「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-57

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
(ミナワ>シャ~ボンだーまー飛ーん~だ♪
(裂邪>そーらーま~でー飛ーん~だ♪
(ミナワ>く~もの上の~お星さま♪
(裂邪>つ~きと一緒に輝くよ♪

ふわり、ふわり、学校町の空を大きなシャボン玉が浮かんでいる
その上に身体を寄せ合って座っているのは、2人の少年と少女
黄昏裂邪と、その契約都市伝説の一つ、「シャボン玉」のミナワだ
学校町において屈指のイチャつき具合だと実しやかに囁かれているこの2人、
今日は七夕の夜にシャボン玉に乗って夜空を散歩するというロマンチックなデートの途中であり、
童謡『シャボン玉』の新しい歌詞を2人で即興で作るなど、
10人中7人が嫉妬の視線を送るであろうラブラブムードを展開していた

(ミナワ>綺麗な星空ですね・・・
(裂邪>ホントだな・・・ま、こんな近くに超可愛い星がいるけどな!
(ミナワ>もぉ裂邪ったらぁ♪

知らない方々に教えよう
合言葉は『もげろ!』だ

(ミナワ>あ! ねぇ裂邪ぁ、あれですよね? 夏の大三角!
(裂邪>おぉ、そうそう、あの天の川を挟んで光ってるのがわし座のアルタイルとこと座のベガ、
    んで川の中にあるのがはくちょう座のデネブだ
(ミナワ>アルタイルが彦星で、ベガが織姫星でしたよね?
(裂邪>ッハハ、よく覚えたなぁ
(ミナワ>前に裂邪が教えてくれましたから、ずっと覚えてますよ♪
(裂邪>あぁ可愛い♪
(ミナワ>キャー♪

裂邪がぎゅっとミナワを抱きしめる
そして、暫し見つめ合い、熱い口づけを交わした
2人きりな所為かやりたい放題だ

(ミナワ>ふあっ・・・ねぇ、裂邪ぁ
(裂邪>ん、どうした?
(ミナワ>もし、私達も1年にたった一度しか出会えなかったら・・・どうしますか?
(裂邪>死ぬ死ぬ死ぬ、マジ死ぬすぐ死ぬ!
    お前の顔が年に1回しか見られないとか砂漠のド真ん中で水無しで生活するようなもんだぞ!
(ミナワ>とっ、突然大声出さないで下さいよぉ!
(裂邪>え、あ、ごめん・・・
(ミナワ>でも・・・そんなに想ってくれて、嬉しいです♪
(裂邪>・・・ミナワ
(ミナワ>裂邪ぁ・・・

再び、2人の顔が近づき、唇同士が重なろうとした時だった
彼らの前に、眩い光が降りてきた

(ミナワ>きゃっ!?
(裂邪>っんだこりゃ、雷か!?

右腕で己の目を、左腕でミナワを守るようにして、
裂邪は徐々に弱くなる光の中を、恐る恐る確認した

(裂邪>・・・へ?

それは酷く奇妙な光景だった
足場など在る筈がないこの上空に、男女が2人並んで立っていたのだ
男は古風な牛飼いの服装をしていて、女は絵本でよく見る天女の姿だった
それを見て、ミナワは裂邪の袖を少し引っ張った

(ミナワ>・・・ご、ご主人様、都市伝説です!
(裂邪>そうっぽいな・・・おいお前ら、何もんだ?
(男>見て分かるだろ。俺はアルタイルだ
(女>私はベガよ
(裂邪>なるほど、宛ら「七夕物語」って訳かッ待て! 何でそっちなの!? せめて『牽牛』『織姫』だろ!?
(アルタイル>知るか! それよりテメェら、こんな所で堂々とイチャつくんじゃねぇよ!
       俺達に何か恨みでもあんのか!?
(ミナワ>そ、そんなこと、全然・・・
(ベガ>年に一度しか会えない私達の気も知らないで! 少しは自重してよ!!
(裂邪>た、ただの逆恨みじゃねぇか・・・

呆れた様子で溜息を吐く裂邪
だがアルタイルとベガの怒りは収まりそうになかった

(ベガ>貴方契約者でしょ? 丁度良いわ、ここで叩きのめしてあげる!
(アルタイル>二度と俺達の前でイチャイチャできないようにしてやるよ!

2人が手を裂邪達に向けて前に差し出すと、周囲から光の塊が出現し、鳥の形を作り出す
「七夕伝説」にて、七夕の夜にカササギの群れがやってきて、
彦星と織姫星の間の天の川に橋をかける、という話がある
どうやら、これはその能力らしい
光のカササギ達は、裂邪とミナワへ真っ直ぐに突撃を開始した

(ミナワ>ッ! 『バリアブル』!!

大きなリングから、大きなシャボン玉が生成され、
それはバリアのようにカササギを弾き返し、消滅させた

(アルタイル>っく、小癪な!

アルタイルとベガは再び先程の攻撃を行う準備をする

(ミナワ>ご主人様、ご指示を!
(裂邪>おう、何もするな
(ミナワ>はい、ご主人さm――――へっ!?

ミナワを下がらせ、裂邪は彼女の一歩前に出て、すぅっ、と息を吸った

(裂邪>なぁひこぼsじゃねぇ、アルタイル、ベガ・・・お前らに言いたい事がある
(ベガ>何よ! もう降参?
(裂邪>もう、っていうか、そもそも俺に戦う意思はない
    お前らが気に入らないのなら、俺はこのままミナワと一緒に帰るよ

意外な発言に、「え?」という声がその場にいる者達の口から発せられる
至極真剣な表情で、彼は話を続けた

(裂邪>お前ら、『戦う』って言ったよな?
    都市伝説やその契約者同士の戦いってのは、どっちかが死ぬまでの命懸けの戦いだ
    そんなの、お前らとできる訳がない
(アルタイル>ふざけんな! 俺達が弱いってのか!?
(裂邪>じゃあ実際強いのかよ!? 愛する人が消える姿を見ても平然としてられる程お前らの愛は渇いてんのかよ!?

裂邪の怒気を込めた発言に、アルタイルは一歩たじろいだ
弱冠15歳とは思えない気魄をそのままに、裂邪は尚も続ける

(裂邪>・・・違うだろ? 365日の間にたった1回しか会えない、雨だったら1回も会えない
    そんな関係でも、たった一度の再会を喜びあえる程に、お前らは愛しあってるんだろ?
    だったらどうだ? 今俺とここで戦って! もしお前らのどっちかが倒れて・・・死んだら!
    残されたお前らはどうする!? そんな悲劇に耐えられるのか!?

2人は何も答えない
ただ、裂邪の話を聞いていた

(裂邪>俺だって怖いよ・・・もしミナワがいなくなったらなんて、考えるだけでも死にたくなる
    誰かを愛することは弱さじゃないってよく言うけどさ、ホントはすっごく弱くなるんだよ
    お前らもホントは分かってるんだろ? 何十年も何百年も生きて、その内たった数十回しか会えなくても、
    ずっと、互いを愛し続けてたお前らなら・・・分かってくれるよな?

押し黙ったままのアルタイルとベガは、ゆっくり、手を挙げた
ふっ、と、待機していたカササギ達が消え、ようやく口を開いた

(アルタイル>・・・すまん、ついカッとなって我を忘れてたよ
(裂邪>ウヒヒ、いいよ別に。恨まれるのには慣れてるし
(ベガ>最近の子にしてはなかなか出来た子ね。気に入ったわ
(ミナワ>っご、ご主人様は私のですよ!!
(裂邪>てか旦那さんいるだろうが;

クスッ、と誰かが笑うと、それは波紋のように広がり、大きな笑いを生んだ
暫くして、アルタイル達は夜空の向こうへとどんどん遠退いていった

(アルタイル>俺達は今日という日を存分に楽しむことにする! お前達と同じく、いやそれ以上に!
(ベガ>お互いに、末永く愛してましょう!!

声が響き、彼らの姿は見えなくなった

(ミナワ>・・・行っちゃいましたね
(裂邪>あぁ・・・疲れただろ? もう、帰ろうか?
(ミナワ>いえ、大丈夫です。というか・・・もうちょっとこうしていたいです♪

裂邪の腕をぎゅっと抱きしめるミナワ
ッヒヒ、と小さく笑い、裂邪は彼女の頭を撫でた
ふと、こんなことを零し始めた

(裂邪>・・・実はさ。もう一つ、戦いたくない理由があったんだ
(ミナワ>もう一つ、ですか?
(裂邪>耳を澄ませてみなよ、きっと分かるから

目を瞑り、ミナワは彼に言われた通りに耳を澄ます
微かに聞こえてきたのは、地上からの声と音
風に揺れる笹の葉と短冊の音
子供達の元気な歌声、無邪気に願い事を呟く声

(ミナワ>・・・分かりました。はっきりと
(裂邪>今夜はあいつらが主役だからね
    もしも俺があいつら倒しちゃったら、俺完ッ全に悪者じゃん
    子供の夢だけは壊したくないしさ

「あー、短冊書いてないなー」とわざとらしく呟く裂邪に飛びつくミナワ
シャボン玉の上で少しバランスを崩しつつも、何とか姿勢を保つ裂邪

(ミナワ>そんな裂邪の、優しいところが大好きです♪
(裂邪>このぉ・・・また嫉妬されたらどうすんだよっ♪

明るい笑い声が、星空に響き渡った



(シェイド>オイ裂邪
(裂邪>んあ? シェイドか、何だ突然
(シェイド>スレタイ見ロ

   ...To be Continued

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