はらはらと、雪が舞い散りだした
ふぅ、とメルセデスは白い息を吐く
ふぅ、とメルセデスは白い息を吐く
「……まいったな」
一度は、レティと合流できたのだが
また、はぐれてしまったのだ
…好奇心に任せて動くお子様の後をついていくのが、ここまで大変とは
まぁ、メルセデスは棺桶を背負って歩いている訳で、素早い動きが難しいせいもあるのだが
また、はぐれてしまったのだ
…好奇心に任せて動くお子様の後をついていくのが、ここまで大変とは
まぁ、メルセデスは棺桶を背負って歩いている訳で、素早い動きが難しいせいもあるのだが
「久々の自由行動だし、仕方ねぇか」
自分たちのような存在は、任務がない時とて常に待機命令状態のようなもので
自由に行動できる時間は、限られている
だからこそ、レティやリュリュヤマドレーヌは、これを機会にあちこち動き回っているのだろう
自由に行動できる時間は、限られている
だからこそ、レティやリュリュヤマドレーヌは、これを機会にあちこち動き回っているのだろう
「ま、いいさ。後に備えて、ゆっくり鋭気を養えばいい」
小さく笑うメルセデス
その笑みには……かすかに、邪悪の色が混じっていた
その笑みには……かすかに、邪悪の色が混じっていた
「重要任務の前だ、下見も大事だしなぁ」
ぴたり
ふと、メルセデスは足を止めた
繁華街からは、少し外れた場所
人の気配は、ほぼないと言っていい
ふと、メルセデスは足を止めた
繁華街からは、少し外れた場所
人の気配は、ほぼないと言っていい
……だが
メルセデスの他に、生まれる気配
メルセデスの他に、生まれる気配
「なぁ、嬢ちゃん?」
メルセデスが振り返った先
そこには、一人の少女の姿があった
その年齢には少々不釣り合いな胸元
白髪セミロングの、美しい少女
そこには、一人の少女の姿があった
その年齢には少々不釣り合いな胸元
白髪セミロングの、美しい少女
…R-No.4 レクイエム・リッケンバッカー
「組織」上位ナンバーが一人が、そこにいた
「組織」上位ナンバーが一人が、そこにいた
「…貴様、「教会」の者だな?」
「あぁ、そうだぜ?」
「あぁ、そうだぜ?」
レクイエムの言葉を、あっさりと認めてみせるメルセデス
まぁ、司祭服に銀のロザリオという、「教会」メンバーであることを隠そうともしていないいでたちだ
ごまかしても、白々しいと一蹴されそうだが
まぁ、司祭服に銀のロザリオという、「教会」メンバーであることを隠そうともしていないいでたちだ
ごまかしても、白々しいと一蹴されそうだが
「「教会」は、学校町には不介入だったはず。何をしに来た?」
「さてなぁ?任務に関する事は、話せないな」
「さてなぁ?任務に関する事は、話せないな」
レクイエムの殺意交じりのまなざしを前に、メルセデスは怯えた様子すら見せない
むしろ…どこか、心地よさすら感じているような
そのように、見えた
むしろ…どこか、心地よさすら感じているような
そのように、見えた
ゾクリ、レクイエムは悪寒を感じる
-----危険
この男は……危険だ
この男は……危険だ
場数を踏んでいる彼女だからこそ、感じ取る
メルセデスの、危険性を
メルセデスの、危険性を
「…話さぬのなら」
胸元からビンを取り出し、ふたを開ける
あふれ出たその死霊を、レクイエムは腕にまとわせ……一気に、メルセデスとの距離を詰めた
あふれ出たその死霊を、レクイエムは腕にまとわせ……一気に、メルセデスとの距離を詰めた
「ここで、始末するまでだ……《ディエス・イレ》!!」
纏わせた死霊を、幼気により剣の形に変える
……この男は、危険だ
上の指示を待っている場合ではない
今、ここで始末すべきだ!
……この男は、危険だ
上の指示を待っている場合ではない
今、ここで始末すべきだ!
鋭い刃が、メルセデスへと迫り……
がきぃん!!
鈍い音と共に、刃は止められた
鈍い音と共に、刃は止められた
「……っ何!?」
剣を受け止めたのは……メルセデスが背負っていた、棺桶
レクイエムの攻撃に合わせて、素早く己の前に移動させて盾にしたのだろう
よほど丈夫な素材で作られているのか、傷一つない
レクイエムの攻撃に合わせて、素早く己の前に移動させて盾にしたのだろう
よほど丈夫な素材で作られているのか、傷一つない
……よくよく見れば、奇妙な棺桶だ
ひどく丈夫な錠前でもって、施錠されている
ひどく丈夫な錠前でもって、施錠されている
「おぉっと、これ、特別製で一つしかないんだから、壊さないでくれよ?」
「…自分で盾にしてきたのだろうが!?」
「まぁな。ま、並み以上の都市伝説能力でも、こいつぁそうそう、傷つかないがな。戦車の砲弾だろうがミサイルだろうが耐え抜くぜ?」
「…自分で盾にしてきたのだろうが!?」
「まぁな。ま、並み以上の都市伝説能力でも、こいつぁそうそう、傷つかないがな。戦車の砲弾だろうがミサイルだろうが耐え抜くぜ?」
にやにやと笑い、レクイエムを見下ろしてくるメルセデス
…ひゅう、と、
辺りを、冷たい風が漂いだす
…いや
…ひゅう、と、
辺りを、冷たい風が漂いだす
…いや
「っ!?」
雪、が
振り続けている雪が……一斉に
レクイエムに集中して、降り注いでくる
明らかな、攻撃の気配!
振り続けている雪が……一斉に
レクイエムに集中して、降り注いでくる
明らかな、攻撃の気配!
「しま…っ」
「今は、まだ戦いたくはないんでね!」
「今は、まだ戦いたくはないんでね!」
---ぴしぃ!!と
レクイエムの足元に集中して降り積もった雪が……瞬時に、凍りついた
足を束縛され、身動きがとりにくくなる
レクイエムの足元に集中して降り積もった雪が……瞬時に、凍りついた
足を束縛され、身動きがとりにくくなる
「じゃあな!!」
びきぃん!!と
メルセデスの背中に……氷の結晶が集まり、巨大な氷の翼を作り上げた
棺桶を抱えながら、メルセデスは空へと飛び立つ
メルセデスの背中に……氷の結晶が集まり、巨大な氷の翼を作り上げた
棺桶を抱えながら、メルセデスは空へと飛び立つ
「ま、待てっ!!」
「せいぜい、警戒しておけよ。なぁ、「組織」!!俺達は甘くないからな!」
「せいぜい、警戒しておけよ。なぁ、「組織」!!俺達は甘くないからな!」
はっきりと邪悪さを感じさせる笑みを浮かべながら、日が沈みきった夜空へと飛んで行ってしまったメルセデス
…逃がしてしまった
氷の束縛から逃れながら、レクイエムはメルセデスが飛び立った夜空を睨み付ける
氷の束縛から逃れながら、レクイエムはメルセデスが飛び立った夜空を睨み付ける
……明らかな、「組織」への宣戦布告
一体、何を考えているのだ?
疑問を抱えながらも、レクイエムは「組織」へと報告することになる
一体、何を考えているのだ?
疑問を抱えながらも、レクイエムは「組織」へと報告することになる
to be … ?