「……以上。「組織」所属の者が遭遇した、「逢魔刻の影」を呼び出していた、半透明で電撃を放ってきた女性に関する資料です」
「わかった、受け取らせてもらおう」
「わかった、受け取らせてもらおう」
夕暮れ時を過ぎた、夜の学校町・東区
その墓所で黒いスーツ姿の男性が、まるで幽霊のように半透明な体の男性と話していた
スーツの男性はこの暗い中だと言うのにサングラスをかけており、見ようによっては怪しく見えるのだが、不思議と目立っては見えない
半透明の体の男性は、スーツの男性から受けとった資料に目を通し
……そして、深々とため息を付いた
その墓所で黒いスーツ姿の男性が、まるで幽霊のように半透明な体の男性と話していた
スーツの男性はこの暗い中だと言うのにサングラスをかけており、見ようによっては怪しく見えるのだが、不思議と目立っては見えない
半透明の体の男性は、スーツの男性から受けとった資料に目を通し
……そして、深々とため息を付いた
「…「組織」に調査協力をお願いしたいのですが」
「それは、つまり」
「………実物をこの目で確認した訳ではないので断言はしかねますが。盟主様である可能性は、高いです」
「それは、つまり」
「………実物をこの目で確認した訳ではないので断言はしかねますが。盟主様である可能性は、高いです」
あぁ、やはりそうなのか、と。スーツの男………大門 大樹は小さくため息を付いた
そうであってほしくない、と言うのが本音であったが、彼からのこの返答となれば、やはり、そうなのだろう
そうであってほしくない、と言うのが本音であったが、彼からのこの返答となれば、やはり、そうなのだろう
「大門さんは、直接は見ていないのですね」
「はい。このところ、後任の育成の仕事が増えてきて、代わりに現場仕事が減っていたので………ただ、このところの騒動を見ますと、そろそろまた現場に呼ばれそうです」
「はい。このところ、後任の育成の仕事が増えてきて、代わりに現場仕事が減っていたので………ただ、このところの騒動を見ますと、そろそろまた現場に呼ばれそうです」
大変ですね、と言う言葉に、慣れています、と笑って返す大樹
そう、慣れている………20年以上前は、わりと日常だったのだから
そう、慣れている………20年以上前は、わりと日常だったのだから
「ひとまず、盟主様が暴走しているらしい件に関しましては、「首塚」や「獄門寺家」等にも連絡しておきます」
「それは助かる………やはり、貴方が一番、様々な組織に通じていますね」
「学校町に関わる全ての組織に、とはいきませんけれどね。「教会」や「レジスタンス」等は、私から直接と言う訳にもいきませんので」
「それは助かる………やはり、貴方が一番、様々な組織に通じていますね」
「学校町に関わる全ての組織に、とはいきませんけれどね。「教会」や「レジスタンス」等は、私から直接と言う訳にもいきませんので」
それでも、間接的に連絡する手段はあると言う事だ
相変わらず、この大門 大樹と言う男は人脈に恵まれていた
一時期、「火薬庫」とまで言われた人脈は、今もってなお成長し続けているのだ………当人、自分自身の人脈が「火薬庫」になりえるという自覚はさっぱりないのも相変わらずだが
相変わらず、この大門 大樹と言う男は人脈に恵まれていた
一時期、「火薬庫」とまで言われた人脈は、今もってなお成長し続けているのだ………当人、自分自身の人脈が「火薬庫」になりえるという自覚はさっぱりないのも相変わらずだが
「学校町の様子を見ていると、しばらくぶりに「組織」が忙しくなっているようですね」
「……「狐」の件がありますからね。かと言って「バビロンの大淫婦」の件も見逃せませんし、「赤マント」の大量発生も………」
「そこに今回の盟主様が暴走しているらしい件………胃は無事ですか?」
「まだ大丈夫です」
