《契約》
「あのさ」
「……何?」
「知り合ってから結構経つじゃん?」
「んー、そう言われれば長いかもね」
「そろそろさ」
「契約はやだ」
「なんでさ、そろそろいい頃合じゃない」
「下手したら飲まれるんだよ? 全然良くないよ」
「大丈夫だって、これだけ長くいるんだしさ」
「い・や・だ」
「じゃあいつ契約するのさ?」
「しない」
「そこは今でしょ! ってところじゃんか」
「そんなノリはイヤ。て言うか契約がやだ」
「大丈夫だと思うんだけどなー」
「失敗したらご飯作る人いなくなるよ? ひとり鍋は寂しいよー」
「あ、なに。今日鍋なの?」
「うん。今日は石狩鍋」
「おー、いいねいいね。鍋はあったまるからいいよねえ」
「コンロ出して」
「おーけー。鍋、鍋、石狩鍋ー♪ 味噌と鮭との絶妙なハーモニー♪ いーしーかーりーなーべー♪」
「……単純で助かるわあ」