「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-90

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Retsuya

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だれでも歓迎! 編集
「ビオ、夜明けまであとどのくらいだ?」
「残り9分48、47、46、45―――」
「分かった、もう数えなくて良い;」
「イエス、ボス」

11月6日未明
裂邪達は、見晴らしの良い海辺に来ていた

「でも、どうして日の出なんですか?」
「俺の新しい世界への第一歩だ、その記念すべき日の出だよ」
「はぁ?何だそりゃ」
「そっとしておいてやれ、まだ疲れが抜けてないようだ」
「そいつぁてぇへんでい。旦那ァ、何か水でも持ってきやしょうか?」
「ウィルくん、持ってこなくとも目の前に沢山あるじゃないか」
「そこ、可哀想な目で見るな。あとナユタ、何飲まそうとしてんだ」

ざざぁ……と波は静かに揺れていた

「しかし改めて思うが、まさか人間になるとはな」
「うふふ、私も最初に見た時はビックリしましたよ
 今はもう慣れましたけどね」
「見る分にゃ慣れるだろうがよぉ、俺様はまだ二足歩行に慣れてねぇんだぞ」
「あっしとしちゃあ、手すらもまだ慣れやせんねぇ」
「……同じく、であります」
「まぁ、そりゃそうだろうな(ウィルは生前人間だったと言ってなかったか?)
 お前等は大丈夫なのか?」
「僕は元人間だし、皮肉だけど常に人に憑依してたからね」
「一応、私は人間をベースとした都市伝説だからな」
「それもそうか」
「私m」
「お前はずっと人の姿だろうが;」
「むー、乗ってあげただけなのに、ご主人様のいじわるぅ
 ……ところでご主人様?」
「ん?」
「新しい生活への第一歩、ということですけど……新しい目標とかはあるんですか?」
「目標、か……」

暫し、俯いて考える
周囲が注目していると、彼はぽつりと語り始めた

「…正直、「組織」に入った以上は、誰かを助けたり、誰かに頼られたりするような人間になりたいと思っていた
 だが……“正義の味方”にだけはなりたくない
 いや、なれる訳が無いんだ…俺は“正義”に負けたから。“正義”を名乗る資格は無い」

彼はそっと髪に隠れた右目の傷に触れると、
「だから、」と付け足した

「俺は最後まで、俺の“邪(あく)”を貫き通す
 この世に跋扈する“正義”を騙る偽善者(ばかども)を、俺が“邪(あく)”の名の元にぶっ潰す
 その結果がどうなろうと俺には関係ない
 それが真の“正義”だったとしても、そこから新たな“正義”が生まれたとしても俺の知った事ではない
 たとえ俺に刃向う奴が現れようと、返り討ちにすれば良いだけだ
 この世の“邪(あく)”は……俺一人だけで良い」

力強く、しかしどこかもの寂しげにそう宣言すると、
ぎゅっ、とミナワが彼を抱きしめた

「もぉ裂邪ってば、目覚めてから何だか変ですよ?
 でもクールな裂邪も大好きです♪」
「アンチヒーローって奴ですかい、悪くはありゃせんねぇ」
「正義……悪……理解不能?」
「待ちたまえ君達、妙な演説に騙されるな」
「本人公認の完全な悪役の台詞じゃねぇか、否定しろよ」
「…? シェイド、お前はどう思う?」
「………お前の好きにしろ。私は、お前に従うだけだ
 今までも、そして…これからもな」

シェイドは微笑みながらそう答えた
人間の姿だからこそ感じ取れた、その温かな笑みに、
裂邪はつられて、笑みを返した

「有難う、シェイド」
「あ、そういやぁ、もう“四天王”じゃなくなっちまいやしたけど、これからどうするんでい?」
「馬鹿かウィル、余計なこと聞いてんじゃ―――」
「もう考えてるよ。お前等は今日から“Ragna6(ラグナシックス)”だ」
「「「うわぁ超ダサい」」」
「シェイド、お前さっきの言葉は何処行ったんだ?」
「あはは; 私は好きですけどね、“Ragna6”♪」
「ッ! ボス」
「お、昇るか?」

水平線の彼方から差した光
それは徐々に大きくなっていき、
半円を、そして黄金の真円を描いた
空が明るくなる
朝の始まり
そして

「さあ……俺達の新しい世界の始まりだ……!!」

立ち上がり、裂邪がそう言った瞬間、唐突に音楽が鳴り響いた
彼はポケットからスマートフォンを取り出し、画面を確認した

「…ローゼちゃん? 結局自分で連絡するのかよ……もしもし?」
《ごめんあそばせ、今宜しいかしら?》
「あぁ、要件は?」
《学校町の西区で、「トンカラトン」が目撃されましたの
 今のところ犠牲者はおりませんけど、民間の方が襲われてるようですわ
 至急向かって下さるかしら?》
「Right now(今すぐに)」
《お願い致しますわ。死ぬことのありませんように……“Rainbow”》
「任せろ、ローゼちゃん」

答えて、彼は通話を切った

「さて、新時代の初任務だ……行くぞ、お前等!」
「了解した」
「はい、ご主人様♪」
「OKィ!」
「がってんでい!」
「仰せの儘に」
「イエス、ボス」







―――これから先、彼にどんな試練が待ち受けているのか




―――しかし、彼はそれすらも打ち砕いてゆくだろう




―――彼には、仲間が……否、“家族”がいるのだから




―――彼は「組織」R-No.所属契約者集団『Rangers』が一人




―――その名は“Rainbow”――――――――――――黄昏 裂邪







   ...Thank you so much



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