「突然だけど殺人鬼の女の子って萌えると思うんですよ
まぶしすぎる美少女の輝きが醜い血の光を通すことでマイルドになるっていうかですね
美少女が純粋にキラキラ輝く世界なんて僕のような駄目人間にとってはそれこそ画面の向こうの世界と変わらない世界なんです
たとえば皆も大好きなアニメキャラとか居ると思うんですがそういうキャラって本当に好きすぎちゃうと態度が二極化しちゃうと思うんです
会えなくて苦しむか、会わずに済んで安堵するかです
僕は圧倒的に後者の方でして例えば僕が最近ハマった某アイドル育成ゲームの女の子が画面の向こうに居て本当に良かったなあって思うんです
醜い自分の内面みたいなものってどれだけ頑張って抑えようとしても滲み出るものですから、もし僕が彼女と同じ時空に存在していたらそれこそ彼女に自分と同じ空気を吸わせてしまう苦痛に苛まれることになってたわけじゃないですか
そんなのごめんじゃあないですか?
ですから僕は某アイドル育成ゲームの弟妹がたくさん居るあの子と別の次元に居て本当に良かったと思うわけですよ
それで本題に戻りますけれども
僕は殺人という行為はハッキリと悪だと考えてます
それは人間にとって禁忌とも言える行為なのです
獣が人を殺すのは摂理とも言えましょう
その逆もまた然りです
ですが同種で争い合い殺しあうというのは、しかもそれを対話という行為を可能とする人間で行うのは間違っていると思うんですよ
対等な立場における理性を用いた話し合いが人間は生きている限りできるんです
殺人というのはこの対話の可能性を奪い取ってしまいます
そういったある種の贅沢性が人間の心をどうしようもなく奪うという可能性もあるのでしょうけどそんな訳で僕は殺人をハッキリ悪だと断じるのです
人を殺す人はクソッタレです
どんな理由があっても許されないのです
……なんていうと「じゃあお前の親しい人がこれ以上無くむごたらしい目に遭ったら?」なんて愉快な詭弁を弄す輩も居ます
無論そんなことになったら復讐をしたいと思うのが人間として当たり前の感情です
その感情は間違ってません
ですがその為に僕がとるであろう行為は間違いなく間違ってます
残念ながら人間は正しいだけじゃあ生きていけないのです
そういった矛盾を抱えることこそが生きることかもしれないと思います
ですが僕はできるだけ正しくあろうとして、間違った人間を見下します
間違った人間を見下せば、自分の低俗さを忘れられるのです
それは安心感に繋がり、その安心感を与えるものが美少女であればそれはもう恋です
そんな訳で僕にとって殺人鬼の女の子は萌えると思うんです
この意見を聞いた貴方はいかがお考えですか?」
まぶしすぎる美少女の輝きが醜い血の光を通すことでマイルドになるっていうかですね
美少女が純粋にキラキラ輝く世界なんて僕のような駄目人間にとってはそれこそ画面の向こうの世界と変わらない世界なんです
たとえば皆も大好きなアニメキャラとか居ると思うんですがそういうキャラって本当に好きすぎちゃうと態度が二極化しちゃうと思うんです
会えなくて苦しむか、会わずに済んで安堵するかです
僕は圧倒的に後者の方でして例えば僕が最近ハマった某アイドル育成ゲームの女の子が画面の向こうに居て本当に良かったなあって思うんです
醜い自分の内面みたいなものってどれだけ頑張って抑えようとしても滲み出るものですから、もし僕が彼女と同じ時空に存在していたらそれこそ彼女に自分と同じ空気を吸わせてしまう苦痛に苛まれることになってたわけじゃないですか
そんなのごめんじゃあないですか?
