空が赤く染まっている
真っ赤に、真っ赤に
真っ赤に、真っ赤に
赤く染まりあがったその空から、何かが降ってくる
街一面に、万遍なく降り注ぐそれは……石炭
赤く赤く燃え上がる、石炭
燃え盛る石炭の雨が、街に振りそそぐ
街一面に、万遍なく降り注ぐそれは……石炭
赤く赤く燃え上がる、石炭
燃え盛る石炭の雨が、街に振りそそぐ
その雨は、すべてを焼き尽くしていく
建物も、人も、何もかも
すべてが、一瞬で焼き尽くされていく
命が燃やし尽くされる
建物も、人も、何もかも
すべてが、一瞬で焼き尽くされていく
命が燃やし尽くされる
それは、さながらソドムとゴモラの崩壊の再現の、如く
この日
学校町の命すべては、灼熱の炎の中に消えていった
学校町の命すべては、灼熱の炎の中に消えていった
轟音が鳴り響く
川の水が、ありえない速度で水かさを増していっている
やがて、それは溢れ出し、町中へと流れ出た
川の水が、ありえない速度で水かさを増していっている
やがて、それは溢れ出し、町中へと流れ出た
洪水……大洪水だ
水が、すべてを飲み込んでいく
町中の命を、すべて飲み込み、容赦なく命を奪っていく
水が、すべてを飲み込んでいく
町中の命を、すべて飲み込み、容赦なく命を奪っていく
それは、さながら、ノアの大洪水の如く
とどめに、街すべてを飲み込んだ水が……一瞬で、凍りついた
完全には飲み込まれずにいた高い建物もすべて、一瞬で凍りつく
そういう建物に逃げ込んでいた命も、すべて凍りつかせて
完全には飲み込まれずにいた高い建物もすべて、一瞬で凍りつく
そういう建物に逃げ込んでいた命も、すべて凍りつかせて
この日
学校町の命すべては、慈悲なき冷気によって、すべて凍りつかされた
学校町の命すべては、慈悲なき冷気によって、すべて凍りつかされた
がちゃん!!
暗い中、響いたのは、何かが砕ける音
二つのカケラが叩きつけられ、粉々に砕け散る
さらに細かくなったそのカケラは、表面に救いようのない悲劇で惨劇の光景を映し出しながら、暗闇の中、消えていく
暗い中、響いたのは、何かが砕ける音
二つのカケラが叩きつけられ、粉々に砕け散る
さらに細かくなったそのカケラは、表面に救いようのない悲劇で惨劇の光景を映し出しながら、暗闇の中、消えていく
カケラを破壊したその少年は、激しい怒りからか、肩を小さく震わせていた
…わかっている
連中の思い描くこの未来は、実現しない
どうせ、失敗するに決まっている
連中の思い描くこの未来は、実現しない
どうせ、失敗するに決まっている
しかし
何百万分の一かの確率で、ありえる未来
それを、まざまざと見せつけられた
何百万分の一かの確率で、ありえる未来
それを、まざまざと見せつけられた
あのカケラを壊しても、意味はない
あれは、未来の可能性を、そして、過去に起こった出来事を映し出すものでしかない
台本を映像で見せつけられているようなもの
壊しても意味はない
破壊しても……その未来の可能性は、消えないのだ
あれは、未来の可能性を、そして、過去に起こった出来事を映し出すものでしかない
台本を映像で見せつけられているようなもの
壊しても意味はない
破壊しても……その未来の可能性は、消えないのだ
「……冗談じゃないよ」
ぼそり、少年は呟く
そうして、その真っ暗闇の世界で、頭上を睨み付けた
そうして、その真っ暗闇の世界で、頭上を睨み付けた
何もない、真っ暗な虚空
そこに何かを見出すかのように、激しい憎悪をまとって、睨みあげる
そこに何かを見出すかのように、激しい憎悪をまとって、睨みあげる
「お前達の誰かが、この最悪の未来を容認したとしても……僕らは、こんな未来、認めない。こんな未来、いらない!!お前達の身勝手な妄想に、付き合ってられるか!!」
憎悪が、殺意が、何もない虚空の世界を揺らす
悲劇も喜劇も、何もかもを見下ろせる最悪のVIP席に広がる波紋
この観客席を、そして、ここから見下ろせる舞台を作り上げた者達への憎悪が、ここをさらに見下ろすことができる観客席まで漏れ出しかねない憎悪で満たされていく
悲劇も喜劇も、何もかもを見下ろせる最悪のVIP席に広がる波紋
この観客席を、そして、ここから見下ろせる舞台を作り上げた者達への憎悪が、ここをさらに見下ろすことができる観客席まで漏れ出しかねない憎悪で満たされていく
「学校町を甘く見るなよ。こんな最悪の未来、誰も望まない。必ず、誰かが阻止する。実現したりしない。せいぜいそこで、干渉しきれない「勝手に動き出したキャラクター」に翻弄されて、悔しがれ」
憎悪をたっぷりと掃出し、少年はこの暗闇の世界から姿を消した
まるで、最初から存在していなかったかのように
何の痕跡も残さず、退場の前触れすら見せずに消滅する
まるで、最初から存在していなかったかのように
何の痕跡も残さず、退場の前触れすら見せずに消滅する
少年が消えた世界に、静寂が戻る
少年が生み出した憎悪の、殺意の波紋も、消え去って
少年が生み出した憎悪の、殺意の波紋も、消え去って
ただ、そこは無音で暗闇で冷たい、無機質で無慈悲な世界へと戻ったのだった
to be … ?