「ビオ、夜明けまであとどのくらいだ?」
「残り9分48、47、46、45―――」
「分かった、もう数えなくて良い;」
「イエス、ボス」
「残り9分48、47、46、45―――」
「分かった、もう数えなくて良い;」
「イエス、ボス」
11月6日未明
裂邪達は、見晴らしの良い海辺に来ていた
裂邪達は、見晴らしの良い海辺に来ていた
「でも、どうして日の出なんですか?」
「俺の新しい世界への第一歩だ、その記念すべき日の出だよ」
「はぁ?何だそりゃ」
「そっとしておいてやれ、まだ疲れが抜けてないようだ」
「そいつぁてぇへんでい。旦那ァ、何か水でも持ってきやしょうか?」
「ウィルくん、持ってこなくとも目の前に沢山あるじゃないか」
「そこ、可哀想な目で見るな。あとナユタ、何飲まそうとしてんだ」
「俺の新しい世界への第一歩だ、その記念すべき日の出だよ」
「はぁ?何だそりゃ」
「そっとしておいてやれ、まだ疲れが抜けてないようだ」
「そいつぁてぇへんでい。旦那ァ、何か水でも持ってきやしょうか?」
「ウィルくん、持ってこなくとも目の前に沢山あるじゃないか」
「そこ、可哀想な目で見るな。あとナユタ、何飲まそうとしてんだ」
ざざぁ……と波は静かに揺れていた
「しかし改めて思うが、まさか人間になるとはな」
「うふふ、私も最初に見た時はビックリしましたよ
今はもう慣れましたけどね」
「見る分にゃ慣れるだろうがよぉ、俺様はまだ二足歩行に慣れてねぇんだぞ」
「あっしとしちゃあ、手すらもまだ慣れやせんねぇ」
「……同じく、であります」
「まぁ、そりゃそうだろうな(ウィルは生前人間だったと言ってなかったか?)
お前等は大丈夫なのか?」
「僕は元人間だし、皮肉だけど常に人に憑依してたからね」
「一応、私は人間をベースとした都市伝説だからな」
「それもそうか」
「私m」
「お前はずっと人の姿だろうが;」
「むー、乗ってあげただけなのに、ご主人様のいじわるぅ
……ところでご主人様?」
「ん?」
「新しい生活への第一歩、ということですけど……新しい目標とかはあるんですか?」
「目標、か……」
「うふふ、私も最初に見た時はビックリしましたよ
今はもう慣れましたけどね」
「見る分にゃ慣れるだろうがよぉ、俺様はまだ二足歩行に慣れてねぇんだぞ」
「あっしとしちゃあ、手すらもまだ慣れやせんねぇ」
「……同じく、であります」
「まぁ、そりゃそうだろうな(ウィルは生前人間だったと言ってなかったか?)
お前等は大丈夫なのか?」
「僕は元人間だし、皮肉だけど常に人に憑依してたからね」
「一応、私は人間をベースとした都市伝説だからな」
「それもそうか」
「私m」
「お前はずっと人の姿だろうが;」
「むー、乗ってあげただけなのに、ご主人様のいじわるぅ
……ところでご主人様?」
「ん?」
「新しい生活への第一歩、ということですけど……新しい目標とかはあるんですか?」
「目標、か……」
暫し、俯いて考える
周囲が注目していると、彼はぽつりと語り始めた
周囲が注目していると、彼はぽつりと語り始めた
「…正直、「組織」に入った以上は、誰かを助けたり、誰かに頼られたりするような人間になりたいと思っていた
だが……“正義の味方”にだけはなりたくない
いや、なれる訳が無いんだ…俺は“正義”に負けたから。“正義”を名乗る資格は無い」
だが……“正義の味方”にだけはなりたくない
いや、なれる訳が無いんだ…俺は“正義”に負けたから。“正義”を名乗る資格は無い」
彼はそっと髪に隠れた右目の傷に触れると、
「だから、」と付け足した
「だから、」と付け足した
「俺は最後まで、俺の“邪(あく)”を貫き通す
この世に跋扈する“正義”を騙る偽善者(ばかども)を、俺が“邪(あく)”の名の元にぶっ潰す
その結果がどうなろうと俺には関係ない
それが真の“正義”だったとしても、そこから新たな“正義”が生まれたとしても俺の知った事ではない
たとえ俺に刃向う奴が現れようと、返り討ちにすれば良いだけだ
この世の“邪(あく)”は……俺一人だけで良い」
この世に跋扈する“正義”を騙る偽善者(ばかども)を、俺が“邪(あく)”の名の元にぶっ潰す
その結果がどうなろうと俺には関係ない
それが真の“正義”だったとしても、そこから新たな“正義”が生まれたとしても俺の知った事ではない
たとえ俺に刃向う奴が現れようと、返り討ちにすれば良いだけだ
この世の“邪(あく)”は……俺一人だけで良い」
力強く、しかしどこかもの寂しげにそう宣言すると、
ぎゅっ、とミナワが彼を抱きしめた
ぎゅっ、とミナワが彼を抱きしめた
「もぉ裂邪ってば、目覚めてから何だか変ですよ?