「……「狐」の件がありますからね。かと言って「バビロンの大淫婦」の件も見逃せませんし、「赤マント」の大量発生も………」
「そこに今回の盟主様が暴走しているらしい件………胃は無事ですか?」
「まだ大丈夫です」
そう、まだ大丈夫
優れた人材も「組織」内で育ってきたのだし、問題を起こす者も20年前と比べると格段に減ったため、それほど胃が痛む事態にはならない
……そんな事態には、もうなってほしくないと言うのが本音でもあるが
ここ最近で、一番胃が痛くなったのは三年前のあの件の時きらいだし
優れた人材も「組織」内で育ってきたのだし、問題を起こす者も20年前と比べると格段に減ったため、それほど胃が痛む事態にはならない
……そんな事態には、もうなってほしくないと言うのが本音でもあるが
ここ最近で、一番胃が痛くなったのは三年前のあの件の時きらいだし
「ついでなので、お尋ねしますが。そちらで「狐」らしい気配、感じ取ったりしていませんでしょうか」
「………残念ながら。学校町に妙な気配……と言いますか。三年前に一度入り込んで出ていった気配がまた入りこんだのだ、と言う事だけはわかっています」
「………残念ながら。学校町に妙な気配……と言いますか。三年前に一度入り込んで出ていった気配がまた入りこんだのだ、と言う事だけはわかっています」
しかし、それだけだ、と。半透明の男性………東の墓守は、頭を振った
「ただ、妙なんです。今年になって入ってきた「狐」らしき気配の消え方が」
「……?妙、とは?」
「気配が、「突然消えた」……そう、感じたのです。町から出たと言う訳ではない。街の真ん中で「突然消えた」ような………」
「……?妙、とは?」
「気配が、「突然消えた」……そう、感じたのです。町から出たと言う訳ではない。街の真ん中で「突然消えた」ような………」
東の墓守の言葉に、大樹は考え込む
突然、消えた
「狐」が空間転移系の能力を持っている、と言う話は聞いたことはない
また、「狐」の配下にもそういった能力を保持している者はいなかったはずだ……少なくとも、こちらでわかっている範囲では、であるが
よって、転移によってどこかに移動した、と言う説はかんがえなくとも良さそうだ
他に可能性があるとしたら
突然、消えた
「狐」が空間転移系の能力を持っている、と言う話は聞いたことはない
また、「狐」の配下にもそういった能力を保持している者はいなかったはずだ……少なくとも、こちらでわかっている範囲では、であるが
よって、転移によってどこかに移動した、と言う説はかんがえなくとも良さそうだ
他に可能性があるとしたら
「……死亡、もしくは消滅………いえ、そうなっていた場合、「狐」に誘惑されていた者逹が、その効力から解放されているはず……」
「であれば。死亡もしくは消滅の可能性なし……何なのでしょうね」
「であれば。死亡もしくは消滅の可能性なし……何なのでしょうね」
東の墓守も、突然気配が消えたと言うその現象には戸惑っていたらしく、こちらも思案してみたようだが断言できる結果は導き出せなかった
…何故、「狐」の気配が突然消えてしまったのか
その理由が何であるにせよ、「狐」の配下が学校町に入り込んでいる事実は変わりがなく
どちらにせよ、対処していくしか、ないのだが
その理由が何であるにせよ、「狐」の配下が学校町に入り込んでいる事実は変わりがなく
どちらにせよ、対処していくしか、ないのだが
「「怪奇同盟」の方々でしたら大丈夫とは思いますが、念の為、警戒しておいてください。今回の「九尾の狐」は誘惑能力特化。その誘惑能力は「リリス」に匹敵するとも言われていますので」
「わかりました。警戒はしておきます」
「わかりました。警戒はしておきます」
夜が更けていく
逢魔が刻が過ぎ、夜の闇の時間へと
逢魔が刻が過ぎ、夜の闇の時間へと
都市伝説逹が活発になる時間が、今宵も又、始まっていく
to be … ?