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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・幼馴染、二人-03c

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 無事に、雪絵を救い出すことができた真
 夜行や姉の晶とも合流した彼があの百体もの化け物がいた、あの場所に戻ってくると

「いっやああああああああああああああ!!??まだ動く!絶対また動き出すんだ!!僕らが油断した隙に一斉に起き上がって襲い掛かってくるんだぁあああああああああっ!!??」

 返り血まみれで、白かった髪を真っ赤に染め上げながら何やら悲鳴を上げているジョルディと

「せいっ!」
「あぅっ!?」

 そのジョルディを、剣の柄で力一杯ぶん殴って気絶させているイザークの姿


 ……そして、あの化け物達の、躯と化した姿だった



「……あぁ、お前達、無事だったか」
「今、思い切り突っ込みたい光景を見た気がするが、まぁ、無事だ」

 恋路を背中に背負い、雪絵の手を引いた真の姿に、イザークはやや、ほっとしたような表情を浮かべた
 晶の無事も、ついでに確認している

「…救い出したい相手は、救い出せたようだな」
「あぁ」

 頷く、真
 しっかりと、雪絵の手を握っている

 救い出したい相手を救い出せた、その真の姿に………イザークは、ほんの少し…羨望の眼差しを向ける
 その視線を、真に気付かれるよりも前に、覆い隠して………辺りを、小さく見回した

 …夜明け前
 自分たちと同じ「13使徒」の気配も、「教会」の……エイブラハム子飼いの下っ端連中の気配も、ここにはいない
 今ならば……!!

「………救い出せたのならば、早く、この街を離れるのだな」
「え…」
「言っただろう?良くない事が起きる、と………その大切な者達を連れて、急いでこの街を離れたほうがいい」

 せめてもの、忠告
 監視の目が届かぬ今ならば、ギリギリの範囲まで、伝えられる

「…探しものが見つかり次第、行動は起こされる。「誰が実行者になるか」は、俺にはわからない。ただ、この街を滅ぼせるだけの力を持つ者が、今、この学校町に来ている」
「………物騒だね、ずいぶんと。でも、この街はそこまで甘くないよ?」

 能力を一定時間以上にすんだ為、頭が残念な事にならずにすんでいた晶がイザークに告げる
 確かに、学校町は契約者が多い
 ゆえに、「滅ぼす」等と言っても、そう簡単に事は運ばないだろう
 だが

「……そうだな。だが、あの男相手では、この街の手練れとて。敵うまい」

 そう、答えて見せたイザーク
 その表情は、どこか投げやりというか、諦めきっているような…
 ……絶望、しきっているような
 そんな色が、濃い

「で、でも、皆で力を合わせれば…」
「……数をそろえてどうにかなるなら、アレはとっくに殺されているだろうよ」

 真の言葉にそう答えながら、気絶しているジョルディを抱え上げるイザーク
 ……あぁ、真っ白だった髪が、返り血で真っ赤に染まりあがっている
 まるで、ジョルディの元の髪の色に戻ったような、錯覚
 ………戻ったらすぐに風呂に入れて、すべて洗い流してやらなければ
 他の「13使徒」に、不振がられるわけにもいかない

「あれには、攻撃は届かない。届いても、それは意味がない………命を、生み出すも殺すも自由自在。さまざまな奇跡を起こし、自分は神だと自称する化け物。この街に災厄を運んできたのは、そんな化け物と、その部下だ」

 …………自分も、その部下の一人だ
 ジョルディも、また同じ
 その事実は隠し、ただ、脅威を伝えておく

 なるべく、なるべく
 彼らが、あの男の身勝手に、巻き込まれぬように


 …万が一
 自分達が、あの真と言う少年や、その関係者と敵対しないように


「せっかく救い出した者を、また危険な目に合わせたくないだろう?」

 ちらり、雪絵に視線を向けてそう告げたイザーク
 雪絵はその視線の意味がよくわからなかったのか、小さく首をかしげる
 ……カイザーだったら、せめてあの少女だけでも逃がすよう説得するのだろうな
 子供に甘い同僚を思い出し、そっと苦笑する

「できる限り、学校町から遠く離れろ。巻き込まれないように」
「……それじゃあ、あなたは、どうするんだ?」

 警告を続けるイザークに、そう訪ねてきた真
 質問の意図がつかめず、首を傾げたイザークに、さらに続けてくる

「俺達に、警告してくれるけれど。じゃあ、今、学校町に来ているあなた達は、どうするんだ?ちゃんと、そのよくないことが起きる前に逃げるのか?」
「………俺達は」

 ちらり、担ぎ上げたジョルディに視線を落とすイザーク
 すぅ、と小さく寝息を立てている、その寝顔を見つめ……答える

「…俺は、護るべきものを守るために、行動するだけだ」

 そう
 ジョルディを、護る為に
 事を起こす、その時には

 自分は、邪魔者を始末するために、動くことになるのだ

「そうか」

 イザークの答えに、真は小さく、頷いて

「それじゃあ、俺も、俺が護るべきものを守るために、行動する……正義の味方として」

 正義の味方
 その、言葉に
 イザークは、一瞬……記憶を、揺さぶられた


『そ、そんな事、言わないでよぉ………イザークは、ボクにとって、ボクを護ってくれる……正義の、味方なんだから』


 違う
 イザークは、小さく自嘲する


 ………俺は、こいつを護っては、やれなかったのだ

「………そうか……後悔、するなよ?」

 ばさり
 背中に生やした漆黒の翼をはばたかせ、ジョルディを抱えたまま、イザークは飛び立つ

「無理せず、いつでも大切な者を連れて逃げ出せ。逃げても、誰もお前を責めはしない」

 そう、告げて
 やや急ぎ、真達から離れていく

「…………お前達とは、戦う事には、なりたくないな」

 小さくつぶやかれたイザークの、その言葉は
 真達に届くことは、なかった



to be … ?




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