でもクールな裂邪も大好きです♪」
「アンチヒーローって奴ですかい、悪くはありゃせんねぇ」
「正義……悪……理解不能?」
「待ちたまえ君達、妙な演説に騙されるな」
「本人公認の完全な悪役の台詞じゃねぇか、否定しろよ」
「…? シェイド、お前はどう思う?」
「………お前の好きにしろ。私は、お前に従うだけだ
今までも、そして…これからもな」
でもクールな裂邪も大好きです♪」
「アンチヒーローって奴ですかい、悪くはありゃせんねぇ」
「正義……悪……理解不能?」
「待ちたまえ君達、妙な演説に騙されるな」
「本人公認の完全な悪役の台詞じゃねぇか、否定しろよ」
「…? シェイド、お前はどう思う?」
「………お前の好きにしろ。私は、お前に従うだけだ
今までも、そして…これからもな」
シェイドは微笑みながらそう答えた
人間の姿だからこそ感じ取れた、その温かな笑みに、
裂邪はつられて、笑みを返した
人間の姿だからこそ感じ取れた、その温かな笑みに、
裂邪はつられて、笑みを返した
「有難う、シェイド」
「あ、そういやぁ、もう“四天王”じゃなくなっちまいやしたけど、これからどうするんでい?」
「馬鹿かウィル、余計なこと聞いてんじゃ―――」
「もう考えてるよ。お前等は今日から“Ragna6(ラグナシックス)”だ」
「「「うわぁ超ダサい」」」
「シェイド、お前さっきの言葉は何処行ったんだ?」
「あはは; 私は好きですけどね、“Ragna6”♪」
「ッ! ボス」
「お、昇るか?」
「あ、そういやぁ、もう“四天王”じゃなくなっちまいやしたけど、これからどうするんでい?」
「馬鹿かウィル、余計なこと聞いてんじゃ―――」
「もう考えてるよ。お前等は今日から“Ragna6(ラグナシックス)”だ」
「「「うわぁ超ダサい」」」
「シェイド、お前さっきの言葉は何処行ったんだ?」
「あはは; 私は好きですけどね、“Ragna6”♪」
「ッ! ボス」
「お、昇るか?」
水平線の彼方から差した光
それは徐々に大きくなっていき、
半円を、そして黄金の真円を描いた
空が明るくなる
朝の始まり
そして
それは徐々に大きくなっていき、
半円を、そして黄金の真円を描いた
空が明るくなる
朝の始まり
そして
「さあ……俺達の新しい世界の始まりだ……!!」
立ち上がり、裂邪がそう言った瞬間、唐突に音楽が鳴り響いた
彼はポケットからスマートフォンを取り出し、画面を確認した
彼はポケットからスマートフォンを取り出し、画面を確認した
「…ローゼちゃん? 結局自分で連絡するのかよ……もしもし?」
《ごめんあそばせ、今宜しいかしら?》
「あぁ、要件は?」
《学校町の西区で、「トンカラトン」が目撃されましたの
今のところ犠牲者はおりませんけど、民間の方が襲われてるようですわ
至急向かって下さるかしら?》
「Right now(今すぐに)」
《お願い致しますわ。死ぬことのありませんように……“Rainbow”》
「任せろ、ローゼちゃん」
《ごめんあそばせ、今宜しいかしら?》
「あぁ、要件は?」
《学校町の西区で、「トンカラトン」が目撃されましたの
今のところ犠牲者はおりませんけど、民間の方が襲われてるようですわ
至急向かって下さるかしら?》
「Right now(今すぐに)」
《お願い致しますわ。死ぬことのありませんように……“Rainbow”》
「任せろ、ローゼちゃん」
答えて、彼は通話を切った
「さて、新時代の初任務だ……行くぞ、お前等!」
「了解した」
「はい、ご主人様♪」
「OKィ!」
「がってんでい!」
「仰せの儘に」
「イエス、ボス」
「了解した」
「はい、ご主人様♪」
「OKィ!」
「がってんでい!」
「仰せの儘に」
「イエス、ボス」
―――これから先、彼にどんな試練が待ち受けているのか
―――しかし、彼はそれすらも打ち砕いてゆくだろう
―――彼には、仲間が……否、“家族”がいるのだから
―――彼は「組織」R-No.所属契約者集団『Rangers』が一人
―――その名は“Rainbow”――――――――――――黄昏 裂邪
...Thank you so much