アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・彼は閃光のごとく-04

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
「……そうですか、全員が…」
「………」

 ……学校町の住宅街の一角にある、喫茶店「閑古鳥」
 いかにも客が来なさそうな不吉なネーミングの店だが、実際、はやっていない
 今も、店内には一組の男女の客しか存在しない
 そのような状態、だからこそ………店であると気づかれぬレベルのたたずまいであるから、こそ
 ここは、密会現場にふさわしい

 女性客、チェリーは、相手からもたらされた情報に、悲しげな表情を浮かべる
 その、悲しげな表情に、男性客……ロリス・カスティリオーニの表情が、かすかに歪んだようにも見えた

「………すまない」
「いえ…ロリスが謝る事では、ありませんわ…………」

 軽く、首を振るチェリー
 ちゃら、と首から下げていた銀のロザリオが小さく音を立てる

「彼らの、目的は……」
「…淫魔の確保。だが、それ以外にも、もう一つ………何か、実行しようとしている」

 それが、何なのか
 それを……まだ、つかめない
 感情の薄いロリスの声に、かすかに、悔しさがにじんでいる
 その事実を感じとり、チェリーは気遣うように彼を見つめた

「…無茶を、なさらないでくださいね?」
「………任務は果たす、それだけだ」
「そう、ですが……」

 まじめすぎるロリス
 だからこそ、チェリーは心配なのだ
 この、生真面目すぎる恋人が、無理をして………命を、落としてしまわないか、と

「この街には、ヘンリーさんやカインさんも来ていると聞きます。いざとなれば、彼らの力も借りて…」
「……これは、俺の任務だ。あいつらは、巻き込めない」

 数少ない友人を、巻き込むわけにはいかない
 そうとでも言うように、ロリスは小さく首を振った

「………お前も、近いうちに、この街を離れろ」
「いざと言う時の為に………ですか?」
「……常に、最悪の事態を想定すべきだ」

 その事態になった時、護ってやれないかもしれない
 ……ロリスは、それを危惧する
 けれど

「逃げませんよ、私は」

 チェリーは、小さく微笑んだ
 そっと、ロリスの手を握る

「私は、ギリギリまで、あなたのお手伝いをします。それが、私にできる、唯一の事ですから」
「……チェリー」

 じっと、自分の手を握ってくる、チェリーの手を見つめるロリス

 ……やや、視線をさまよわせて
 迷いつつも、それを、懐から取り出した
 …それは、小さな箱

「…ロリス?それは……」
「………受け取って、ほしい」

 チェリーの小さな手に、その箱を載せるロリス
 …ほんのわずか、紅潮している、頬
 その箱の中身が何なのか、チェリーは瞬時に理解する
 そのうえで、知らないふりをして………箱のふたを、開けた

「…う、受け取っても、宜しいのですか?」
「い、いらなければ……気に入った、ならば………好きな指に、つけてくれれば、いい」

 視線が、さまよい続けているロリス
 感情がないなどと言われることある彼の、こんな表情を見ることができるのは、チェリーだけだ
 その幸せを、彼女はかみしめる

「…返事は………この、任務が終わった時……伝えて、くれるだろうか…?」
「………はい!」


 返事は、任務の後に
 その、為にも
 自分たちは、決して、死ぬわけにはいかない


 たとえ
 この先に、どんな運命が待ち構えて、いようとも





to be … ?




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー