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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 神力秘詞-10

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
「ねぇ、麻夜」
「なにー?にぃにぃ」
「入学して、2ヵ月経ったけど・・・どう? 学校、楽しい? お友達とか、出来た?」
「うん! 面白い人が沢山いるクラスだよ♪」

放課後、漢と麻夜は2人で家路を辿っていた
兄妹2人、明るく平和に、学校の話をしながら

「そうなんだ、どんな人がいるの?」
「えっとね、やたら食う男の子とか結婚願望が強い女の子とか」
「・・・こ、濃いね・・・」
「にぃにぃは? 虐められてたりとかしてない?」
「僕も、大丈夫だよ。裂兄ぃもいるから」
「裂兄ぃ、ね・・・」

裂兄ぃ――黄昏裂邪の名が出た瞬間に、麻夜の眉がぴくりと反応し、目に憎悪と怒気が満ちる
それを、ただ様子がおかしいとしか捉えなかった漢は、心配そうに尋ねた

「・・・麻夜、どうかしたの?」
「にぃにぃ、裂兄ぃにはあまり近寄らない方がいいよ?」
「ッ! ま、麻夜、そんなこと言ったら裂兄ぃに悪いよ―――」
「だって裂兄ぃはにぃにぃにあんなことした変態さんなんだよ!?
  いつまたにぃにぃがあの変態さんに襲われるかと思ったら、私・・・」
「っち、っちょ、と、麻夜・・・あれは、その、違う、から・・・あの、その・・・」

必死に、裂邪を擁護する為に言葉を模索する
だが、その顔はまるで太陽が沈みゆく西方のように、徐々に徐々に朱く染まってゆく

「あ、あれは、その、だから・・・裂兄ぃも、僕のことを心配して、して・・・くれてただけ、だから・・・
  だから、それで・・・それ、で・・・と、とにかく、裂兄ぃは悪くないよ!」

パシャッ、と機械音が響いた
一瞬何が何なのか分からなかった漢だったが、我に返ると、携帯電話を構えた麻夜の姿を確認した

「え、えっと、麻夜? どうして、撮ったの?」
「・・・何となく・・・」

と、本人は短く返すが、その裏では

(やったぁ♪ 顔を赤らめたにぃにぃかぁいいよぉ♪
  これも全部ッ・・・裂兄ぃ、まさかこの為にあんな遠回しのお芝居を・・・??)

激しく、誤解しているような気もするが、
勝手に納得してしまった以上、仕方ないだろう
2人は再び、我が家に向かって歩き始めた

「あ!」

と、声を上げたのは麻夜だった
どうしたの?と漢が尋ねる前に、その答えは麻夜の見ている前方にあった
自分達と同じセーラー服を着た少女
その姿を見て、麻夜は手を振りながら駆け寄り、彼女に声をかけた

「おーい! 火音ちゃーん!」

麻夜の呼び掛けに、少女―――空出 火音は、ゆっくりと睨むように振り向いた










            【 神 力 秘 詞 】
          十之巻~燃エ上ガル 姉妹~










火音の鋭い目つきは、麻夜が彼女に近づくにつれて和らいでいった
とは言っても、それでも目つきは鋭いものであったが


(火音>・・・何じゃァ、麻夜か
(麻夜>火音ちゃんの家もこっちの方なの?
(火音>どの道を往こうがワシの勝手じゃァ・・・ところでそこの娘は誰じゃァ?

きっ、と再び睨んだ先は、麻夜の後を追ってきた漢だった
睨まれた彼は、びくっ、と小さく飛び跳ねる
後輩を恐れる中学3年生とは、情けないものだ

(漢>あ、あの、・・・は、初めまして、僕は神崎 漢
(麻夜>私のにぃにぃ
(火音>ほォ・・・ワシは空出 火音、麻夜のクラスメイトじゃッ待たんかィ、“にぃにぃ”って何じゃ?
(漢>あ、僕、男の子だから・・・

漢ははっきりと見た
火音の目つきが、可哀想なものを見る目に変わっていく瞬間を

(火音>・・・ワシは帰るけんのォ
(麻夜>あ、それなら一緒に帰ろうよ
(火音>勝手にせェ、ワシはそんな下らんモンに興味は――――――ッ!!

突然、火音の動きが止まった
かと思えば、彼女は嬉しそうに、楽しそうに、にやっ、と笑った

(漢>? ど、どうしたの―――
(火音>下がっちょれ貴様等、“あいつ”が来よるけんのォ・・・
(麻夜>“あいつ”って?

麻夜の問いに、彼女は答えなかった
その代わり、

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!! 姉者ああああああああああああああああ!!!!」

声が、聞こえた
砂埃を撒き散らしながらミサイルの如く突っ走ってくるそれは、赤いランドセルを背負った少女

(火音>ッハ、やはり来よったか、バカ妹がァ!!!

彼女はそう叫ぶと、鞄を道端に投げ捨て、
スカートなのにも関わらず、恥じらうことなく艶やかな太ももを惜しみなく晒しながら足を天高く上げた

(少女>ばぁぁぁぁくねつ!! ゴッドゥ!! スラァッシュ!!!

少女は走った勢いで大地を蹴って跳び上がり、その右手に巨大な光の剣を作り出した
思わず声を出す漢と麻夜だったが、驚くのはまだ早かった

(火音>『大噴火』ァ!!!

頭上まで上げた足を一気に振り下ろし、地面に踵落としを叩き込む
アスファルトが音を立てて罅割れ、その隙間から紅く熱い溶岩が染み出し、勢い良く噴き出した
少女は咄嗟に光の剣で溶岩を受け止め、直撃を回避するが、

(火音>隙有りじゃァバカタレがァ!!
(少女>なっ―――――――あがぁっ!?

攻撃を防いだ少女の隙を突き、火音は跳び上がって少女の腹部に重い膝を入れた
苦悶の表情を浮かべて吹き飛んだ少女は、空中でくるりと身体を捻って着地し、態勢を整えた

(少女>っくそ、流石は姉者、動きに無駄がない・・・
(火音>当たり前じゃァ! 伊達に5年も都市伝説と戦ォとりゃせんわァ!!
(少女>でもっ!!!

少女は駆け出し、拳を強く握り締めて構えた

(少女>俺はぁ!! 姉者を超えるぅ!!!
(火音>舐めおってからにィ・・・

徐々に近づく少女の動きを捉えながら、火音は右足を上げ、
左足の爪先を軸にして大きく回り始めた

(火音>このバカ妹がァ!!!
(少女>姉者ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

拳と蹴りが、激しくぶつかり合い、互いに互いを弾き飛ばした
態勢を崩れぬように保ち、2人は己の敵の姿を見据え、攻撃の構えを取る
完全に、漢達は置いてけ堀を食らっていた

(漢>け、契、約者・・・で、でも、どうして、こんなことに?
(麻夜>分かんないけど、凄い戦いだよ! それにあの子、火音ちゃんの動きについていけるなんて相当だよ!
(漢>そ、そう、なの?
(麻夜>うん! だって火音ちゃんの足、私より早いもん!

それが理由になるのかと、漢が口に出しかけたが
よくよく考えれば、数ヶ月前に彼女は漢の目の前で「口裂け女」を討伐していた
100メートル3秒の速さで走る「口裂け女」の動きについていけるだけでなく、
都市伝説と契約することなく都市伝説を倒した彼女も相当である
つまり、まともな人間はこの場に漢しかいないということになる

(少女>ばぁぁぁぁぁくねつ!! ゴォッドゥ!! フィンガァァァァァァァァァァァァァ!!!
(火音>甘いわァ! 『大噴火』ァ!!!

燃え上がる赤い掌と、燃え滾る赤い溶岩がぶつかり、相殺する

(麻夜>火音ちゃんは足技メイン、あの子は手技かぁ・・・
    それにしてもあの子、一体何者なんだろう??

何やら顎に右手を当てて興味深そうに観戦し始めた麻夜
漢はこんな危険な場所からすぐにでも逃げ出したがったが、
妹である麻夜を置いて行く訳にはいかず、何より足が動かなかった

(少女>姉者・・・これで決めるぞぉ!!
(火音>そう簡単に決められてしもォたら、ワシの名が廃るわァ!!

少女は両手に光を込め、そのエネルギーを右掌に纏わせた
火音は空中に跳び上がり、真円を描くように垂直方向にくるりと回転した

(少女>石破天驚!! ゴォォォォッド!! フィンガァァァァァァァァァァ!!!
(火音>『流星火山』!!!

