何故、契約したのか、と、その子に聞いてみた事があった
答えは、とてもシンプルで
答えは、とてもシンプルで
「そうじゃないと、護れないだろ」
と、そう即答してきた
「でも、貴方達のお父さん逹だって、契約者なんでしょう?」
「だからだよ。いつまでも親父達が生きてるわけでもないし。年取ってきたら、若い時みたいに戦えるとも限らないしな」
「だからだよ。いつまでも親父達が生きてるわけでもないし。年取ってきたら、若い時みたいに戦えるとも限らないしな」
頼り続けるわけには行かないと、その子はそう言ったのだ
まだ、小学生なのに
自分よりも年下のその子は、その時点ですでに親に頼ると言う選択肢を選ばないと言う考えを持っていたのだ
まだ、小学生なのに
自分よりも年下のその子は、その時点ですでに親に頼ると言う選択肢を選ばないと言う考えを持っていたのだ
「親父逹が、弱いって訳じゃないんだよ。でも、頼り切るのは危険だからな」
「だから、貴方が戦うの?」
「憐と龍哉が、もう契約してんだ。俺だって契約して、戦うべきだからな」
「だから、貴方が戦うの?」
「憐と龍哉が、もう契約してんだ。俺だって契約して、戦うべきだからな」
そう答えたその子の両目が、一瞬、金に光った
「……………あの時、二人にだけ戦わせちまったからな。あの時のような事には、二度とさせない」
どうやら、私と出会う数年前、まだ、その子逹がもうちょっと小さかった頃に、その子逹はとても恐ろしい存在に襲われたらしかった
その時、その子逹の中で契約していたのは二人だけ
たったその二人で恐ろしい相手と戦うその姿に、その子は契約を決意したのだ
……そのタイミングを狙って、その子に契約を持ちかけてきたその存在は、もしかしたら以前から、その子との契約のチャンスを伺っていたのかもしれない
その時、その子逹の中で契約していたのは二人だけ
たったその二人で恐ろしい相手と戦うその姿に、その子は契約を決意したのだ
……そのタイミングを狙って、その子に契約を持ちかけてきたその存在は、もしかしたら以前から、その子との契約のチャンスを伺っていたのかもしれない
「怖くないの?」
「別に。あいつらが死ぬほうが怖い」
「別に。あいつらが死ぬほうが怖い」
迷いのない答えに、強いな、と思った
でも、「怖いな」とも、思った
だって、この子は戦うことには恐怖がない
自分の大事な存在を守るために、己の命をかける事を恐怖しない
………それは、紙一重なのだ
強いけれど、同時に、とても危険な事で
その子が、一歩間違えば死んでしまうかもしれない、いなくなってしまうかもしれない、その事実が怖かった
でも、「怖いな」とも、思った
だって、この子は戦うことには恐怖がない
自分の大事な存在を守るために、己の命をかける事を恐怖しない
………それは、紙一重なのだ
強いけれど、同時に、とても危険な事で
その子が、一歩間違えば死んでしまうかもしれない、いなくなってしまうかもしれない、その事実が怖かった
「安心しろよ、咲季も守ってやっから」
こちらの表情から、何を感じ取ったのだろうか
その子は、きっぱりとそう言い切った
その子は、きっぱりとそう言い切った
「俺達が揃ってりゃ、敵なんていねーからな。どんな相手だって、叩き潰してやるよ」
「あはは、そっか………でも、無理はダメだからね?」
「あはは、そっか………でも、無理はダメだからね?」
わかってる、とその子は笑う
頼もしくて、でも、なんだか不安を感じてしまって
頼もしくて、でも、なんだか不安を感じてしまって
……本当は、私も「契約」した方が良かったのかもしれない
そうすれば、その子逹だけ戦わせるなんて事に、ならずにすんだから
けれど、私は「契約」は出来なかった
「器が小さいから無理だ」と、そう断言されてしまったから
私は、みんなのようにはできなかった
そうすれば、その子逹だけ戦わせるなんて事に、ならずにすんだから
けれど、私は「契約」は出来なかった
「器が小さいから無理だ」と、そう断言されてしまったから
私は、みんなのようにはできなかった
だから
私には、この選択肢しかなかったのだ
私には、この選択肢しかなかったのだ
ここで飛び降りて、その都市伝説の内部へと取り込まれ…………内側から、その支配権を奪う
大丈夫、出来る
あの、黒いスーツを着た女の人が言っていた
この都市伝説相手ならば、その対抗策でなんとかなるかもしれない、と
大丈夫、出来る
あの、黒いスーツを着た女の人が言っていた
この都市伝説相手ならば、その対抗策でなんとかなるかもしれない、と
大丈夫、出来る
出来なきゃいけない
出来なきゃいけない
あの子逹が戦わずにすむように
私が、私なりのやり方で、戦ってみせるのだ
私が、私なりのやり方で、戦ってみせるのだ
fin