ですから僕は某アイドル育成ゲームの弟妹がたくさん居るあの子と別の次元に居て本当に良かったと思うわけですよ
それで本題に戻りますけれども
僕は殺人という行為はハッキリと悪だと考えてます
それは人間にとって禁忌とも言える行為なのです
獣が人を殺すのは摂理とも言えましょう
その逆もまた然りです
ですが同種で争い合い殺しあうというのは、しかもそれを対話という行為を可能とする人間で行うのは間違っていると思うんですよ
対等な立場における理性を用いた話し合いが人間は生きている限りできるんです
殺人というのはこの対話の可能性を奪い取ってしまいます
そういったある種の贅沢性が人間の心をどうしようもなく奪うという可能性もあるのでしょうけどそんな訳で僕は殺人をハッキリ悪だと断じるのです
人を殺す人はクソッタレです
どんな理由があっても許されないのです
……なんていうと「じゃあお前の親しい人がこれ以上無くむごたらしい目に遭ったら?」なんて愉快な詭弁を弄す輩も居ます
無論そんなことになったら復讐をしたいと思うのが人間として当たり前の感情です
その感情は間違ってません
ですがその為に僕がとるであろう行為は間違いなく間違ってます
残念ながら人間は正しいだけじゃあ生きていけないのです
そういった矛盾を抱えることこそが生きることかもしれないと思います
ですが僕はできるだけ正しくあろうとして、間違った人間を見下します
間違った人間を見下せば、自分の低俗さを忘れられるのです
それは安心感に繋がり、その安心感を与えるものが美少女であればそれはもう恋です
そんな訳で僕にとって殺人鬼の女の子は萌えると思うんです
この意見を聞いた貴方はいかがお考えですか?」
「何だお前」
草木も眠る丑三つ時、僕の見つけた少女は四ツ辻の真ん中でケバケバしい服装をした女性を解体して臓物を並べて晒していた。
僕は偶然現在被害者になっている女性の知り合い――それほど親しくないが――で、見て見ぬふりができず、つい声をかけてしまっていたのだ。
目の前の少女は僕を何か妙なものでも見るような目で見ている。
何処にでも居る普通の青年である僕に対してあまりにも非礼な態度ではなかろうか。
僕は偶然現在被害者になっている女性の知り合い――それほど親しくないが――で、見て見ぬふりができず、つい声をかけてしまっていたのだ。
目の前の少女は僕を何か妙なものでも見るような目で見ている。
何処にでも居る普通の青年である僕に対してあまりにも非礼な態度ではなかろうか。
「六条悲喜、何処にでも居る二十歳です」
「何処の世界に殺人現場を見て平然としている二十歳が居る」
「現代日本でしょうね。もしよろしければ少しお話お伺いしたいのですがいいでしょうか」
突然だが僕は文才に乏しい。
学校では国語の授業なんか得意な方だったし、某巨大掲示板で気の利いたレスをして受けをとることはできるが、面白い話の執筆ができない。
本当は僕の作品で世界を感動の渦に巻き込みたいのだが儘ならないものである。
学校では国語の授業なんか得意な方だったし、某巨大掲示板で気の利いたレスをして受けをとることはできるが、面白い話の執筆ができない。
本当は僕の作品で世界を感動の渦に巻き込みたいのだが儘ならないものである。
「例えば僕みたいな何も知らない人間に自分の殺人行為を否定された場合多くの人間は僕を否定したくなります
なぜならその人には殺人に至る重大な理由が有るからです。いかがですか?」
なぜならその人には殺人に至る重大な理由が有るからです。いかがですか?」
「あなたへの反論その一」
ややダウナーなトーンで彼女は僕との対話を始める。
「お前は前提を誤ってる。私は人間じゃない。」
「ふむ、それは興味深い」
彼女は彼女の二の腕くらいの長さのナイフをグルグル振り回して血を払ってから腰の鞘にしまう。
その動きはとても手馴れていて、目の前の惨状を創りだしたのが間違いなく彼女であると僕に確信させた。
僕の趣味はssの執筆なのだが何か新しい作品の執筆の着想を得られるかもしれない。
二次創作ものはキャラの二人称を覚えるのが面倒なのだ。
それを間違えて今日も叩かれた。
……あれっ、なんでその程度の事も知らない作品の二次創作書いてるの俺馬鹿じゃねえのこの同人ゴロめ有明から去れ!
その動きはとても手馴れていて、目の前の惨状を創りだしたのが間違いなく彼女であると僕に確信させた。
僕の趣味はssの執筆なのだが何か新しい作品の執筆の着想を得られるかもしれない。
二次創作ものはキャラの二人称を覚えるのが面倒なのだ。
それを間違えて今日も叩かれた。
……あれっ、なんでその程度の事も知らない作品の二次創作書いてるの俺馬鹿じゃねえのこの同人ゴロめ有明から去れ!
「反論そのニ」
彼女は僕をジト目で睨む。
「あんたウザい」
「それは感情的すぎますね。反論じゃあない
僕の殺人鬼少女萌えという性癖に対する否定には繋がりません
ですがそれも貴方にとっては重視すべき感情であり、僕にそれを否定する権利はありません
残るのは貴方の思考が論理的でないという事実だけです
さてと……」
僕の殺人鬼少女萌えという性癖に対する否定には繋がりません
ですがそれも貴方にとっては重視すべき感情であり、僕にそれを否定する権利はありません
残るのは貴方の思考が論理的でないという事実だけです
さてと……」
携帯電話を取り出した僕に彼女は小さなメスを突きつける。
「妙なことをやってみなよ、多分その前にあんたの舌を三枚に下ろすからさ」
「悪いが僕は生来正直者で舌を二枚以上持つわけにはいかないことになってるんだ
だから少し待てよ、僕だって君を無粋な官憲に引き渡すつもりはない
この電話は家で僕の帰りを待つ可愛い弟にかけるものさ」
だから少し待てよ、僕だって君を無粋な官憲に引き渡すつもりはない
この電話は家で僕の帰りを待つ可愛い弟にかけるものさ」
「官憲は良い、少し厄介なのも混じっているがどうとでもなる
それよりこれ以上ダラダラしてると組織に見つかる」
それよりこれ以上ダラダラしてると組織に見つかる」
「それは大変だ。でもそれなら少し遅い気もします
僕はここに来るまでに三人組のスーツの男とすれ違いました
確か黒いスーツでしたね」
僕はここに来るまでに三人組のスーツの男とすれ違いました
確か黒いスーツでしたね」
勿論嘘である。
「――――なにっ!?」
すげえ、引っかかった。
入れ食いだ。
真夜中だし適当に黒って言っただけなのに。
入れ食いだ。
真夜中だし適当に黒って言っただけなのに。
「それは本当か、どっちから来た、私に教えろ!」
彼女がやや興奮した様子で僕に掴みかかる。
「え? 確かあちらの方でしたが」
僕の住むマンションの逆方向を指さす。
勿論適当である。
勿論適当である。
「そうか……礼を言う。お前ウザいけど悪いやつじゃないな
殺すつもりだったけどやめておいてやる」
殺すつもりだったけどやめておいてやる」
そう言って彼女は駆け出していった。
僕も当然追いかけようとしたのだが彼女の足は早い。
初恋の女の子を思い出す。
彼女も驚くほど足が早くて、勉強ができて、中学校に入ってから勉強のやる気無くして、高校は別の所行って、彼氏ができたとか聞いて、死ねええええええええええええええええ!
はい、そんなことより今は目の前の美少女です。
あの子ったらどっか行っちゃいましたようふふ。
さっきそういえば人間ではないって言っていましたね。
でもそんなこと僕としては正直どうでも良くて対話の通じる理性有る存在だという時点で僕はそれを人間だとみなします。
少々の身体能力なんて関係ありません。
血塗られた女の子萌えなのです。
そして僕が彼女の残した若干の制汗剤と血と美少女特有の甘やかな香りに誘われてふらふら歩いていると近くで少女の声が聞こえました。
僕も当然追いかけようとしたのだが彼女の足は早い。
初恋の女の子を思い出す。
彼女も驚くほど足が早くて、勉強ができて、中学校に入ってから勉強のやる気無くして、高校は別の所行って、彼氏ができたとか聞いて、死ねええええええええええええええええ!
