「「ごん、お前だったのか。いつもくりをくれたのは。」。ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなづきました。兵十は、火なわじゅうをばたりと取り落としました。青いけむりが、まだつつ口から細く出ていました…………」
おしまい、と
絵本を読み終えてリリカはぱたんっ、と絵本を閉じた
……それを合図に、リリカの読み聞かせを聞いていたちみっこ逹の目に、ぶわっ、と涙が浮かぶ
絵本を読み終えてリリカはぱたんっ、と絵本を閉じた
……それを合図に、リリカの読み聞かせを聞いていたちみっこ逹の目に、ぶわっ、と涙が浮かぶ
「ごん、かわいそう……」
「かわいそうー……」
「かわいそうー……」
ぴぃいいいいいい、と泣き出してしまった子も出た
その状況に、リリカはあわわっ、と慌てる
その状況に、リリカはあわわっ、と慌てる
「あ、あれ?ど、どうして!?」
「リリカちゃんの読み聞かせ、上手やったからね」
「リリカちゃんの読み聞かせ、上手やったからね」
あわあわしているリリカの様子に、大男……舘川 無(なし)は苦笑した
そう、リリカの絵本の読み聞かせがあんまりにも上手だった為、ちみっこ逹が感情移入してしまって泣き出したのだ
……読み聞かせに「ごんぎつね」を選んだ時点で、予測しておくべきだった事態かもしれないが
そう、リリカの絵本の読み聞かせがあんまりにも上手だった為、ちみっこ逹が感情移入してしまって泣き出したのだ
……読み聞かせに「ごんぎつね」を選んだ時点で、予測しておくべきだった事態かもしれないが
ぴぇえええええ、と泣いている子供逹を、鴆がそっと撫でる
そうしながら、リリカと無にしせんを向けた
そうしながら、リリカと無にしせんを向けた
「勝手元にお菓子と飲み物あるから、子供達の分、持ってきてくれる?」
「あ、は、はい」
「あ、は、はい」
勝手元……つまりは、台所だ
「首塚」所有の離れ小島に匿われるようになって一年、この館の構造もだいたいは覚えている
リリカは立ち上がると、無と共に台所へと向かった
「首塚」所有の離れ小島に匿われるようになって一年、この館の構造もだいたいは覚えている
リリカは立ち上がると、無と共に台所へと向かった
「うーん……「忠犬 ハチ公」の絵本の方が良かったでしょうか」
「どちらにせよ、同じ結果になったと思うんやけどもなぁ……にしても、リリカちゃんは犬が好きやね」
「はい!大好きです!!」
「どちらにせよ、同じ結果になったと思うんやけどもなぁ……にしても、リリカちゃんは犬が好きやね」
「はい!大好きです!!」
それはもう、と笑うリリカ
だからこそ、「忠犬ハチ公が渋谷の街を守っている」の都市伝説と契約したようなものだ
……そのせいで、大変な目にもあったのだが
台所で子供逹用のお菓子を取り出しつつ、リリカは一年前の事を思い出し、小さく、震えた
だからこそ、「忠犬ハチ公が渋谷の街を守っている」の都市伝説と契約したようなものだ
……そのせいで、大変な目にもあったのだが
台所で子供逹用のお菓子を取り出しつつ、リリカは一年前の事を思い出し、小さく、震えた
「…結界を張る能力って、貴重なんですね」
「そうやね。都市伝説契約者の中でも結界を張る能力は、治癒系能力者と同等に貴重だと聞いとるよ」
「そうやね。都市伝説契約者の中でも結界を張る能力は、治癒系能力者と同等に貴重だと聞いとるよ」
飲み物と人数分のコップを取り出しながら、無が教えてやる
リリカは、今まで他の都市伝説契約者とはあまり接触してきていなかったのだ
学校町の都市伝説発生率と契約者の数が異常なのであって、学校町ではない場所で生活していたリリカにとっては、それが当たり前だったのだろう
「首塚」に匿われるようになってから、契約者の数に驚いていたのだし
リリカは、今まで他の都市伝説契約者とはあまり接触してきていなかったのだ
学校町の都市伝説発生率と契約者の数が異常なのであって、学校町ではない場所で生活していたリリカにとっては、それが当たり前だったのだろう
「首塚」に匿われるようになってから、契約者の数に驚いていたのだし
「聞いた話では、「怪奇同盟」の関係者で「座敷童」の契約者の子が、結界に関してエキスパートらしいけど……他にいたかなぁ」
「なるほど……私も、結界能力がなければ襲われなかった………うぅん、でも襲われたけど、結界能力のお陰で助かったし……」
「リリカちゃんは、「狐」の誘いを断って襲われたんやったね」
「なるほど……私も、結界能力がなければ襲われなかった………うぅん、でも襲われたけど、結界能力のお陰で助かったし……」
「リリカちゃんは、「狐」の誘いを断って襲われたんやったね」
そうなんです、とリリカはちょっぴり、ぐでり、とした
……アレは、本当に怖かった
……アレは、本当に怖かった
「妾の配下になれ、って言われたけど。嫌な予感が拭えなくて断って……その瞬間に配下の人に襲われて、怖かったです」
「栄ちゃんと藤沢君と一緒に、あそこ通りすがらなかったら危なかったなぁ……」
「栄ちゃんと藤沢君と一緒に、あそこ通りすがらなかったら危なかったなぁ……」
リリカを保護した時の事を思い出し、しみじみと無はそう呟く
たまたま、転移系能力者と一緒にあの場を通りすがってよかった
そうじゃなければ、結界を張る能力があるとはいえ、危なかっただろう
たまたま、転移系能力者と一緒にあの場を通りすがってよかった
そうじゃなければ、結界を張る能力があるとはいえ、危なかっただろう
「軽自動車だのバイクだの、びゅんっびゅん突撃してきて……あれ、結界なかったら、死んでたのかな」
「……そうかもなぁ」
「……そうかもなぁ」
ぞわわわわっ、とリリカは体を震わせた
できれば忘れたいが、そうそう忘れられる事でもない
できれば忘れたいが、そうそう忘れられる事でもない
記憶に刻まれたあの顔は、なかなか忘れられない
あの時の「狐」が使っていた人間の少女の顔と、「狐」の命令によってリリカへの攻撃を開始した、あの契約者の、顔を
あの時の「狐」が使っていた人間の少女の顔と、「狐」の命令によってリリカへの攻撃を開始した、あの契約者の、顔を
to be … ?