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連載 - ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗-26

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ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗 26


イッちゃんの命令通り、施設内の感情を持つ「黒服」達を潰していく
ゾロゾロと、ボクの袖口から這い出る虫たちは、施設に乱立する「人型」を避けながら
意識を持つ「黒服」に群がると、穴という穴から体内へと進入し内部を掻き回し食い破り破壊する。
死滅した「黒服」達を、可愛い虫たちの眼を介して見ながらボクは呟いた。
「これで、イッちゃん許してくれるかなぁ…」
苦虫を噛みしめたようなイッちゃんの表情を思い出す、きっと怒っている、イッちゃんは怒ってないって言ったけど。
ボクのこと、嫌いになったかも……溜息を吐きながら、ふと、西区のエレベーターを監視していた虫から報告。
「え、神さまのお兄ちゃんが、進入してきた?」
突然姿を見せなくなった彼がどうして突然、この場に現れたのかは分からない、でも…
「神さまのお兄ちゃんを倒したら、きっとイッちゃんも褒めてくれるよね?」
幸いイッちゃんの命令は、「黒服を消すこと」、あのお兄ちゃんも、黒服化してるみたいだし命令違反にはならないよね。
周りの虫たちを集め、一つの塊を作り出す、一瞬ザワリと波打ったかと思うとボクそっくりの姿に擬態した虫の群体が完成した。
「じゃ、お願いね、もう一人のボク」
満面の笑顔を、ボクに返しながら、もう一人のボクが虫たちを従えて西区のエレベーターへと向かっていく。
それを見送りながら、北区を監視させていた虫たちに、さらなる命令をにボクは下す。
「さて、北区からも、いっぱい鼠さん達がやってくるね、ボクの可愛い「トゲアリトゲナシトゲトゲ」、あんな齧歯類なんかに負けちゃ駄目だよ―」
ゾワリゾワリと、群れを成して敵の元へと向かっていく虫たちに手を振る。
ボクが居る限り、イッちゃんには誰も手を触れさせない。
イッちゃんがボクの感情を消そうとしていることは分かってる、今回の事でイッちゃんがボクの事を嫌いになっちゃった事も。
それでも、かまわない、ボクはイッちゃんの為に、イッちゃんと一緒にいる為に、敵を排除する。
「だってねー、ボクはイッちゃんの事が大好きなんだもん」
仕方ないよねー
にっこりと、ボクは周りで蠢く虫たちに笑いかけた。



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