輝く巨大な掌が撃ち出される
虚空が罅割れ、溶岩が噴き出される
両者の技が、激しくぶつかり合う―――――――筈だったが、

(少女>ッ!?
(火音>何じゃァ!?

二人の間に割り込むようにして現れたのは、巨大な氷の塊
それが双方の攻撃を受け止め、役目を終えて溶けていった

(麻夜>・・・氷?
(漢>それに、この感じ・・・何処かで・・・

漢達は僅かに気づいていたが、
火音達は瞬時にその気配に気づき、氷塊の根源が在ろう方向を睨んで叫んだ

(少女>清太ぁ! どうして俺達の邪魔をするんだぁ!?
(火音>誰かと思ォたら貴様か小僧ォ!! ワシの妹を誑かしよってからにィ!!

その先にいたのは、やや長髪の黒いランドセルを背負った少年――水無月 清太だった
2人の少女のブーイングに答えるように、少年も叫ぶ

(清太>火音姉ちゃんそれ誤解だっ!?
    あと、ここで邪魔しなかったらここら辺全部焼け野原になるだろ!?
(火音>それがワシに何の関係があるんじゃァ!?
    この人外魔境にのうのうと住みよるバカ者共が悪いんじゃろォがァ!!
(清太>あんたその酷い性格いい加減直せよ!?

呆れたように溜息を吐くと、ふと、清太は漢達と目が合った

(清太>あれ?

どうやら、今気がついたらしい
漢と麻夜も、それで確信したようで、

(漢>あ、き、君、もしかして・・・
(麻夜>やっぱり! ソウルブラザーじゃないの!
(清太>久しぶりだね麻夜姉ちゃん! それと・・・えっと・・・
(少年>あ、自己紹介はまだ、だったね・・・僕は、神崎 漢
(清太>俺は水無月 清太。宜しくな漢兄ちゃん!
(火音>ん? 何じゃ、貴様等知り合いか?
(漢>う、うん、ちょっとね
(麻夜>ところで火音ちゃん、あの子は?
(火音>ん? あァ、ワシのバカ妹、空出 実(ソラデ ミノル)じゃァ
(漢>妹さん、だったんだ・・・

何で姉妹同士で戦い始めたのか、彼には理解できなかった

(実>しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
   俺の清太への愛が足りないと思われてしまうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?
(清太>寧ろ捨ててくれっ!? 普通に喋れよもう!
(火音>貴様ァ、ワシのバカ妹の心を弄ぶのも大概にせんかァ!!
(清太>だから誤解だっ!? こいつが勝手に俺につきまとtt
(火音>問答無用じゃァ小僧ォ!!
(清太>―――――――――――危ねぇっ!?

火音が跳び上がりムーンサルトの要領で回転し、虚空に踵落とし
先程、実に放った『流星火山』を再び行なおうとしたが、
清太は噴き出した溶岩を、右手を水晶化することで跡形もなく消し飛ばした

(火音>ほォ、妙な能力じゃのォ・・・潰し甲斐があるわァ!!
(清太>っちょ、俺は別にあんたと戦う気は―――
(実>姉者ぁ!! どうして俺の清太を虐めるんだ!!
(火音>じゃかァしい!! 貴様を虐めちょるのはその小僧だろうがァ!!
(実>違う! 清太は心の底では俺の事を想ってくれている!!
   それに俺は、清太が傍にいてくれるだけで嬉しいんだ!! 幸せなんだ!!!
(麻夜>綺麗な純愛だね・・・ぐすん、何だか泣けてきちゃった・・・
(漢>そ、それより、何だか嫌な予感が・・・

彼の予感は当たっていた
既に姉妹は戦闘態勢に入っていた

(実>清太を悪く言う奴はぁ!!! 例え姉でも地獄に堕ちろぉ!!!
(火音>だから貴様はバカなんじゃァ!!!
(清太>漢兄ちゃん! 麻夜姉ちゃん! この2人止めて!!
(漢>え、えっと、そ、そんな、こと・・・
(麻夜>言われても・・・どうやって?
(清太>とりあえず力尽くでいいから! じゃないと滅茶苦茶になるからっ!

涙を流して訴える清太の願いを、2人は受け入れた
その後、彼等は3人で力を合わせ、2時間以上に及ぶ姉妹喧嘩に終止符を打たせた

   ...物語猶続

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