はい、そんなことより今は目の前の美少女です。
あの子ったらどっか行っちゃいましたようふふ。
さっきそういえば人間ではないって言っていましたね。
でもそんなこと僕としては正直どうでも良くて対話の通じる理性有る存在だという時点で僕はそれを人間だとみなします。
少々の身体能力なんて関係ありません。
血塗られた女の子萌えなのです。
そして僕が彼女の残した若干の制汗剤と血と美少女特有の甘やかな香りに誘われてふらふら歩いていると近くで少女の声が聞こえました。
「居たぞ! 例の都市伝説だ!」
「切り裂きジャックだな、貴様を処分する!」
続いて何やら古典的なレーザー音声、男たちの怒号。
少しキナ臭いのだが文才の無い僕はせめて面白い題材を見つけようとノリノリで現場乱入である。
我ながら恐るべき創作意欲だ。
少しキナ臭いのだが文才の無い僕はせめて面白い題材を見つけようとノリノリで現場乱入である。
我ながら恐るべき創作意欲だ。
「どうしたんですか!?」
何も知らない通行人を装って近くの曲がり角を曲がりながら叫ぶ。
……お前のような通行人が居て溜まるか、なんて。
見ると先ほどの美少女が三人組の黒服の男に囲まれていた。
……お前のような通行人が居て溜まるか、なんて。
見ると先ほどの美少女が三人組の黒服の男に囲まれていた。
「チッ、目撃者か。面倒だな」
黒服の男の一人がこちらの方を向いて銃を構えます。
この法治国家で銃とか驚きである。
流石の僕もこの辺りで非日常に巻き込まれていることを確信してしまった。
この法治国家で銃とか驚きである。
流石の僕もこの辺りで非日常に巻き込まれていることを確信してしまった。
「おいお前!」
男が叫ぶ。
ちなみにその影で美少女さんこちらをめっちゃ睨んでます。
やっぱ嘘がバレると怒っちゃうよねえ。
ああ困ったなこれ。
でもちょっと興奮してきた!
ちなみにその影で美少女さんこちらをめっちゃ睨んでます。
やっぱ嘘がバレると怒っちゃうよねえ。
ああ困ったなこれ。
でもちょっと興奮してきた!
「はっはい何でしょう!」
如何にも漫画に出てくる小市民Aみたいなノリを通す。
こういうのいっぺんやってみたかったのだ。
こういうのいっぺんやってみたかったのだ。
「其処に伏せてろ! 俺が良いというまで顔をあげるんじゃねえぞ!」
「はわわ、解りました!」
はっはっはっ、黒服さんまさかの良い人でした。
二十歳の男の『はわわ!』なんてセリフ聞いて撃ってこないなんて間違い無く善人です。
俺だったら二度と口を聞けないように蜂の巣にしてやりますねええ。
なんてことを考えながら伏せていると何度か金属音が聞こえた後、何故か僕の身体が宙を舞う。
僕を抱きかかえているのは先程の美少女でした。
膨らみかけの横乳が当たるのが非常に良い。
二十歳の男の『はわわ!』なんてセリフ聞いて撃ってこないなんて間違い無く善人です。
俺だったら二度と口を聞けないように蜂の巣にしてやりますねええ。
なんてことを考えながら伏せていると何度か金属音が聞こえた後、何故か僕の身体が宙を舞う。
僕を抱きかかえているのは先程の美少女でした。
膨らみかけの横乳が当たるのが非常に良い。
「これはもしかして……僕が気になっちゃった感じかい?」
流れ星みたいに遠のく黒服のお兄さん達を眺めながら僕は彼女に問いかける。
僕は昨今の鈍感系主人公とは違うのでちゃんとフラグに反応……返答は刃物で返ってきたようである。
ほっぺが痛い。
目にも留まらぬ早業で切られてしまったらしい。
僕は昨今の鈍感系主人公とは違うのでちゃんとフラグに反応……返答は刃物で返ってきたようである。
ほっぺが痛い。
目にも留まらぬ早業で切られてしまったらしい。
「次くだらないこと言ってみろよ。殺すぞ」
目の前で細い刃をちらつかされる。
彼女は先程のナイフではなくメスを使っていたようだ。
まああんな首切り刀みたいなもの使われてたら頭蓋事真っ二つですが。
彼女は先程のナイフではなくメスを使っていたようだ。
まああんな首切り刀みたいなもの使われてたら頭蓋事真っ二つですが。
「了解」
彼女は俺を小脇に抱えたまま、俺は彼女の小脇に抱えられながら彼女の匂いを楽しみながら、自宅近くの小川、その横に空けられた下水に繋がるトンネルの中に連れ込まれる。
乱暴されちゃうんだ……エロ同人みたいに。
何故か彼女に睨まれた。
言ってないからセーフ、セーフですよプロデューサー=サン!
乱暴されちゃうんだ……エロ同人みたいに。
何故か彼女に睨まれた。
言ってないからセーフ、セーフですよプロデューサー=サン!
「死にたいのか、珍しい人間だな」
彼女は再び腰のナイフをチラつかせる。
ナンデ!?
サツジンキナンデ!?
ナンデ!?
サツジンキナンデ!?
「お前の目を見ればお前がろくでもないことを考えているのは分かる」
目だけで通じ合える。それが愛ですね、わかります。
とかなんとか考えながら頷いていると、彼女のメスが突然銀の軌跡を描いた。
なんという事でしょう、俺の頬に不殺の流浪人よろしくの十字傷ができたではないですか。
とかなんとか考えながら頷いていると、彼女のメスが突然銀の軌跡を描いた。
なんという事でしょう、俺の頬に不殺の流浪人よろしくの十字傷ができたではないですか。
「正しく匠のリフォーム! 如何にもモブキャラっぽい外見のこの僕があっという間に主人公!」
「お願いだから黙ってください」
ついに懇願された。
だが小市民Aは相手が下手に出た時にこそ調子に乗るのだ。
だが小市民Aは相手が下手に出た時にこそ調子に乗るのだ。
「そうはいかないね、僕は気づいちゃったんだ。殺す殺す言うけどお前に俺は殺せないんじゃないか?」
「――――――な、なんで!?」
適当に言っただけなのになあ……。
「君は先程自分を化け物だといっただろう
化け物はルールを守る
人間と違ってルールこそがその化け物にとって存在の拠り所だからだ
バケモノを自称するだけの頭のかわいそうな女の子だと思ったけど
ここまで酷い状況を見せられたら君が本当に可哀想な化け物としか思えない」
僕は知っている、確か君みたいな存在を都市伝説と言うんだっけか
成程確かに人間じゃあ無いね
君の殺人はそういった意味で正当化される」
化け物はルールを守る
人間と違ってルールこそがその化け物にとって存在の拠り所だからだ
バケモノを自称するだけの頭のかわいそうな女の子だと思ったけど
ここまで酷い状況を見せられたら君が本当に可哀想な化け物としか思えない」
僕は知っている、確か君みたいな存在を都市伝説と言うんだっけか
成程確かに人間じゃあ無いね
君の殺人はそういった意味で正当化される」
「だからどうした」
「切り裂きジャックと呼ばれていたね、これは推測だけど君は女性しか殺せないんじゃないか
だからあの黒服の男たちに苦戦している」
だからあの黒服の男たちに苦戦している」
「……そうだ。だが知っているなら話は早いな
おいお前、私の為に私と契約しろ
さもないと死なない程度に全身切り刻んでから水に浸して失血死させるぞ」
おいお前、私の為に私と契約しろ
さもないと死なない程度に全身切り刻んでから水に浸して失血死させるぞ」
「直接手を下さなきゃいいわけか……
僕と契約することで君にかけられた殺害対象の女性への限定が解ける
そんなところかな?」
僕と契約することで君にかけられた殺害対象の女性への限定が解ける
そんなところかな?」
「イエスかノーで答えろ! こっちは追い詰められているし……」
彼女は僕に馬乗りになってメスを首筋に突き立てる。
美少女に馬乗りにされている状況は個人的にとても美味しいのでもう少しふざけていたいのだが許されなさそうでも有る。
美少女に馬乗りにされている状況は個人的にとても美味しいのでもう少しふざけていたいのだが許されなさそうでも有る。
「今から僕と契約してあの黒服を殺しても君は別の誰かに殺される、ついでに僕もね
僕はそんなのお断りだよ」
僕はそんなのお断りだよ」
「そうか、交渉決裂だな」
彼女がそう言ってナイフを俺に向けて振り下ろそうとした時だった。
闇夜を裂いて光線が飛ぶ。
彼女の腕を光線が焼いて、彼女は悲鳴と共にうずくまる。
闇夜を裂いて光線が飛ぶ。
彼女の腕を光線が焼いて、彼女は悲鳴と共にうずくまる。
「こちら警務部隊、一般人相手に契約を強要していた模様!」
黒服の男たちが用水路のトンネルの奥から二人、そして5m先の小川の対岸からも一人現れる。
「た、たすけてぇ!」
情けなく悲鳴をあげる僕。
それ以上に痛ましい悲鳴を上げて僕に襲いかかっていた少女は光線銃で身体を貫かれて川に落ちる。
それ以上に痛ましい悲鳴を上げて僕に襲いかかっていた少女は光線銃で身体を貫かれて川に落ちる。
「大丈夫だったかい君!」
そう言って用水路から来た男の一人が俺に駆け寄る。
