ただ祈る事しかできなかった
己に、戦闘能力はない
都市伝説と戦えるような、そんな力はない
…都市伝説能力なしに都市伝説と戦える存在など、極一部の例外だけだ
いっそ、人間よりも化け物に、都市伝説側に近い存在だけ
……美緒は、そんな存在ではない
ただの、人間の女でしかないのだ
都市伝説と戦えるような、そんな力はない
…都市伝説能力なしに都市伝説と戦える存在など、極一部の例外だけだ
いっそ、人間よりも化け物に、都市伝説側に近い存在だけ
……美緒は、そんな存在ではない
ただの、人間の女でしかないのだ
影守の無事を、祈る事しかできない自分を、美緒はふがいなく思う
どうか、どうか、無事でいて欲しい
ただ、その想いだけを、抱える
どうか、どうか、無事でいて欲しい
ただ、その想いだけを、抱える
『大丈夫だよ』
……ひらり
美緒の、傍を……一頭の漆黒の蝶が、飛ぶ
美緒の、傍を……一頭の漆黒の蝶が、飛ぶ
『美緒には、この大魔法使いのカラミティ・ルーン様がついているんだ。お前にとって、悪い事なんて起きるはずがない』
「…ですが」
『それに、美緒がこんなに、影守って男の事を想って、無事を祈っているんだ。強い想いは、祈りは、魔法の力に、奇跡の実現に繋がる。お前が強く無事を祈るならば、影守って男は傷つかないし、死にもしないさ……ほら、外、見てみろよ』
「…ですが」
『それに、美緒がこんなに、影守って男の事を想って、無事を祈っているんだ。強い想いは、祈りは、魔法の力に、奇跡の実現に繋がる。お前が強く無事を祈るならば、影守って男は傷つかないし、死にもしないさ……ほら、外、見てみろよ』
カラミティの言葉に……そっと、外をうかがった
無数のバラバラのキューピー人形に囲まれた影守
黒服と兄貴達は…………既に、全滅していた
無数のバラバラのキューピー人形に囲まれた影守
黒服と兄貴達は…………既に、全滅していた
『ほら、大丈夫だった!大丈夫だよ、美緒が、それを願ったから、それは現実となったんだ。美緒が使った魔法だよ』
「…魔法ではありませんよ。影守さんが…そして、あの子が強かった、それだけです」
「…魔法ではありませんよ。影守さんが…そして、あの子が強かった、それだけです」
小さく、苦笑する美緒
影守の傍で戦える、バラバラキューピーを…希を、美緒は少し、羨ましく感じた
自分は、決して、あそこには立てないから
影守の傍で戦える、バラバラキューピーを…希を、美緒は少し、羨ましく感じた
自分は、決して、あそこには立てないから
『大丈夫。絶対に、お前の悪いようにはならない。影守はこの騒動で死なないし、美緒を苦しめた奴は、苦しめる奴は、ちゃぁんと報いを受ける。だって、お前には、この俺様が味方についているんだから!』
ひらひら、ひらひら、飛び続けていた蝶は…やがて、姿を消した
美緒は、立ち上がる
美緒は、立ち上がる
…自分は
影守の傍に立って、戦う事はできない
自分には、そんな力はないから
影守の傍に立って、戦う事はできない
自分には、そんな力はないから
……それでも
「…せめて。蔵人さんの、傍に」
あの人の傍にいて、彼を支えたい
……彼女はそう、願うのだった
……彼女はそう、願うのだった
to be … ?