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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 次世代の子供達-42a

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匿名ユーザー

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 ことり、と二人分の茶がテーブルの上に並べられる

「それでは、どうぞごゆっくりー、っす。カイザー司祭様、俺っち、裏庭のお掃除、続きしてくるっすね」
「はい、ありがとうございます、憐」

 へらんっ、といつも通りの笑みを浮かべて、憐は応接間を後にした
 その後ろ姿を見送りながら、天地は何気なく、応接間を見回す
 飾り気のない質素な応接間の中で、ふと目についたのは、チェスセット。透明な素材で出来たチェスの駒が並んでいる。調度品、というよりは、時折使われている物のようだ

「どうかさないましたか?」

 と、カイザーが、穏やかに微笑みながらそう声をかけてきた
 別に、と、天地は返事を返す

「……こないだ、チェスやって負けたから。今度勝負する時はどうやって勝ってやろうか、って思っただけさ」
「おや、貴方もチェスはお強い方でしょうに」
「だから悔しいんだよ」

 手加減したとかそういうのではなく、純粋に実力で負けたのが悔しいようで、次は必ず勝つ、とぶつぶつと呟く様子に、カイザーは少しだけ微笑ましげな表情を浮かべた
 こういったところは、天地は相変わらず子供っぽいと言うか、やや大人げない
 仕事に関してはきっちりこなしているらしいから問題ないのだろう、とそう判断したしなめはしない。子供じみた面が残っているのも、門条 天地と言う人間の個性だと、そう考えて

「それで。そちらの状況はどうですか?」
「………どうにも。「狐」の駒は順調に削っていっているが、側近クラスとまではいかないな。そっちは?」
「同じような状況ですね。とはいえ、「教会」としては倒すべき本命は「バビロンの大淫婦」ですので、「狐」方面には集中出来ないのが現状ですが」

 中間管理職同士の、非公式の情報交換
 表向き、「組織」と「教会」はおおらかに情報交換を行う訳にもいかないので、どうしてもこういった形になる
 そろそろ柔軟に対応してもいいのかもしれないが、互いが辿ってきた歴史やら内部の派閥の問題やらで、なかなかうまくいかないものだ

「側近クラスの連中の情報も、鬼灯から提供された分もあって集まってきたが、まだ足りない」
「捕縛した相手から情報をあまり絞り出せない、と言う現状は、流石に難儀しますか」
「あぁ。「狐」は情報が漏れるのをよっぽど恐れてるみたいだしな。それに……」

 それに?とカイザーが首をかしげていると、天地は紅茶で喉を少し潤してから、答える

「「狐」の件は、憐が三年前の事件で絡んでいる。そのせいか、あのヤンデレ野郎が「狐」の配下に容赦がねぇ」
「…………………あぁ」

 理解し、カイザーはそっと苦笑した
 天地が言っているのは、荒神 涼……「コーラを飲むと骨が溶ける」の契約者の、彼の事だろう。未だに、「組織」最強候補の一角とも呼ばれると同時、「組織」トップクラスの問題児の一角。結婚し、子供が出来て落ち着いたと思ったら、兄に対するヤンデレにプラスして妻や子供に対する大きな愛情と共に家族の為ならばいくらでも残酷になれると言う、敵に回したら怖い割合が増えたのだ。「組織」としては頭がいたい

「今でも、あの男をまともに制御できるのは大門 大樹くらいだ。あいつには他にも任せたい契約者はいるんだが、あの問題児任せている以上、今以上の負担強いる訳にもいかないからな」
「「組織」も、苦労しているようで」
「そっちはそっちで、あの異端審問官が来ている最中だろ………一応、今回は、前回よりはおとなしいな」
「……………えぇ、まぁ」

 カイザーはそっと、慎ましく視線を逸らした
 今現在、「教会」から派遣されているジェルトヴァが過去に学校町に来た際にやらかした事は、「組織」にも迷惑をかけた
 問題の当人はその件を未だに一切反省していないのだから、余計にたちが悪い

(あぁ、いえ。少しだけは、反省していましたか。憐に迷惑をかけた事で)

 本当にそれだけなのだから、困った者だ
 「自分は正しい」「自分が行っている事は正しい」
 そう信じて、彼が疑っていない。「そう考えるように育てられた」のだから、若干は仕方ないとは言え、「十三使徒」候補生であったのも20年近くも前の話になる。そろそろ、もうちょっとマシになってはほしかった。カイザーもまた関係者である以上、強く言えないのが現状だが

「とにかく。現状は、「狐」の配下を削っていくしかありませんね」
「そうだな。魅了を解除するなり叩きのめすなり。どっちの手段でもいいがそうしていくしかない。「狐」の居場所はわからないが、駒がなくなっていけば奴は焦るはずだ」
「……それくらいしか出来ないのは、歯がゆい事ですけどね」

 せめて、少しでも犠牲を減らす意味込めて、それくらいしか対策が打てない
 学校町に入ってすぐに、忽然と消えてしまった「狐」。その事実に、2人は溜息を漏らした

「………あぁ、そうだ。ついでだ。これも伝えておくか」
「……?何でしょう」
「どうにも、「狐」側に情報が漏れている気がする」

 天地のその言葉に、カイザーは少し、表情を険しくした

「……それは」
「「組織」か、それとも他所からか。「狐」側に、どこかかしらから情報が漏れている可能性が高い」

 しばし、部屋の中を沈黙が支配する
 カイザーは考え込んでいるような表情を浮かべていて、天地はその出方を伺っているようだった

「………確証は?」
「まだ半々ってとこだ。目星はつけている。そうではないと思いたいが、いざと言う時は」

 ーーーーそう言った事もまた、穏健派のC№の中では自分がやるべき仕事だ、と
 天地はそう、自重したように笑ったのだった



to be … ?


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