側へ、そうすごく近くへ。
側へ、そうすごく近くへ。
「は、はい……なんとか」
彼はホルスターに銃をしまって僕を抱き起こす。
詰まらない。
なんて詰まらない結末なんだ。
詰まらない。
なんて詰まらない結末なんだ。
「ほら、さっさと起きな。こいつは悪い夢の類だ
今から忘れさせてやるから大人しく……」
今から忘れさせてやるから大人しく……」
「これで……」
「ん?」
――――つまらないのは嫌いだ
「これでなんとかなりそうです」
僕は男性からホルスターの銃を奪い取って彼の脳天を射抜く。
次に驚いて振り返った男の眉間にも二条の光線を見舞った。
そして二人の男の死体を盾に、対岸の男に向けて光線銃を乱射する。
……が、外れた。
男が驚いて反撃しようとしたところで銀色のナイフが宙を舞う。
甲高い金属音と共に銃が真上にはじかれる。
その済んだ音色に僕の意識は限界まで研ぎ澄まされる。
空気は肌を締め付け、静寂は脳を揺さぶり、ぼやけた電信柱の明かりもスポットライトみたいに眩しい。
銃口を黒服の眉間に、二回引き金を引く。
的中、崩れ落ちる姿。
胸にもう一発。
そして振り返りざまに先ほど撃った黒服たちにも追撃。
すぐに僕も川へ飛び込み、既に水中で意識を失っていた少女を背負って下流までゆっくりと流される。
真夜中だったのが幸いして誰にも見られずに自分が散歩に良く行く土手まで来られた。
寒くて寒くて死んでしまいそうだが、なんとか彼女と一緒に陸へと上る。
そこら辺に寝かせてから確認してみるとなんと彼女にはまだ息があった。
まあ都市伝説が消滅してないというのはそういうことなのだが。
次に驚いて振り返った男の眉間にも二条の光線を見舞った。
そして二人の男の死体を盾に、対岸の男に向けて光線銃を乱射する。
……が、外れた。
男が驚いて反撃しようとしたところで銀色のナイフが宙を舞う。
甲高い金属音と共に銃が真上にはじかれる。
その済んだ音色に僕の意識は限界まで研ぎ澄まされる。
空気は肌を締め付け、静寂は脳を揺さぶり、ぼやけた電信柱の明かりもスポットライトみたいに眩しい。
銃口を黒服の眉間に、二回引き金を引く。
的中、崩れ落ちる姿。
胸にもう一発。
そして振り返りざまに先ほど撃った黒服たちにも追撃。
すぐに僕も川へ飛び込み、既に水中で意識を失っていた少女を背負って下流までゆっくりと流される。
真夜中だったのが幸いして誰にも見られずに自分が散歩に良く行く土手まで来られた。
寒くて寒くて死んでしまいそうだが、なんとか彼女と一緒に陸へと上る。
そこら辺に寝かせてから確認してみるとなんと彼女にはまだ息があった。
まあ都市伝説が消滅してないというのはそういうことなのだが。
「おい、起きろ」
僕は少女の頬をペチペチと叩く。
彼女はうっすらと目を開ける。
彼女は何処か遠くを見ているようだった。
僕もまた彼女が見ているものを見ようと後ろを振り返る。
それは月だった。
薄く雲を纏う三日月が、夜空の口許みたいに恥ずかしげな微笑を浮かべてた。
彼女はうっすらと目を開ける。
彼女は何処か遠くを見ているようだった。
僕もまた彼女が見ているものを見ようと後ろを振り返る。
それは月だった。
薄く雲を纏う三日月が、夜空の口許みたいに恥ずかしげな微笑を浮かべてた。
「びっくりだな……まだ生きているとは」
「……悪いか?」
「いいや悪くない」
「なんだ、何の気まぐれで私を助けたんだ」
「ああちょっとした手違いで僕も君と同じ組織に追われることになってしまったみたいだからね
どうせなら手を組んだ方が面白い物語になるかなって」
どうせなら手を組んだ方が面白い物語になるかなって」
「……馬鹿だなお前」
構わない。
僕は面白い話が書きたいだけなのだ。
こいつとつるんでいれば少しはマシな話も書けそうだ。
とりあえず僕は彼女を家に連れて行くことを決めた。
僕は面白い話が書きたいだけなのだ。
こいつとつるんでいれば少しはマシな話も書けそうだ。
とりあえず僕は彼女を家に連れて行くことを決めた。